ドキュメント管理のスペシャリスト。企業が推進するDXを文書情報管理の側面から支援する。


株式会社ジェイ・アイ・エム
代表取締役社長
橋本 貴史

賢者の進化論

情報の資産価値を高める電子化事業
『記録の保管(アーカイブ)』から『デジタル化による情報の活用』へ、企業のDX推進を支援

「情報を後世に遺す」ことを創業理念とし、1967年に、企業の書類をマイクロフィルムに撮影する事業から創業。今日に至る半世紀の間に情報の量や形が大きく変化し、これに伴い、現在は書類の電子化をはじめ、文書情報の課題解決に取り組み、あらゆるビジネスプロセスをデジタル化により支援する。

これまで書類のマイクロフィルム化や電子化は情報を記録し保存するためのサービスだったが、現在、情報化社会の進展とともに、そのデータを活用することに価値を見出す企業が多くなってきているという。

「例えばマーケティングや商品開発分野を担当するお客様では、市場のさまざまな情報を文字データ化し、多角的に分析することで市場動向の把握や、新しい商品開発に利用する。また、製造業の設計や開発の分野では、図面や製造情報をマイクロフィルムや画像といった単なる記録された平面情報から、その情報をデジタル化し体系化することで過去情報の活用による製品のメンテナンスや、そこから得られるノウハウを新しい機械やシステムの開発に利用することができる。つまり、私どものお客様がこれまでに蓄積された情報を活用することで、その先のお客様に新しいサービスを提供するケースも増えている。このようにデジタル化により情報をアップデートしていくことによって、より高度な技術情報の価値化が可能になる。」

現在は電子契約のトレンドにより、契約管理の課題である過去の書面契約書との一元管理や検索時間短縮も、書面のデジタル化で情報連携を可能にすることにより役に立っているという。また、企業のコア業務注力によるBPOのマーケットは広がり、業務プロセスの効率化は加速しているという。

「労働人口が減少しているなか、本業に徹したいということで、業務のアウトソーシングが加速している。特に今回のコロナでは、職員が事務所に行って業務を行うのではなく、在宅ワークを行うことで、自分たちの業務プロセスを見直すきっかけにもなっている。そして、無駄な部分や自分たちでやらなくてもよい部分は外注することで効率化することができる。特に自治体、行政関係はこのコロナ禍においても住民サービスを行っているが、かなりハードワーク。個人情報以外のプロセスを外注化することで個人個人の負荷をできるだけ軽減する方向にある」

ここ最近、行政との取り引きが増えてきているという。

「2009年リーマン・ショック後の経済対策としての定額給付金業務や、消費税増税の際の緊急経済対策など、以前から行政との取り引きはあり、現在では全体の4割を超える。しかし、それは元々、弊社が民間で培ってきたセキュリティ面での実績や品質の向上が結びついたものではないかと思う。一過性の取り引きで成り立つ事業ではなく、重要情報という資産を扱う関係上、お客様との継続的な信頼の上に成り立っている。その意味では、クリティカルな情報を扱うので、安請け合いはできない。ただし、地方自治体も含め、需要は多いのが現状」

コロナによって働き方を変えざるを得なかったが、業務プロセスを見直すきっかけでもあったという。

「緊急事態宣言直後から2020年の夏までは厳しい状況だったが、今は情報を日々活用する時代でもあり、生きた情報は止まってしまうと困るので、思ったほどのダメージではなかった。実際、デジタルトランスフォーメーションが進んでいるので、紙媒体だけではなく、すでに電子化された情報が行き交う場面が多い。今後さらにDXが加速し、我々がその支援をしていく。このままデジタル化が進めば、デジタルデータのやり取りで効率化された場面において、我々がより支援できるシーンが増えるのではないかと考えている」

電子化した情報の価値をさらに高め
企業の顧客価値向上を支援していく

これまでは取引先の業務の一部分を切り取ってサービスを提供していたが、これからは情報が発生した時点から、その情報の価値を上げていくという視点で取引先と繋がっていきたいという。

「これまでなんとなく慣例化した一連の業務が、コロナにより在宅を余儀なくされたことで見直される機会となったが、自分たちだけではその課題に対する改善点を発見しづらい。どの部分をBPOすればよいのかを我々が『見える化』する。企業の情報価値を可視化し、それを高めていく方向で提案していきたい。お客様の業務を俯瞰し、価値化提案を通してサービス全体をデザインしていく」

世の中のさまざまな「距離間」、物理的距離の確保に対して、心理的距離の接近の重要性といった変化に対応すべく、従業員には「人間力」向上が求められるという。

業界資格の文書情報管理士の資格取得はもちろん、個々の「人間力」を上げることでお客様との距離を縮める。それにより組織の強化が図れるという。品質への信頼に関わる情報セキュリティは重要なので、そのトレーサビリティをしっかりしておくこと。今後はもっとセキュリティを強化していかなければならない時代が来るという。

「これからは、何百万枚の紙の資料を電子データ化してほしいという顧客ニーズがあったとしても、ただ単にデータ化するのではなく、対象となる情報を業務の流れの中で捉え、流れの中にある無駄を洗い出し排除することで、お客様に本来のデータの利用価値に気付いていただく。そして本来のデータを抽出し、整理、活用していただくことで顧客価値を高めていただく、というコンサルティング能力を養っていくことが今後さらに重要になってくるのではないか」

組織は個々の集まりである。ゆえに個人個人の「人間力」を上げること。色々なことに興味を持ち、チャレンジしていく。幅広い知識の吸収によって、多角的な視点で、多様な発想を持つことができる。従業員それぞれの夢の実現とともに、一つの組織としての魅力を見出していきたいとのこと。情報というセンシティブな資産価値を扱う会社として先を見据えるだけではなく、自らの足元から見つめていく。

出演者情報

  • 橋本 貴史

企業情報

  • 株式会社ジェイ・アイ・エム
  • 公開日 2021.01.29

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