社会課題の中心に住宅あり?!ハイテク産業となった住宅の新たな方向性と希望
積水ハウス株式会社
代表取締役会長兼CEO
和田 勇
住宅産業界のリーディングカンパニーとして住宅関連市場を牽引してきた積水ハウス株式会社「グローバル化した国際社会、変化する社会状況にあって、住宅産業界は大きな転換期を迎えている」と、代表取締役会長兼CEO、和田勇は言う。和田勇の成長戦略、住宅産業の将来性とは? その全容に迫る!
白石本日のゲスト、積水ハウス株式会社代表取締役会長兼CEOの和田勇さんです。
和田どうぞよろしくお願いいたします。
蟹瀬よろしくお願いします。
白石早速ですが。積水ハウスは一言で言いますと、どのような特徴を持った会社なのですか?
和田やっぱりね、住宅会社ですから、お客さんの生命と財産を守るシェルター機能を持った、そういう会社だという風に思っております。
蟹瀬我々が購入すると思うと、そこで安心がちゃんと得られるかどうかって一番大事ですね。
白石そうですね、とても大事なことですよね。さて、番組では三つのキーワードで進行させていただきます。まず最初のキーワードは何でしょうか。
和田「社会課題の中心に住宅がある」ということです。
蟹瀬じっくりお話伺ってまいります。よろしくお願いします。
白石それではここで和田会長のプロフィールをご覧ください。
和田勇は1941年和歌山県に生まれる。1965年関西学院大学法学部を卒業、積水ハウスに入社。1990年取締役に就任。1996年専務取締役に就任。1998年代表取締役社長に就任。2008年より代表取締役会長兼最高経営責任者CEOに就任。現在に至る。
白石プロフィールを拝見いたしますと、和田会長が積水ハウスに入社されたのは1965年ということなのですけれども、その当時の住宅業界また積水ハウスというのは、どのような状況だったのですか?
和田我々が入社した頃はね、住宅難の時代なんですよ。住宅が欲しいんだけれど、あまり手に入らないような時代で。しかもですね、これ私が入社したのが創立5年目だったんですよ。会社は資本金ちょうど1億円の時で、まだその前の年まで赤字の会社だったんですよ。
蟹瀬大変だったわけですね。
和田そうなんですよ。だからまさしく、歴史を歩いてきたようなもんですよ。それが今、資本金はもう1800億ぐらいになっております。従業員もね、私が209番目なんですよ。今もう2万5千人ぐらいおりますけどね。だから、そういう本当に今では考えられない時代でして。だから住宅が本当に不足の時代ですから、それで我々が時流に乗って伸びてきたんですけどね。
蟹瀬戦後、ああいう風に日本が荒廃して住宅が本当に足りなくなって、それで住宅をみんなで持とうと思っても所得の方がなかなか上がってこない。だけど高度成長期っていうのがあって、ここで一気に伸びてきて。ですから、あの頃プレハブという住宅ですね、プリファブリックの。積水ハウスはその辺でのイノベーションというのはすごかったという気がするのですけれども。
和田そうですね。まさしく家というのはですね、昔から大工さんがコツコツと作るものから、工場生産していい家を作る、大量生産するというのが、非常に画期的な一つの産業だったんじゃないかなと思うんですよ。
蟹瀬だから最初は建築現場を見ているだけでも、こう不思議な感じがしましたよね。こんなにポンポンポンとこう建ってしまうのかって言うと、怒られちゃうかもしれませんけど。
和田あんまり簡単に……。(笑)
蟹瀬強いものが、ちゃんと耐久力のあるものができるということはね。今は住宅の成長戦略というのがアベノミクスの三本目の矢ということで言われていますけれども、やっぱり住宅がそういうところに貢献していく可能性というのは、高いのではないですか。
和田いや、これはね、内需の中では大きな柱になっているんですよ。だから内需の中で住宅の占める割合というのは非常に大きいですしね。
蟹瀬最初のキーワードに「社会課題の中心に住宅がある」という風に仰いましたけれども、これは具体的にはどういう意味なのですか?
和田住宅というのはですね、まさしく世の中の起こっている社会の問題の中心にあるというもの。というのは、環境問題にしても、まさしくCO2を排出しているのは住宅が一番多いわけですよ。それからコミュニティの再生というのは、昔は、町が子ども達を守る、コミュニティがそういう時代だったのが、今は隣近所がものを言わないような時代に……。
蟹瀬だんだんお付き合いが薄くなっちゃって。
和田だから、そういうものをもう一回再生することによって、犯罪とかそういうものも防げますし、これだけ震災列島ですから、安全安心という切り口でもですね、我々住宅屋が中心でございます。
蟹瀬日本の場合はもう一つ、少子高齢化っていうのがやっぱり深刻な問題ですよね。少子化と高齢化というのは、実はまた別の問題ではあるのだけれども、この辺の住宅としての対応というのは、どんな力を入れていらっしゃるんですか?
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