高齢者への「感謝」と「創新」で壁を乗り越え、品質を守り続け本当の笑顔へ
株式会社ナリコマエンタープライズ
代表取締役社長
竹内 美夫
株式会社ナリコマエンタープライズ。1951年、大阪府で大衆食堂として開業。1967年、給食部門拡大に伴い、ナリコマ給食株式会社を設立。1990年、高齢者のお食事サービス専門会社として、株式会社ナリコマエンタープライズを設立。早くからセントラルキッチン方式を採用し、関西を中心に、関東、中部、中国、九州地方で事業を展開している。そんなナリコマエンタープライズを率いるのは、代表取締役社長、竹内美夫。高品質のお食事サービスで高齢社会の未来を切り開く。竹内が目指す、「将来もなくてはならない会社」とは。
ナリコマエンタープライズでは、1日3食、365日、すべて異なる献立を立てている。さらに、噛む力、飲み込む力に応じた、普通食、ソフト食、ミキサー食、ゼリー食の4タイプの食事を提供している。
蟹瀬具体的にはどういう形で決めていらっしゃるのですか? 献立の方は。
竹内そうですね、献立会議というものがありまして、そこでしっかりと練られて、案ができて、多くの人が見ながら検討していっています。
こちらは献立企画室の栄養士たちで毎月行われている献立会議。ナリコマでは、普通食、ソフト食、ミキサー食、ゼリー食、すべて同じ献立で提供しており、高齢者の方々に同じ季節感や香りを楽しんでもらうことを目指している。
出井そうですね、基本的に献立の会議の中では、あらゆる面から考えていくのですけど、栄養価ですとか、見た目はどうなのか、味のバランス、あと月に応じた季節感があるのかどうなのかというのと、月ごとの行事色、「この月はどういう内容でいこうか」とか、そういった内容を考えていきます。
そのほか、ナリコマでは高齢者に喜んでもらえるような商品開発も常に行なっている。
工場職員高齢者の方っていうのは、昔からお餅が好きだっていうのと、食べたいっていう思いが強いっていうことをお客様の方からたくさんお声が届いたということで、その声にお応えしたいと思いました。
噛む力、飲み込む力が弱い高齢者のためにデンプンなどを配合したお餅を開発。幾度となく試作を繰り返し完成させたという。
工場職員施設の利用者さんたちが「美味しい、美味しい」といって食べていたという声をいただきました。もうそういうときの嬉しさは格別ですね。この日のためにやっていたと、この日のために頑張ってきたなと感じました。
蟹瀬献立にもね、苦労されて美味しい料理を作っていらっしゃる、これは本当に素晴らしいと思うのですが、一方で、経営というところから考えますと、当然お金がかかると思うのです。色々なことがあると思うのですが、その辺はどういうふうになさっているのですか?
竹内発足当時から食材のクオリティにこだわってきましたので、元々「ナリコマさんって高いよね」って言われていたのですよね。介護保険法が施行されてからは、やはりあまり高くついても利用できないということなので、それでは、どうするのかという課題に突き当たりまして。
蟹瀬もう辞めようとか思われなかったのですか? そのとき。
竹内いやー、引くに引けなかったのです。ご老人の皆様方は私どものお食事サービスを本当に心待ちにして、毎日待っていらっしゃったのですよ。責任があると思うのです。そのご老人の皆様や施設の先生方に「ナリコマさんにお食事頼んでいて良かったな」と言ってもらいたい。それが出来なくなったらもう私はこの会社やめますよね。そんな低い志で事業やってないです。
蟹瀬やっぱり高齢者向けのサービスっていうのは、そうある種の思い入れと決意と言いますか、そういうものが絶対必要ですからね。
竹内過去20数年間を振り返っていますと、色々な困難に突き当たって、壁にぶち当たってきた。それを乗り越えて進む勇気を与えてくれたのは、やはり自分に対する誇りって言うのでしょうか。ご老人の皆さんの本当の笑顔。そしてうちの従業員のスタッフが食べているご老人の喜ぶ姿を見て頑張ろうと思ってくれる、そういうのが私自身の心の支えであったし、今日までの色々な苦労、乗り越える原動力になってきたと僕は思うのです。
季節を感じ、彩りを楽しむ。五感で感じ、生きる喜びをかみしめる。それがナリコマエンタープライズが提供するお食事サービス。
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