「自分自身と自分の運命を信じて」前向きに努力した結果は中国国営企業と対応の立場に?!


大黒屋ホールディングス株式会社
代表取締役社長
小川 浩平

特選インタビュー

ブランド品の取り扱いを開始し、関東、関西を中心に展開。ホールディングス化された現在、グループ全体で全国22店舗、海外100店舗以上に拡大。そんな大黒屋ホールディングス株式会社を率いるのは代表取締役社長、小川浩平。世界で戦う一番の武器は人材である。小川が唱えるブランド中古品で世界一になるための戦略とは?

人材の育て方

小川私どもは基本的にずっと質屋業を扱っているので、それぞれのうちの人間、胆力がありますね。物事に対して、どういうことにも物怖じしないし、きっちり自分で処理していくということが習慣化されていますので、やはり、彼らに機会を与えればいくらでも伸びると思います。

まず、うちの人間を積極的に出して、はじめは非常に嫌がったり、帰りたいと言う人間もいますが、半年ぐらい経つと、逆に面白くなってきますね。やはり、自分自身がいろいろな違った段階に入って、会社の経営に関われるようになっていきます。

蟹瀬そういう意味では人を育てるのは、その人を結構、リスクの高い現場、決定を求められるような場に放り込んでしまうということですか?

小川放り込むと同時に、しっかり見守ってあげないといけないですね。週に一回ぐらい電話して、「どうだ」とか、「これはこう考える」とか、教えていかなければならない。それが私どもの役目で、あくまでも決定は彼ら。自分たちで考えることが大事。
彼らは想像していた以上に、実はうちの人間は胆力があるので、適応能力がすごくあると思います。

中国の首都、北京。世界トップクラスのブランドショップが立ち並ぶ、華貿(かぼう)商業街。そこに軒を並べるのは大黒屋ホールディングスと中国国営企業CITICの合弁会社、信黒屋1号店。この1号店の統括マネージャーに抜擢されたのは大黒屋銀座店の店長だった竹之内信介。

竹ノ内僕が8月に来て、12月にオープン予定だったのですが、残りの数カ月で在庫を集めなければいけない任務を課されたときは言葉も通じなくて、向こうのバイヤーが用意した偽物と本物を持ってきて、僕の入社試験ではないですが、鑑定技術を実際に判断したかったのでしょうね。そのテストをされたときは一番肝を冷やしました(笑)

中国側の鑑定士に竹之内について話を聞いてみた。

関係者最初は竹之内統括MGと考え方が違い戸惑った。時間と共にお互いを理解して、仕事もうまくいくようになった。

海外での慣れない店舗運営を何とか乗り越えられたのは、日本の大黒屋で一緒に働いていた2人の中国人スタッフのサポートがあったからだと竹之内は言う。

関係者海外で同僚もなく、言葉の壁がある中で、竹之内統括MGはホームシックの時期があった。

関係者中国は初めてで言葉もわからず、友だちもいなかった。それでも竹之内統括MGは心の強さがあった。

竹ノ内2人がいなければ僕はここまで、家族もそうですけれども、支えてくれた大切な仲間2人がいなければ僕はここにいないですね。

現地採用のセールススタッフにも、竹之内について話を聞いてみた。

関係者竹之内統括MGはとてもいい人で親切。専門知識も豊富で業界のプロフェッショナル。

関係者竹之内統括MGとはコミュニケーションの壁がない。ほとんど英語で話している。竹之内統括MGは一生懸命、中国語を勉強しているので、簡単な中国語での交流もできる。

北京に赴任して、1年。竹之内はこの1年をどう思っているのだろうか?

竹ノ内外国人の需要はこちらに来て、確信に変わって、日本よりすごいものを体感で感じています。北京に1号店しかありませんけれども、これからいろいろな地方に出店をして、僕やこの北京のバイヤーが鑑定の技術を教育して、中国全土で買取りと販売ができたら面白いのかなと思います。

場を与える

蟹瀬こう、肝っ玉を据えるという。これは一朝一夕ではできませんよね。

小川そうですね。一朝一夕ではできないと同時に、場がないとできないと思います。
私どもにしたら、場を作ってあげて、胆力を伸ばしてあげることが、私どもの役目だと思っていますので、そこに注力しています。あと、海外において、私どもが買収した会社はどこに行っても、同じように人材は育てています。

小川は国内のみならず、海外の人材にも目を向け、積極的に成長できる場を与えている。

蟹瀬欧米では早い時期からヒューマン・リソースという、HRと言いますよね。

ヒューマン・リソース(HR)

小川欧米ではHRって非常に大事なんです。やはり、HR、適正に人材を配置するということは非常に面白くて、実は経営に非常に近いんです。そういうことは非常に大事だと思っています。

成長するために「場」を与え、現場で経験を積ませ、胆力をつけさせる。それが、大黒屋ホールディングスのヒューマン・リソース。

小川中国、イギリスに進出してきましたので。

イギリス、中国に続く小川のさらなるグローバル戦略とは?

賢者の文

福井さて、この番組では賢者の文と題しまして、ゲストの方の心に秘めた言葉を一筆、書いていただいております。それでは、小川社長、よろしくお願いいたします。

小川「Believe your Destiny」です。

蟹瀬どういう思いが込められているのですか?

小川私が香港の社長をやっていたときに、世界で、一代でお金持ちになった人に3人、お会いしたのですね。その方たちに同じ質問をしたんです。「You must be lucky」と。3人とも、まったく面識がないのですが、まったく同じ言葉を返してきたんです。その意味は「自分自身を信じて前向きに努力しなさい。あなたは自分の運命を信じなさい」ということです。
それで、非常に苦しいときも難しい局面も、この言葉を信じてきたから、私は乗り越えることができたのではないかと思っています。
人生ですから、良いときも悪いときもあると思います。悪いときもきちんと自分自身を持って、軸を持って、前向きにやっていくということを教わりました。

福井それでは、小川社長、今後の展開はどのようにお考えですか?

今後の展開

小川中国、イギリスに進出してきましたので、今後はアメリカ、その他の国、東南アジアなどに進出して、グローバルナンバーワンになりたいと思います。

蟹瀬やはり、日本人が持っている、この細やかな特性というものをぜひ、世界で活躍の場を与えてほしいなと思います。これからも頑張ってください。どうもありがとうございました。

福井ありがとうございました。

小川ありがとうございました。

「Believe your Destiny」。自分の運命を信じ、ただひたすらに努力すること。そうして身に付けた胆力こそが明日の自分を創る。

※出演者の会社名・役職など掲載情報は、収録当時のものとなります。
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出演者情報

  • 小川 浩平
  • 1956年
  • 東京都
  • 慶應義塾大学

企業情報

  • 大黒屋ホールディングス株式会社
  • 放送日 2017.08.13
  • 業種:
  • 専門店 その他金融 百貨店 商社
  • 本社:
  • 東京都
  • 所在地住所:
  • 東京都港区港南4丁目1番8号
  • 資本金:
  • 1,995百万円 平成29年3月末現在
  • 売上高:
  • 20,556百万円(連結) 平成29年3月期
  • 従業員:
  • 591人(連結) 平成29年3月末現在

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