「自分自身と自分の運命を信じて」前向きに努力した結果は中国国営企業と対応の立場に?!
大黒屋ホールディングス株式会社
代表取締役社長
小川 浩平
ブランド品の取り扱いを開始し、関東、関西を中心に展開。ホールディングス化された現在、グループ全体で全国22店舗、海外100店舗以上に拡大。そんな大黒屋ホールディングス株式会社を率いるのは代表取締役社長、小川浩平。世界で戦う一番の武器は人材である。小川が唱えるブランド中古品で世界一になるための戦略とは?
世界のブランド中古品の中には大黒屋の値札が付いたまま流通している品物もあるという。それは日本人が真贋を鑑定した信頼できる商品の証しとして、「チェックド・イン・ジャパン」と呼ばれ、高く評価されている。
蟹瀬それは日本人がそういう分野で優れているというのはどういう背景があるのでしょうか?
小川日本人のきめ細かさ、おもてなし、そういうことが背景にあると思います。やはり、日本人はものを大事にして、ものを大事に扱ってきている、ソフトな面で評価されているのだと思います。
蟹瀬そのあたりが大事になってくるのですね。
質屋ならではの高い真贋技術。国内外からの高い信頼。それが大黒屋ホールディングスの根幹。
蟹瀬さて、冒頭で、ブランド中古品ビジネスで、グローバルナンバーワン、世界ナンバーワンを目指すとおっしゃいましたけれども、具体的にはどういうステップを踏みながらになるのですか?
小川そうですね。私どもはある面では、先ほども申しあげたとおり、免税の売り上げの比率が売上高の5割以上になった時点で、私どもの商品が認知されたので、グローバルに行けると思ったんですね。
ただ、ブランド品はあくまでもヨーロッパから発祥していますので、ヨーロッパの人はブランド品をある面では非常に大事にお扱いされますし、ビンテージといった言葉で言われていますので、違った意味で評価されていると思います。
それで、機会がありましたので、イギリスの質屋、私どもと同じような前身を持った会社を買収しました。
福井イギリス以外にはどこかほかの国で進出されていらっしゃるのですか?
小川あと、中国に今、合弁会社をやっています。
福井やはり、中国はビジネスチャンスがあると言いながら、苦戦している方々もとても多いと思いますけれども、そのあたりはいかがですか?
小川そうですね。私自身、香港の上場会社の社長をやってきたので、香港人から見て、中国のビジネスは難しいと言われるぐらいなので、非常に難しいと思います。ただ、相手さえ間違わなければ、中国ほど面白い市場はないと思います。
蟹瀬契約書よりも、人とのつながりのほうが商売の場合は、中国では非常に大事になりますよね。
小川そうですね。中国はやはり、人のつながりがないとリスクが大きいと思います。
蟹瀬そして、合弁の相手は具体的にはどういう感じだったのですか?
小川合弁の相手はCITICという中国の、日本で言うなら内閣府、直属の投資会社で、中国最大なのですが、その会社が実はこのブランド品の中古ビジネスをやりたいと言って、数年研究されていたんですね。私が驚いたのは、初めてお会いしたときに、ただのレポートではなくて、本みたいになっているんですね。うちに関してのレポートが。
蟹瀬徹底的に調べたということですか?
小川徹底的に調べています。だから、中国でブランド品はすでに8兆円あって、それを買う人がまったくいない、流動化するオポチュニティがあるというのと、実は中国は、日本のバブルのときもそうでしたけれども、内需主導型に経済がシフトしているので、その流れのなかで、一番の目玉商品になっています。
蟹瀬そういう意味でお金はあるけれども、ノウハウはなかなかないと。
小川そうですね。
蟹瀬では、大黒屋さんと手をつないでというような発想なのでしょうか?
小川そうですね。それでお会いして、その場で一発で決めました。
蟹瀬それはどういうようなパーセンテージの割合だったのですか?
小川50対50ですね。はじめ50対50と私が申し上げたときに「あなたは天下のCITICに向かって、本当に50対50と言うのか?」と。でも、パッと、結果的に50対50で。それだけ、うちとやりたかったんだと思います。
私が香港に社長でいたときに、今、合弁相手の担当役員の方が、同じように香港にいたので、なんとなく人脈がつながっているんですよね。彼らがどういうふうに考えるのかを彼らはよく分かっているわけです。
蟹瀬そこが大事なわけですね。
小川すごく大事です。だから、たぶん、行動パターンが一緒だと思います、完全に。どういうふうに投資をして、どういうふうに物事を判断するのか、私は分かっているので、たぶん、それが一番大きかったと思います。
蟹瀬中国のポテンシャルは非常に大きい、そして、グローバルマーケットということを考えたときに、そこで働く人が常に必要になってくるわけですよね。そのへんの育て方とか、探し方とか、それはどのような考えをお持ちなのですか?
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