「地域共生」の精神で、人とのつながりを大切にする証券会社の成長戦略


むさし証券株式会社
取締役社長
小髙 富士夫

特選インタビュー

むさし証券株式会社は埼玉県に本拠地を置く証券会社だ。数多くの証券会社が東京に集中する中、地方都市で地域密着型の対面営業を選び、地域貢献、社会貢献で地元との距離感が非常に近いのが特徴となっている。取締役社長 小髙富士夫が唱える証券業界の未来、競争に生き残るための企業の付加価値とは?証券会社が地域との共生を目指すためにユニークな戦略に迫る。

はじめての営業

蟹瀬 当然営業っていうのはね、結構いろんなとこもあって大変だと思うんですけどね。どういうふうになさったんですか?

小髙 当時は外で回って開拓しろと、ただそれだけですよね。私も回りました。井の頭公園の方の裏側、相当な高級住宅街ですね。一軒も上げてくれないんですね。そんな悩んで時間をつぶしていたら、定期的に来るんで、おばちゃんが「その前の靴屋さんがね、株やってるわよ。」言ってくれたんですね。その靴屋さんのご主人との出会いが、私はすごい大きいなと思います。いろんなことを「いろは」教えていただいて。

蟹瀬 そういう人との出会いっていうのは、すごく重要な役割を果たしてたって、感じがしますよね。

小髙 そうですね、はい。

社長就任

蟹瀬 2008年、社長に就任されて、その時にどういう思いで社長業というのを引き受けられたんですか?

小髙 社長は銀行出身の方が多くて、そういうのが当たり前だと思ってましたから、私の方に来るなんてもう夢にも思ってませんので。経営の知識は本当にない人間がですね。そんな社員を守るような経営をできない。
でもお断りをして、少しいちいち逃げたんですけども。ただ一つだけ、やる気になったのはやっぱり現場の声を反映できる、現場を知ってる人間がやるっていうのも一つかなと、いう思いで引き受けました。

現場出身の社長として

ドーキンズ 現場出身の社長だからこそ、大切にされていることっていうのがあるんですか?

小髙 対面証券会社はとくにお客様の声ですよね。現場の声、これはやっぱり重要だと思ってます。それから営業っていうのは当然1位から100位まで順番がつきますけども、やっぱり1位は1位でそれは評価するんですが、100位の人間もですね、それはいらない人間じゃなくて、この人間をどうするか。そして、その人間を成長させるためにどうするかっていうのは、私は経営者の非常に大きな任務だと思ってます。

蟹瀬 小髙さんからご覧になってですね、人材育成の一番重点的な部分ってのはどのあたりなんですか?

小髙 コミュニケーションを密にとる、そういった企業風土も大事だと思うんで、社員間、そしてお客様とのコミュニケーションを通して、信頼関係を構築する、そういった社員を育てていきたいなと思ってます。

実際に店舗で働く社員はどのように業務を行っているのか、話を聞いた。

(インタビュー:本店営業部 係長 岩田 剛さん)

岩田 こちらからいろいろ商品のこととか、提案とかもするんですけれども、お客さんの話を聞かないと、どんなものを求めてるかとか、どんな悩みがあるか、というのはわからないので、何かあったときには必ず話を聞くっていうことを一番に考えてやっております。ソリューション営業ということで、株だけの知識じゃなくて、税金のこととか、保険のこととか、とにかくそこを極めてどんな質問が来ても答えられるような、そういった人材になっていきたいなと。

(インタビュー:上尾支店 青木 瞳さん) 

青木 毎日お客様とお電話させていただいてるんですけど、悪いニュースが出たときも、良いニュースが出たときも等しく必ずお伝えするようにしております。対面ですと初めて株を始めたいという方々も多くいらっしゃいますので、わかりやすい言葉でお伝えするようにしております。当社もウーマノミクスといって、女性の活躍に力を入れていますので、将来的には会社を引っ張っていける立場になれたらいいなと思っております。

(インタビュー:本店営業部 課長代理 相馬 留美さん)

相馬 商品の案内だけではなくって、御家族のご様子ですとか、コミニュケーションを大切にして営業活動を行っております。既存のお客様はもちろんですが、若い方、やっぱり投資の方に目を向けていただけるようにですね、お客様から何でも相談してもらえるような人に成長していきたいと思います。

若い人材へ

ドーキンズ 社長としては今後、若い人材にどんなことを伝えていきたいとお考えですか?

小髙 業界を掲げて証券業界のステータスを上げようと、いうふうに今動いておりますので、若い人たちはそういった将来のステータスを高い職業に就いてるっていう夢を持って、ぜひとも守ってほしいという「3つのC」。
1つは「コンプライアンス」、法令遵守は緩くなることなく、厳しくなる一方ですから絶対必要不可欠です。
2番目のCは「コンペティション」。他社との差別化を図らないと、お客さまが当社を指示してくれないわけですよね。
3つ目のCは「コミュニケーション」。これはいつも社員に言っておりますから、コミュニケーション能力を高める。
今ネットの時代で一方通行に情報を入れて、キャッチボールができない人が多いんじゃないかな。そういう意味では、対面にとっては非常に重要だということを知ってもらいたいというふうに思ってます。

蟹瀬 自分の頭で考えてね、自分の頭で判断する能力っていうのを実際に人と人とが会ってね、やっぱり磨かれてくるってことがあるんですよね。

「お客様のため」ただそれだけのために、信頼の種を蒔き、信頼の輪を広げる。それが地域に寄り添うむさし証券という存在。

小髙 背中を見せて、とにかく明解にわかりやすく。人のために何かをしろ、と。

小髙が唱える、地域に愛されるリーダー像とは?

出演者情報

  • 小髙 富士夫
  • 1956年
  • 栃木県
  • 駒沢大学

企業情報

  • むさし証券株式会社
  • 放送日 2019.03.11
  • 業種 
  • 証券、商品先物取引業
  • 所在地住所
  • 埼玉県さいたま市大宮区桜木町四丁目333番地13
  • 資本金
  • 5,000百万円
  • 従業員
  • 369名(平成30年9月30日現在)

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