大型リゾート施設ハウステンボスが何故、破綻したか?その原因と再建に迫る!!
株式会社エイチ・アイ・エス(H.I.S.)
代表取締役会長兼社長
澤田 秀雄
格安航空券販売で始まった株式会社エイチ・アイ・エス(H.I.S.)を旅行業界トップクラスに押し上げ、その経営手腕で次々にチャレンジを続ける澤田秀雄会長が難事業に名乗りを上げた。それは、来場者減少に苦しむ大型リゾート施設ハウステンボスの再建。果たして、2度目の危機を迎えたハウステンボスを救えるか。そして、その秘策とは?
ハウステンボスとその周囲の観光資源との連携は出来るのだろうか?
澤田九州全体が、非常に観光資源が豊富ですから。
蟹瀬確かに。
澤田今までメインルートと呼ばれる大阪行って、京都行って、富士山見て、箱根で温泉入って、東京で買い物して帰るというような。今はこのメインルートなんですね。だから今後、数年するとアジアから一番近い、一番安い、そして一番観光資源が整っているんですよ。
だからそういうことを、ハウステンボスもそうですけれども自然がいっぱいあるわけですね、あそこには。天草もあれば、阿曽山もあれば、それを上手くやれば一大観光地になりますから。地域の活性化、日本の観光、日本の国が言っている……。
蟹瀬観光立国と。
澤田観光立国のモデルに十分なると思います。
蟹瀬アジア圏からの集客ですけれども、口で言うほどは簡単じゃないですよね。おそらく、先ほど仰ったように、いろいろな観光地があって、そちらの方行かれてしまう。今回は、このハウステンボスを再生していく上でアジアの観光客をどういう形で集客するのか。この辺の具体的なプランというのはどうなのでしょう?
アジアの人々は、ハウステンボス目指して本当にやって来てくれるのだろうか?
澤田今は、やっぱり東京にアクセスが集中しているわけですね。だからと言って、先ほども言いましたように距離も近い、飛べば料金も安いわけですから。僕は、放っておいても観光客はここ数年で何割、ヘタしたらすぐ倍になると思います。
ただ、それだけじゃく、アクセスの問題でチャイニーズニューイヤーは、チャーターを飛ばそうとか、買い物のチャーターを飛ばそうとかですね。いろんなアイディアをやっぱりチャレンジしていけばですね。もっとたくさんの方が来ていただけると思います。それだけ本質的に良い素材が、九州にもハウステンボスにも僕はあると思っています。ただ、来てつまらないとか、楽しくないとか、高いとか言われないようにしなくちゃいけないんですけどね。
蟹瀬そこが難しいところですね。そのために、やはりソフト。ソフトというのは、やはりサービスとか、もう少しソフトを充実させていかないと1回来たけど、2回来ないとなりますから、1回来て良かった。また来てみたいという九州全体、ハウステンボスもそうですけど、ソフトをもっと良くしていかなくちゃいけないなと思います。
蟹瀬そういう意味では、我々日本人が見落としている部分っていうのもあるかもしれないですね。
澤田日本人の方が見落としていることが多いと思いますよ。日本は素晴らしい観光資源の宝庫ですよね。まず文化がある、歴史がある、施設もそこそこ整っている。インフラも整っている。かつ食事も美味しいですよね。
蟹瀬治安も悪くないし。
澤田治安も良い。
澤田アピールの仕方が下手だった。それと、受けた時の受け方の問題もちょっと下手だったかなという気がしますね。僕は、そこをちょこちょこっと、キチっとすればめちゃくちゃ増えると思います。
蟹瀬そんな簡単に増えますかね?
澤田増える。5年後か10年後、増えると思います。ただ、今みたいなサービスが悪い、来ても楽しくない、ぜんぜん言葉も通じない、だからあんまり行きたくないとなれば話は別ですけど。
そういうことを解消して、キチっとしたアピール。今年もそうですけど、中国でちょっと北海道の綺麗な映画をやられたら、北海道に中国人が来るわけですよ。あれは一つのアピール。日本はこんな綺麗なところがあるんだなと。こういうとこもあるんだなということを、キチっとやれば、僕は間違いなしに増えると思いますけどね。
蟹瀬今回の再建にあたっては、澤田流の秘策というのは、実は胸の中にあったりするんですか?
澤田秘策ですか?
蟹瀬ここで言えない可能性があるでしょうけども。これまでの人とは全然違う、実はこういう隠し玉があるんだぜっていうのは、何か考えていらっしゃいますか?
澤田やって成功するか失敗するかは兎も角として、何個か考えています。ここでは全部申し上げられませんけれど、敢えて一つくらい言えばですね。
この後、澤田会長は蟹瀬にハウステンボス再建の秘策を語る。
蟹瀬澤田流の秘策というのは、胸の中にあったりするのですか?
