あらゆる企業のサービスに銀行機能「NEOBANK」をインストールする


住信SBIネット銀行株式会社
代表取締役社長
円山 法昭

賢者の進化論

様変わりした金融業界
競争激化の中、過去最高益を記録し、高成長を維持する

2007年の開業以来、時代の先をゆくネット銀行として躍進を続けている。人口減少に伴い、少子高齢化が進む中、銀行を取り巻く環境も年々厳しくなっている。ところが、同行は今上期において過去最高益を記録し高成長を維持。さらなる進化を続けている。

2016年、日銀のマイナス金利政策が導入され、金融業界は様変わりしたという。

「ここ数年でマイナス金利が定着してしまった。銀行アセットビジネスでの収益がほとんど見えなくなったことが業界の大きな変化です。少子高齢化も一層進み、国内銀行、中でも地方はより厳しくなり、多くの地銀やメガバンクは、子会社や関連会社、運用など別の手段で収益を上げています。金利競争も進む厳しい環境の中でも、当社は引き続き収益を上げながら成長を維持しています。」

同行が扱う業界屈指の低金利と全疾病特約付きの住宅ローンの取扱額も右肩上がりに成長しているという。

「当社のコア事業は変わりません。住宅ローンの年間実行額は2014年と比べると倍以上になりました。すでにほぼメガバンクと同じ規模に成長しており、今後日本最大の住宅ローンを提供する金融機関になるでしょう」

同業他社の住宅ローン事業への参入による金利競争激化にもかかわらず、なぜ高成長が維持できているのだろうか。

「ここ数年取り組んできたことは、代理店による店舗展開です。また、『フラット35』という、いわゆるアセットを使わない手数料ビジネスの住宅ローンビジネスに参入したこと。これによって大きく成長をしています。結局、お客様はどんなに良い商品であっても、住宅ローンを選ぶ時にはネットだけを見て選ぶわけではありません。商品だけの勝負ではなく、総合力です。ネットを使いながら、よりお客様の近いところに店舗を出店していき、お客様や不動産事業者が使いやすいインフラを作っていく。そのことによって、スピード感や利便性、手厚いサービスなど、総合的に強化し、その結果として勝ち残っています。」

真のデジタルバンクへ、チャレンジャーバンクからの進化
世の中になくてはならないインフラを提供する銀行を目指す

「我々は最先端のテクノロジーを導入することによって真のデジタルバンクに進化することを目指してきました。経営理念のひとつでもあるのですが、「金融業における近未来領域の開拓」と、「革新的な事業モデルの追求」に日々努めています。日本初、世界初のサービスの提供にもこだわり、邦銀で初めてAPIの開放を実現し、同じく邦銀で初めて完全AIの審査モデルを構築しました。昨年4月には「ネットムーブ」というFinTechベンチャーを買収。セキュリティ技術を使って当社の新たな認証を開発したほか、セキュリティ関連のサービスを他の銀行にも提供しています。日本で最先端のテクノロジーを有している金融機関だと自負していますので、優れた先端的なテクノロジーを有したバンキング機能をサブスクリプションモデルで外部の事業会社や銀行に提供し、その手数料収益でビジネスを発展させることも考えています。他の銀行ではなく、アマゾンやグーグルやマイクロソフトやセールスフォースなどを目標に、進化する銀行を目指してビジネスモデルをシフトしようとしています。」

すでに同社は日本航空と提携し、「NEOBANK」の提供を始めているほか、CCCマーケティング(Tポイント)、ヤマダホールディングスと次々に業務提携を発表し「NEOBANK」の提供準備を始めている。
(※「NEOBANK」とは同社の持つ決済や預金、貸出などの銀行機能を提供し、提携企業の事業に銀行機能を付与するサービス。)

「続々とそれぞれの業界でナンバーワンと言われているような企業と組んで、それぞれの事業会社が銀行業を簡単に行えるようなインフラを提供することを積極的に推進しています。6年程前、オープンAPIやAIやクラウドやモバイルやブロックチェーンといったテクノロジーの進化によって、まさに銀行業の解体、アンバンドリングが進むだろうと予測しました。そして、それをリバンドリング、統合するのはそれぞれの事業会社だろうと。要は、よりお客様に近い事業会社が銀行サービスを提供する時代が来ると我々は確信し、そこに集中的に投資してきました。そしてようやく「NEOBANK」というビジネスモデルを世の中に広める時代がきました」

お客様がロイヤリティを感じている企業がそのサービスや商品に付随して金融サービスを提供するべきで、銀行はあくまで黒子。そしてお客様がストレス無く金融サービスを受けられるような世の中を作りたいという。

「これからは、銀行の機能を分解し、バンキング型サービスとして様々な企業の取引やサービスの中にビルトインしていくことが起こります。2020年11月、あらためて当社のウェブサイト内に「NEOBANK」のブランドサイトを作り『銀行をインストールする』『世界をアップデートする』というメッセージを明確に発信しました。銀行機能を様々なサービスや商品にインストールし、溶け込ませていき、新しい価値を生み出していく。このことを我々は目指していきたいと思います」

コロナ禍の影響もあり、銀行の実店舗も積極的な営業行為を自粛していることから、非対面のインターネットバンキングを利用する目的で、同社の口座開設件数も伸びているそうだ。しかし、元々ネット銀行でスタートした同社にとっては、世の中がようやく同社に追いついてきたという感覚だという。今後、さらにデジタル化が進み、新たに同社と提携する事業会社が増えていくことは間違いない。そして、日本中の多くの人が、他にどこにもない同社の画期的なバンキング型新サービスを体感することになるだろう。

出演者情報

  • 円山 法昭

企業情報

  • 住信SBIネット銀行株式会社
  • 公開日 2021.01.21

関連コンテンツ

運営会社

株式会社矢動丸プロジェクト
https://yadoumaru.co.jp

東京本社
〒104-0061 東京都中央区銀座6-2-1
Daiwa銀座ビル8F
TEL:03-6215-8088
FAX:03-6215-8089
google map

大阪本社
〒530-0001 大阪市北区梅田1-11-4
大阪駅前第4ビル23F
TEL:06-6346-5501
FAX:06-6346-5502
google map

JASRAC許諾番号
9011771002Y45040