4つのコア技術で世界と戦う!インフラ業界の巨人に学ぶ武器の活かし方
日工株式会社
代表取締役社長
辻 勝
日工株式会社は、コンクリートやアスファルト合材のプラント製造で国内トップシェアを誇る企業だ。戦後の日本のインフラ整備を支え続けてきた同社は、長年培ってきたコア技術を研鑽し、自社の強みにまで昇華、業界を牽引してきた。代表取締役社長 辻勝はさらなる発展を目指し、その視線を海外に向ける。辻が語る、コア技術を活かした事業戦略とは。
蟹瀬 いわゆる業界の中での御社のシェアっていうと、プラントのシェアってことになるんでしょうけど、どのぐらいのものなんですか。
辻 アスファルトプラント約70%強が私どものお客様ということです。
蟹瀬 ナンバーワンってことですね。
辻 そうですね。はい。コンクリートプラントに関しましては約35%ぐらいが、私どものお客様ということでシェアをいただいております。
福井 さて、今回はアスファルトとコンクリートのサンプルをこちらにお持ちいただきました。もちろん見た目は違いますけれども具体的にはどういった違いがあるんでしょうか。
辻 はい。手前にあるこのコンクリート、大きい方ですね。これは基本的には人造の石というふうにイメージしていただければいいかと思います。基本的に砂利と砂とセメントと、それに水を加えて、いわゆるセメントが化学反応を起こして硬くなって、この石のようになると。
アスファルトに関しましては石油精製過程で出てくる、いわゆる残渣の部分のアスファルトって言われてる部分を、これも砂利とか、砂のような群体とかを混ぜて固めたもので、ご存知の通り、道路に一番よく使われている材料ですね。はい。
蟹瀬 それと、ここ3種類お持ちいただいていますよね。これは何が違うんですか。
辻 強度が全然違うんですね、それぞれ。こちらにあるのが18ニュートンといって一般的に使われるコンクリート。これが42ニュートン。いわゆる高強度、支える力が強いコンクリートです。こちら100ニュートン。比べると5倍ぐらいこっちとこっちだと強度が違う。
蟹瀬 例えば、一番堅いのはどこで使うんですか。
辻 東京なんか高層化してますね。そういったところの基礎部分であるとか、柱部分であるとか普通のコンクリートだと強度的にもたない。そういうことで100ニュートンであるとか今なんか200ニュートンてのがありますけど、通常のコンクリートの10倍ぐらい圧縮強度があるコンクリートが必要になってきているわけです。
アスファルトもここにある3つ何が違うのって話なんですが、こっちとこっち、あまり変わらないですね。
蟹瀬 変わらないですね。目の詰まり具合とかね。
辻 私もひっくり返されてもどっちがどっちかよくわからないんですけど、実はこちらのアスファルトってのは、新材(新しい材料)使って純粋に作り上げたアスファルト。で再生アスファルト。道路って劣化していきますよね。何年かに剥がして敷き直すわけです。剥がしたアスファルトっていうのはもう1回再利用する。
蟹瀬 リサイクルされているわけですね。
辻 リサイクルしているんです。アスファルトはリサイクルの優等生と言われていて、ほぼ全量アスファルトはアスファルトに、道路は道路に戻ってるっていうのが今の現状です。
蟹瀬 知らなかったー。
辻 特に一番右、ちょっと目が粗い。
蟹瀬 目が粗い感じですね。
辻 水が浸透して抜けるような、高速道路はほぼこういった形が採用されてます。これは通称高機能アスファルトっていうふうに言われてまして、当然水はけが良くて安全性を確保できますよっていうのが1つ。もう1つは、走って騒音が起こる。その騒音を防ぐっていう消音効果があります。そういう意味で高機能アスファルトと呼ばれています。
蟹瀬 そうなんだ。あの上を普段走ってるわけね。
福井 そうですね、まじまじ見ると不思議な感じがしますね。
蟹瀬 全然スリップしない感じがして、安心して運転できますよね。
辻 ぜひ、そういう目でもう一度ドライブしていただければと思いますね。
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