使命を忘れず、歴史に奢らず、次の100年に会社を残すために求められる資質とは


100年企業スペシャル
松本正義 / 鴻池忠彦 / 永嶋元博

特選インタビュー

本日紹介する企業はいずれも100年を超える老舗であり、創業当時から現状に満足せず、常に進化を繰り返しながら生き残ってきた。それぞれのリーダーが語る、会社が長く続くために必要な要素、資質、思考に迫る。

100年以上続く企業で、培われたリーダーの資質とは?

松本 自分よりも他人のことを思う気持ちがないとね、部下はついてこないですよ。無私の心なんですよ。

住友電気工業株式会社 取締役会長 松本正義

100年以上続く企業で、最も大切にして来たこととは?

鴻池 一番大事にしているのは「人」。私たちの会社は人が築き上げてた会社。諦めないで粘り強くやり遂げてきた。それが今やDNAとなって、ずっと受け継がれてきています。

鴻池運輸株式会社 代表取締役兼社長執行役員 鴻池忠彦

100年続く企業が見据える、これからの時代とは?

永嶋 独自の技術ですとか、品質、デザイン、サービス、こういったものに更に磨きをかけて当社の製品が広く行き渡るように。そういった努力も果たしていきたいなと。

東リ株式会社 代表取締役社長 永嶋元博

先人の知恵と弛まぬ進歩の果てに今がある。それこそが、長い歩みに裏付けされた信頼の証。歴史に奢ることなくイノベーションを起こすとき、そこに新たな価値が生まれる。賢者の選択 FUSION

住友電気工業の起源は銅の精錬事業。これが後に、愛媛県の別子銅山の開発にもつながる。1897年、銅を棒や板などに加工する施設の電線製造部門が独立し、住友電線製造所が発足。その後、1939年に、現在の住友電気工業株式会社に社名を変更。現在は自動車関連、情報通信、エレクトロニクス、環境エネルギー、産業素材など、幅広い事業を展開している。

入社当時

竹内 まず、入社後はどんなお仕事から、最初はされたのですか?

松本 当時、一番小さな事業部があったんです。それは粉末合金事業部と言いまして、粉末を焼き固めて、それで硬い金属にして、旋盤に乗せて、金属を削るような刃先の工具を作っている事業部がありまして、そこに入りました。

竹内 松本新入社員はどんな社員だったのですか?

松本 それは、ちょっとコントロールしにくい男だったでしょうね、上司にとって。かなり批判精神が強くてね。「これはちょっとやり方がまずいんじゃないでしょうか」って、入ってすぐ言うわけですよね。若い時はもう言いたい放題だったから、「勝手にやれ!」「海外へお前行け、お前はとにかくうるさい!」って感じでしょうね。それで、シカゴ駐在になるんですよ。シカゴ駐在で、今までやっていた事業部の製品を売ると。

1973年、入社7年目の松本は、アメリカの駐在員に命じられ赴任。4年半におよぶアメリカ駐在を終えてからは、国内で海外戦略担当に抜擢されるも、1981年、40歳のときにイギリス現地法人の社長に就任。松本は、二度の海外赴任でグローバルな視点や組織作りの重要性を学んだという。

理想の組織

竹内 松本会長が理想とする組織、こういう組織が望ましい、目指すところというのはどういう組織だと。

松本 これはクリスタルなピラミッド組織。ピラミッド組織でもクリスタルでなければダメ。

竹内 透明性がないといけない。

松本 いけない。誰が何をやって、どういう結果をもたらしたのかということがよく分かる組織。少なくとも、ピラミッド組織は戦う組織。だけど、下の意見が聞こえないピラミッド組織では困る。そして、下からの上への特別ルートを持った組織というのが良いのではないかと思っています。

松本はさまざまな事業を成長させる一方、1997年に取締役、1999年に常務取締役、2003年に専務取締役、そして2004年には社長に就任。名実ともに住友電気工業を支え続けた。

関西経済連合会会長としての指針

竹内 2017年に会長に就任されていますけれども、同時に関西経済連合会の会長にも就任されまして、関西経済(連合)会・関西経済界の代表として、どんなことに取り組んでいこうとお考えですか?

松本 基本はグローバリゼーション。副題がルックウエスト。

竹内 ルックウエストというのが、詳しくお聞きしたいのですけれども、これはどういうことでしょうか?

松本 東京以外の経済団体は「東京一極集中はやめましょう」っていっぱい言うわけ。要望書の中にたくさん書いてある。ただ、関西においては「そんなことを言うのは恥ずかしいのではないか」と。つまり、関西には、関西の活性化を自らできる力を持っている。それで今、関西のこの場所、利点は何かというと、一つはASEANとか、アジアに地理的にも近い、歴史的にも深い。

で、今、中国とか、ASEANの国は自分たちの努力、海外からの援助で立派な国がどんどんできています。しかも、産業的にも我々が見習うべき会社もあります。ここで、1ウェイコミュニケーションをするのではなくて、そういう国と関西が先頭に立って、「2ウェイコミュニケーションをやりましょう。どうぞ、来てください。そして、我々もまた2ウェイコミュニケーションを深く広くするために出ていきます。」というパイプを強く持つべきである。それをルックウエストと言っています。

2025年に開催が決まった、「2025大阪・関西万博」。松本は関西経済活性化のため、万博誘致に特に力を入れている。

2025大阪・関西万博

松本 これは大阪の経済活性化、非常に重要なことだと思っています。それで、我々、経済界も大阪府大阪市に協力しながら、これを何とか実現しようとしているわけです。

創業からおよそ400年続く住友電気工業。松本は会社を表す言葉として、こんな言葉を選んだ

松本 これは不趨浮利(ふすうふり)と読みます。住友の400年間のマネジメントのフィロソフィーの一つです。楽をして、利益を上げようとか、それから邪まな手段を使って、利益を上げようとか、というケースが多いのですが、実直に地道に利益を積み上げていくという精神がございます。400年間、住友の人間が信奉してきたところでございます。我々はこの精神にのっとって、事業を続けていきたいと思っております。

出演者情報

  • 松本正義 / 鴻池忠彦 / 永嶋元博

企業情報

  • 100年企業スペシャル
  • 放送日 2019.04.29

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