「防災・減災・再生」自然災害の多い日本にITという武器で挑戦し続ける!
ライト工業株式会社
代表取締役社長兼最高経営責任者
鈴木 和夫
建設業界の中で創業以来、自然災害の多い日本に必要な「防災・減災・再生」を使命とし、独自の技術を以て発展し続けている企業がある。ライト工業株式会社。他社とは一線を画した経営戦略と、創業以来引き継がれている企業DNAを元に、発展し続けるライト工業株式会社のリーダー、鈴木和夫の成長戦略に迫る!
蟹瀬守る。非常にシンプルな力強い言葉ですけれども、一体何を守るということなのでしょう?
鈴木多くの方は例えば土木建設って言いますとね、例えば大きな橋ですとかトンネルですとか、そういったものを思い浮かべられる方が多いと思うんですけれども、それは利便性を追求している結果なんですけれども、実は本当は、土木の本質、原点というのは…
人々の命を守る、生命を守る、それから生活を守る、これにあると思います。昔からよく水を治めるものは、国を治めるって言いますけれども、紀元前の中国なんかもですね、黄河の氾濫を治めたり、日本においても武田信玄のような戦国武将も氾濫河川に堤防を作ったり、あるいは遊水地作ったりということで、自分の命とか生活が保障されれば、次のステップとして、じゃあ少し利便性を追求していこうかということで、例えば橋をもっと増やしてくださいとか、道路増やしてくださいと、そういうような方向にいくわけです。
それを更に発展させていくと、国レベルで生活基盤をもっと安定させようとか、社会基盤をもっと充実させようと、そういうことで国家経済みたいなものに結びついていくということなんですけれども、私共が扱っている、認識しているのは、最も土木のプライマリーなところでして。国民の生命、それから生活を守るというところを、深く認識してビジネスを展開しております。
蟹瀬我々なんとなく今「あ、そうなんだ」って思ったのですけれどね、やっぱり利便性の部分ばかりに、光を当てているというところがありますね、これまでね。
鈴木そうですね。
蟹瀬国民の命、それから安心、安全を守るというのはよくわかるのですけれども、ビジネスとしてはどういう風に展開されるのでしょう?
鈴木私達がやっている仕事というのは派手さもなく、そういう意味では知る人ぞ知る仕事なのですけれども。
鈴木実は国内外合わせて年間3千件ぐらいの現場が動いています。
蟹瀬そんなにあるのですか? 我々からして身近なところというと、どんなところがあるのですか?
鈴木例えば海沿いの道路ですとか、山間部の道路を走っていますと、片側に斜面がありますね。これは「のり面」と言うんですけれども、のり面というのは人工的に切り取った斜面なんですけれども、例えばそこにコンクリートの吹き付けをしてみたり、枠を作ってみたり、あるいは緑化をしてみたりとかですね。そういったような形で広く使われていると思います。
白石のり面。よく見かけますよね。
蟹瀬確かに我々ドライブしたりする時にね。道路の両側にもあったりしますね。
鈴木日本の山っていうのは7割がそういう山地ですから、そういうところはかなりあると思います。
蟹瀬気が付かないところでやっぱりそうやって頑張っていらっしゃるということですよね。
鈴木そうですね、あまり目立たないかもしれませんけれども。
白石さりげなくこう私達の安全を守ってくださっているんですね。
鈴木そうですね、大きなものというのはなかなか見ないでしょうけど。
蟹瀬だから大変だと思いますね、ああいうところをビシッと固めていくというのはね。その他にはどうですか、どんなものがありますか?
鈴木例えば東日本の大震災の時もそうでしたけれども、関東地方でも液状化というのが問題に……。
蟹瀬ありました、ありました。
鈴木液状化が起こりますと、重いものは沈むし、軽いものは浮かび上がるんですね。だから地震なんか起こりますと、電柱なんかは沈んで、中空のマンホールなんかは浮いてくるんですね。
蟹瀬あれ全体が浮き上がってきちゃうと。
鈴木あれが浮かびますとね、例えば救急車両が入れないとかそういったようなことで、非常に大きな問題になります。私共でハットリングと呼んでいる工法なんですけれども、比較的簡便に本体に影響を与えずに、この浮き上がりを防止できるという技術なんですけれども。震災前からこれを関東とか東北で施工してきたんですけれども、震災の後全く浮き上がりがなかったということで、高い評価を受けました。
蟹瀬まさにその帽子のつばのように、周りを固めるということなのでしょうかね。
鈴木そうですね。浮かぼうとした時にそれ以上浮かび上がらない、そういうシステムですね。
蟹瀬こうやって拝見しますと、本当に我々は知らないうちにライト工業に身近なところで、お世話になってるという気がしますよね。
鈴木そういう意味では私共の技術っていうのは、豪雨ですとか地震の後にのり面が崩れたりしないように、それとか地滑りの対策、それから地震で地盤が液状化しないような、あるいは地盤を強化するといったような地盤改良技術、こういったものを私共のコアのビジネスにして、これに関する工法の開発ですとか、機械の開発ですとか、そういったものを中心に私共の事業を展開しているということです。
蟹瀬お話伺っていると、当たり前のようにお話しになるけれども、実はこの技術開発ってものは、すごく大変だと思うのですけれども。
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