経営統合と革新技術「MA-T®システム」が導く 感染症トータルケアカンパニーへの進化と飛躍


アース製薬株式会社

成長企業の法則

経営統合と革新技術「MA-T®システム」が導く 感染症トータルケアカンパニーへの進化と飛躍

躍進を続ける企業には、成長を支える法則がある。虫ケア用品など日用品大手のアース製薬株式会社は、老舗入浴剤メーカーの株式会社バスクリンとの完全経営統合を果たし、さらに革新的な除菌・消臭技術「MA-T®システム」の社会実装に力を入れる。公衆衛生の向上に大きく貢献しながら、企業として持続的な成長に挑む同社の取り組みを追った。

ライバルから強力なパートナーへと昇華 組織の壁を越えた融合が新たな価値を創出

アース製薬は1892年の創業以来、「ごきぶりホイホイ」や「バスロマン」といった数々のヒット商品で人々の暮らしを支えてきた。同社が2012年にバスクリン社を子会社化し、14年の歳月を経て2026年1月に完全経営統合。その背景には、市場環境の変化を見据えた高度な戦略がある。虫ケア用品が夏、入浴剤が冬に需要のピークを迎えるという補完関係にあることを生かし、経営資源の一元化で機動的な意思決定を可能にした。

「バスクリン」「きき湯」「日本の名湯」など伝統あるブランドが強力な味方に

統合にあたり川端克宜代表取締役社長CEOは、「当時は営業の現場におり、昨日までのライバルが仲間になることに、大きな驚きがありました。しかし、経営陣は将来の人口減少や市場環境の変化を見据え、手を携えて未来に備えるという、先進的な判断を行ってきたのです。お互いの強みや弱みを深く理解し合い、尊重しながら絆を深めるための貴重な14年間となりました」と振り返る。

特筆すべきは「バスクリン事業部」のような独立した部門をあえて設けず、既存組織の中で「融合」を推進した点だ。バスクリン社が持つ高度な調香技術や研究ノウハウが、アース製薬の多様な製品群へ横断的に活用され始めている。伝統ある「バスクリン」「きき湯」「日本の名湯」といったブランド価値を大切に守りつつ、一元化された資源を革新的な新製品開発や新市場の開拓へと注ぎ込む体制が整った。

MA-TⓇが導く社会課題の解決 産業の枠を超えた共創で『安心』の未来へ

アース製薬が次なる成長の柱に据えるのが、大阪大学との産学連携で科学的に解明された革新技術「MA-T®システム」だ。これは普段は水のように安定しながら、ウイルスや菌が存在する瞬間にだけ反応して除菌効果を発揮する水溶液技術である。その安全性と効力の高さから、航空機内や病院、一般消費者向けの口腔ケア製品などへ採用が拡大している。

同社はこの技術を独占せず、プラットフォームとして広く開放する道を選んだ。中心になって2020年に設立した「一般社団法人日本MAT®工業会」には現在、多様な業界から115を超える企業や団体が加盟。衛生分野のみならず、メタンをメタノールに変換するエネルギー分野、農業や医療(抗がん剤の開発中など)応用も期待されている。

「MA-T®システム」を採用した高機能な製品ラインナップ

川端氏は、「MAT®システムは、未知の感染症リスクから人々の暮らしを守る『強靭な盾』であり、社会課題を解決する日本発の技術です。持続可能な未来社会の実現に向けて、私たちは全力で社会実装に挑み続けます」と、その大きな可能性と使命を強調する。

大きな期待は、内閣府オープンイノベーション大賞(内閣総理大臣賞)、ジャパンレジリエンスアワード(国土強靭化担当大臣賞)、モンドセレクション(金賞)、日経トレンドBtoBマーケティング大賞(審査員特別賞受賞)など高い評価に結びついた。

アース製薬が描く成長の法則は、「感染症トータルケアカンパニー」への進化。未来に向けて、社会に揺るぎない安心を届ける力強い道筋を描いていく。

企業情報

  • アース製薬株式会社
  • 公開日 2026.10.20
  • 所在地住所:
  • 東京都千代田区神田司町二丁目12番地1

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