道路構造物の点検や照明等の施設の保守を通じて、安心・安全・快適な高速道路の提供に貢献


中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京株式会社
代表取締役社長
猪熊 康夫

賢者の進化論

コロナ禍で年末年始の大型車輌は平年並み超
分散勤務の徹底などで業務のストップを防止

NEXCO中日本グループの一員として、道路構造物の点検、道路に付帯する照明などの施設の保守を担うのが中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京株式会社だ。事業を通じて安全・安心・快適な道路とサービスを提供している。

「高速道路を維持していく上で必要不可欠な仕事が4点あります。ひとつは料金をいただく仕事、さらに道路を黄色いパトカーでパトロールする仕事、道路の構造物や施設を点検する仕事、道路に不具合があったときに早急に復旧する仕事です。当社を含めたNEXCO中日本グループがこの4点を一体的に運営しています」

大切な公共インフラを支えていく上で、なくてはならない仕事が同社の事業だ。

「新型コロナウイルスの影響で移動の自粛が叫ばれるなか、鉄道や航空は大幅に需要が低下しました。道路はこれらに比べて貨物が多数利用するという特徴があります」

コロナ禍においては、通販の活況などを背景に荷物の配達が増えている状況が見られた。

「貨物を中心に一定の通行量がありました。例えば、年末年始は小型車を中心に通行量が減ったのですが、NEXCO中日本エリアでは大型車が例年並以上で、全体では前年比の約67%でした」

高速道路の利用状況が2/3になったからといって、点検や保守をその分減らすことはできない。

「100%と67%の通行量とでは、仕事の内容はまったく変わりません。当社は常に100%の仕事を続けています。最近は感染対策にも力を入れています」

仮に移動の制限がさらに強化されても、交通量がゼロになるとは考えられず、一定の交通量があれば、同社の仕事は従来通り継続する必要がある。

「もし社内に感染者が発生して、濃厚接触者が2週間自宅等で待機するとなれば、その間の仕事が滞る可能性があります。そこで、勤務体系が同じ職種の職員を2班体制にして、執務スペースを別々に分けるなど、分散勤務による危機管理に努めました。また、時差出勤やテレワークを含めた対策も講じながら、業務をストップさせないことを強く意識して取り組んでいます」

2020年末から2021年にかけては、降雪のため一部地域の高速道路が通行できない期間があり、ニュース等でも取り上げられた。

「高速道路への社会からの要望や期待の水準が高まっていることを実感しました。一般の方の目に触れるのは、通れたか、通れなかったかという結果だけで、その結果に至るまでどのような対応をしてきたのかはあまりご理解いただけません。一方で、平時にどれだけ対応策をアピールしても、関心が得られないもどかしさもあります。取り組みを一つひとつ、ていねいにお伝えしていく必要があります」

技術をしっかりと伝承し開発につなげる取り組み
65歳定年制を導入して積み重ねノウハウを記録

同社は技術力の向上を図るため、2017年には神奈川県相模原市に技術研修所を開設した。

「この技術研修所を活用し、社内の研修を体系的かつ組織的に行えるようになり、技術の伝承を確実に進めることができるようになりました。また、民間企業とコラボしてスタートしたばかりですが、ラインセンサーカメラを積載した作業車輌を開発しました。時速100キロで走行しながらトンネル内の照明器具のさびやボルトの状況をチェックし、トンネルの壁面のヒビも検出できます」

こうした取り組みは、人的作業の軽減や雇用対策にも結びついているという。

「労働人口が減っていくなかで、これまでと同等以上のことを少ない人数で実現することが課題になっています。機械化や画像処理、AIなどの活用で、人が現場に行って、直接目で見て判断しなければならない機会を減らすことができます」

少子高齢化などに対応し、60歳定年の引き上げや、外国人採用にも取り組んでいる。

「現在は60歳以降、嘱託等の雇用を維持していますが、65歳定年を採用する予定です。社内での発言力を持ったまま、積み重ねてきたノウハウを業務に生かし、技術を伝承してほしいという思いです」

自動運転技術が進化するに従い、高速道路に求められる機能も変化する。新たな装置の設置が決まれば、その保守管理という業務が生じる。同社の事業もさらに広がると考えられる。

「一部区間で最高速度が時速120キロに上がりました。道路幅が広がるため標識を付け替えたり、照明の調整をしたりするなどの対応も必要です。当社も事前設計から関わり、その保守にあたっています。高速道路の機能が向上することで便利になる一方、そのための機器が増え、保守管理が煩雑にもなります。安全で快適な道路を守るために、当社はこれまで以上にしっかりと保守管理する必要があります」

新たな技術開発だけでなく、蓄積したノウハウの伝承も大切だという。同社は技術推進・指導部を設立し、暗黙知も含めた技術情報をアーカイブして残している。こうした取り組みも含めて技術力を向上していく方針だ。

出演者情報

  • 猪熊 康夫

企業情報

  • 中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京株式会社
  • 公開日 2021.03.31

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