ピンチから一転、上場を支えた「正しく、既成概念にない」サービス力とは
プレミアグループ株式会社
代表取締役社長
柴田 洋一
独立後、間も無くのリーマンショック。事業撤退の危機に直面するも、一転、上場を果たす。事業消滅の危機を乗り越え、そして今なお成長を続けるプレミアグループが目指す、「価値あるライフサポートに向けた金融イノベーション」について、代表取締役社長 柴田 洋一が語る。その徹底した、現場のサービス力とは? 「正しいこと、既成概念にとらわれないこと」の信条が浸透したサービスモデルや、紆余曲折のエピソード。
蟹瀬 賢者の選択リーダーズ、ナビゲーターの蟹瀬誠一です。
ドーキンズ ドーキンズ英里奈です。
蟹瀬 今回は、オートクレジット事業を中心に、価値あるライフサポートを目指すある信販会社の取り組みに迫ります。
プレミアグループ株式会社。2007年、ガリバーインターナショナルが「オートクレジット事業」を分社化し、株式会社ジー・ワンクレジットサービスを設立。ビジネス自体は堅調であったが、2008年に起きたリーマンショックの影響により、事業撤退の危機に直面。その危機を乗り越え、2010年、SBIクレジット株式会社に社名を変更し、事業を継続。2013年、プレミアファイナンシャルサービス株式会社へと社名を変更。さらに2016年には、プレミアグループを持株会社とするホールディングス体制に移行。そして2017年、東京証券取引所第二部に上場を果たす。事業消滅の危機を乗り越え、成長を続けるプレミアグループを率いるのは、プレミアグループ株式会社、代表取締役社長 柴田洋一。
柴田 単なる信販会社ではなく、ファイナンスで生活者に貢献できるような企業でありたいと思っております。
世界中の人々に最高のファイナンスとサービスを提供したい。柴田が目指す、価値あるライフサポートに向けた金融イノベーションとは?
ドーキンズ それでは本日のゲストをご紹介します。
蟹瀬 プレミアグループ株式会社、代表取締役社長 柴田洋一さんです。よろしくお願いいたします。
柴田 よろしくお願いいたします。
蟹瀬 いろいろファイナンスのビジネスを通じて、金融イノベーションを起こしていらっしゃると伺っていますので、今日はじっくりとお話を伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
柴田 こちらこそよろしくお願いいたします。
ドーキンズ まずはじめにお伺いしたいのですが、プレミアグループのメイン事業の一つに、オートクレジットがありますが、具体的にはどのような事業なのですか?
柴田 自動車を購入するときに、どうしても月々で分割で購入したいというケースがあると思うのですけれど、そういったケースの場合に、私どもが、分割払いで購入できるいわゆるファイナンス商品をご提供しております。主には、中古車を中心にご提供しているというような形になっております。
蟹瀬 実際の利用率はどのくらいなのですか?
柴田 日本では、約30%と言われておりまして、なんとなく分割で購入するというのは、借金をしているというイメージがあるものですから利用率が低いと。
蟹瀬 全体のマーケットの中でのシェアというのはどのくらいあるのですか?
柴田 私どもは、オートクレジットのシェアでいきますとまだ10%程度。オートクレジットの利用率がまだ30%しかない、かつ我々のシェアも10%しかないということで、やり方によっては、まだまだ我々のビジネスというのは伸ばしていけると考えております。
蟹瀬 オートクレジットのビジネスを進めていく上で、色々な規制が世の中にあるわけですよね?
柴田 はい。
蟹瀬 そういう中で、これを壊していかなければならないというのはどういうものがあるのでしょうか?
柴田 業界として既成概念というものがやはり非常に強いと思うのですね。ですからそういったものを簡素化していく。例えば審査についてもそうですし、契約書についてもサイン一つだけで済んでしまうだとか、逆にもう契約書を無くしてしまうと、こういったようないわゆる規制ですとか既成概念の撤廃ということによって、ますます利用率というのは上がってくるかなと感じております。
蟹瀬 当然競合している他社があるわけですから、ここと差別化していくというのは重要なポイントになると思うのですけれども。
柴田 やはりオートクレジットだけではなかなか差別化ができないというところがありますので、もう一つの事業として、ワランティ事業というものを、私どもは、お客様に提供しております。
柴田 どうしても我々の中心となります中古車というものは、「故障するのではないか」(という不安がある)。そういった意味では、そのお客様に、サービスとして、壊れたときにその修理代を全て保証しますと。であれば、お客様のほうも、非常に安心してお車をご購入することができます。また販売会社側のほうも、こういった保証が付いているということで、より販売がしやすくなるというところから、私どもはオートクレジットだけではなくて、このワランティというものもご提供しています。
ドーキンズ 具体的にはどのような保証なのですか?
柴田 約15年落ちの車まで、実は保証しております。ご購入された場所だけではなくて、全国で毎日、故障が発生した場合は修理をすることができますし、私どもでは、コールセンターに整備資格を持ったスタッフを多数配置しておりますので、専門的なところのお問い合わせ等々があれば、そちらの専門のスタッフが対応させていただくというような形でこの保証を提供しております。
蟹瀬 このクレジット事業とワランティ事業なのですけれども、これは具体的にはどういう形のネットワークで展開をされているのですか?
柴田 私どもは、車を販売されておられる事業者様と加盟店契約というものを結んで、加盟店ネットワークという形を構成させていただいております。現在約16,000社の加盟店ネットワークを持っています。ただ、まだまだ日本には車を販売されている事業者様はたくさんいらっしゃいますので、まだまだこの数というものは伸びてくると考えております。
ドーキンズ それだけたくさんの加盟店さんと提携されていると、どのような体制で保証サービスをやっていらっしゃるのですか?
柴田 私どもは全国に、営業を配置しておりまして、その営業が加盟店様のほうに出向いて要望をお聞きしたり、または新たな加盟店を開拓したり、こういった営業活動を、機動性をもって行なっております。
蟹瀬 お互いの信頼関係を作るというのは結構大変な感じがしますけどね。
柴田 そうですね。おっしゃるとおりだと思います。
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