澤田敢えて秘策と言えば、観光の一番難しいのはオフにいかにお客さんを集めるかなんですよ。僕としては、オフ時に世界的なイベントをやっていく。あそこまで来ていただくためには、やっぱり東洋一とか世界一とか新しいもの、イベントをやらない限り来られないと思うんですよ。
その一つとして、出来る出来ないは設けないとして、日本でガーデニングというのは非常に人気があるんですね。人工は、最低1000万、今はもう4000万くらいになっていると言われているんですけれども。そこにガーデニングのワールドカップとかいうことをやれば。今ガーデニングの世界大会っていうのが5月にチェルシーであるんですけど、もう1、2カ月まで全部いっぱいになっちゃうんですよ。ハウステンボスというのは、ちょうど木々と花が非常に多くて。
蟹瀬マッチングは良いですよね。
澤田ちょうどそういう雰囲気なんですよ。
蟹瀬ええ。
澤田そこにガーデニングのワールドカップをやれば、たぶん1000万人の5%が来ていただけるだけで、50万人なんですよ。1%で20万人なんですよ。もう大変ですよ。わずか10日間の間に。遠いんですけも、やっぱりオフに世界的なこと、若しくは人気のあることを打っていかないと。
オフ対策が一番大切ですから、一つ出来たらやりたいと思っています。話題性があるか、世界的か、それかよほど何かが無かったら来ていただけないと思っています。そういうことをどんどんやっていこうと思うんですよ。
蟹瀬まだ4つ5つあるわけですね。
澤田そういうチャレンジをする。チャレンジして失敗することあると思うんですよ。だけど、チャレンジして成功すればずっと続くわけですし、チャレンジして失敗すれば辞めれば良いわけですから。やっぱり今まではチャレンジがちょっと少なかったですよね。
蟹瀬そうですね。やはり、今までチャレンジできなかった理由というのは負債をしょっているから、思い切った企画を実行に移せなかったっていう側面もあったわけですよね。
澤田それは言い方失礼ですけど。言い訳だと思いますよ。
蟹瀬なるほど。
澤田だから、取りあえずチャレンジすると。で、どうなるかは、こうご期待していただいて。どんどんチャレンジしていこうと思います。ただ実行に移すというのは、口で言うほど簡単じゃないんですけれども。取りあえず実行していこうかなと思っています。
蟹瀬地元の人たちの期待が、そういう意味では高いっていうのは追い風ですよね。
澤田それはありがたいことですね。やっぱり世界の方に愛されるようなハウステンボスになるのが一番良いんですけど。まずは地元の方に一番愛される、佐世保の方に愛される、若しくは九州の方に愛されるハウステンボスにしていきたいですね。
蟹瀬最後になりますけれども、澤田さんの事業戦略の未来に関してのキーワード、これをちょっと書いていただけますか?
澤田なかなか難しい質問ですね。
蟹瀬すいません。ではお見せいただけますでしょうか?
澤田平和。
蟹瀬平和。
澤田はい。
蟹瀬どういう想いがこもっているのですか?
澤田観光産業というは、ホテルとか旅行とか、こういう観光、地域開発とか、やっぱり平和じゃなかったら我々の事業はやっていけないんですね。
蟹瀬そうですね。
澤田この事業の非常に素晴らしいところは、平和産業なんですね。僕は、世界に平和産業をもっといろんな方が、喜んでいただけるような体制を作りたいなと。どういう意味かと言いますと、旅行も観光もそうなんですけれども、行くことによって雇用が生まれたり、地域でのコミュニケーションが取れたり、楽しんでいただいたり、美味しいモノを食べたり、そうすると人間楽しい、美味しい食事が出来る。そうすると戦おうという気にならないんですね。
蟹瀬そうですね。
澤田もちろん豊かな方は、豊なりに楽しんでいただく。失礼な言い方だけど、貧しい方も安く楽しんでいただく。だから、僕としては全世界の方が旅行をすることによって、若しくは旅行の素材を提供することによって、本当に楽しかったね。美味しかったね。良かったねと。
この国は悪い国だと思ったけど、来たら非常に良かったねと言えば、僕は世界の平和に貢献出来るんじゃないかと。若しくは、それがビジネスへと大きく発展につながっていきますから、僕は平和という言葉が最も大切かなと思います。
蟹瀬企業っていうのは、本来世界の人々を幸せにするために存在するというふうな、定義もあるわけですから。
澤田そうですね。
蟹瀬その中で、観光に関わっている企業っているのは、ますますその要素が強いなという気がしますね。
澤田僕はすごくあると思います。かつ雇用産業になりますね。来ていただくとたくさんの雇用が生まれますから。だから、企業の社会的使命は、この観光業というのは本当に今世紀というか、来世紀というか、この素晴らしい産業ですし、その国にとって本当に大きな何兆円、何十兆円産業になる可能瀬を秘めています。
もちろん企業としてのビジネスですから、赤字じゃダメなんですけれども。利益をあげて、その利益を良い設備投資にしていく、若しくは、その利益を地域に還元していくという形にしないと、企業は発展しないんじゃないかと。
蟹瀬ということは澤田さんが日本の観光産業というものを変えていく。実際にやっぱり変わっていくというふうに思われますか?
澤田どこまで出来るか分かりませんけど、やっぱりそうしていかないと日本の地域の観光の活性化にはならないんじゃないかと。だから、どこまでやれるか分かりません。そんないい格好言っても仕方ないですけど。やっぱりモデルになるような観光ビジネス都市を作りたい。東洋一の美しい、東洋一の楽しい、東洋一の元気な観光ビジネス都市を作ってみたいなと、夢というかチャレンジですね。
蟹瀬期待しています。
蟹瀬今日はどうもありがとうございました。
澤田ありがとうございました
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