業界の革新!「私どものお店は、潜在顧客を開拓するんだ」の創造性
ピーアークホールディングス株式会社
代表取締役社長
庄司 正英
銀行マンからパチンコホール経営者への転身。庄司は周囲の反対を押し切って大胆な改革に乗り出し、新しいパチンコホールの流れをつくりだす。「私どものDNAを、もっといろんなところに移植したい」。その発想の根源とノウハウとは?
庄司そうですね。そういったことで、感動消費型のエンターテインメントですね。感動消費を一言で言えばエンターテインメントだと思います、そういう領域。で、一番大事なのは、そこでやはりスタッフの力なんですね。時間消費であれば社員教育、接客レベルを上げる。ところが感動消費の領域はそうではないんです、ディベロップメントなんです、開発する。
蟹瀬開発していく?
庄司ええ。自分の得意技を開発していく。そして得意技を開発して、それがお客さまに褒められ、それが評価になり、またもっとドライブがかかると。いわゆる自己発電型の開発型の人に対するアプローチを変えよう。ですからその領域ですと、教育とは言わないんです、いわゆるいろんな研修とは言いません。サプリメントと言ってます。
蟹瀬(笑)。
庄司スマイルサプリメントとか、いわゆる元気のサプリメント、自分が足らないところはこういうものを学びたいということで、私どもの会社では、自分がどういうスペシャリティーを身に付けたいか、それから会社ですと上下の競争ですよね、能力の、横の競争、自分のスペシャリティーの開発競争をしようということを非常に意識しております。
蟹瀬なるほど。そして、『女神のコンバット部隊』。これは何でしょうか?
庄司はい。私どもでは、お客さまセンター、お客さまの苦情を今38店舗のを受け付ける所で、ある意味では電話と、それからお店にあるお客さまの声箱、手書きの、それからインターネットで受け付けるような。お褒めの言葉も1割ぐらいありますけども、いろんなクレーム。
蟹瀬はい、お客さまの声を聞くと?
庄司はい。クレームは宝の山ですから、それを宝の山に変えるにはどうしたらいいかということで、いろいろ検討した結果、やはりお店の最前線でお店の常識と戦う人が必要だと、いわゆる店長と戦う。いわゆる今まではコンシェルジェとかいろんなお客さま視点でのサービスですけど、そうではないと。お客さま側に立って店長と戦う、そういう役割が必要だということで、これは女性の一つの接客やいろんなレベルの先ほどの開発をした社員が、お店の側ではない立場で。
蟹瀬具体的にこの女神と呼ばれる女性は何をしてくれるんですか?
庄司基本的にはコンシェルジェ、デスクにいるんですが、彼女たちの一つの、いわゆる先ほどのワントゥーワンマーケティングで、いろいろな形でそのお客さまのデータなりいろいろな働きかけをしてます。
それから先ほどのクレームがあった場合は、最後まで追いかけて改善に責任を持って、彼女たちが店長と話し合って、戦う姿勢で話し合ってそれを前に進める。そういうことによる一つのお店のサービスが、格段に顧客視点で、ある意味では顧客満足に直結する一つのサービス創出。聞いてくれるだけで、いわゆる理解してもらうだけで済むクレームというのは大体半分だと思います。
私どものいろんなデータ解析して。そういうことを考えれば、お客さまはどこでラグがあって、どこで店に対して期待してくれてるのかと。クレームを言っていただくお客さまはお店に対してまだ愛情があるお客さまですから。
蟹瀬なるほど。
庄司なければ二度と来店していただけないわけですから。そういった意味で、それを大事にして、ある意味ではそのお客さまの顧客満足につなげる一つの重要な方法として、われわれ位置付けております。
蟹瀬そして、この『アンチパチンコ宣言』、だんだん謎の言葉が多くて。
庄司そうなんですよ(笑)。
蟹瀬これは(笑)どういうことなんですか?
庄司これは私どもも時間消費、そして感動消費を目指してもう20年たちました。それで、業界の、というよりはピーアークの常識論がかなり固まってまいりました。で、この業界全体も10年で3,000万のファンが半分ぐらいに減ってきました。お客さま減っているというのは危機的状況でして、私どももなんでだろうということを非常に社内的にもいろんな調査して、またセガサミーさんのいろんなマーケティングの調査、外部の調査機関とかメーカーがいる 、意外なところ、簡単な話だったんですね。まずタバコの煙がけむい、うるさい。
庄司それからやり方が分からないと。けむいはわれわれも分煙をいろいろやってはみているんですが、それとお客さまの6、7割が喫煙するお客さまですから。
蟹瀬これは悩ましいところですね。
庄司これがそんな大きな課題というふうに意識は非常に薄かったんです。それからうるさいも、電子音とか結構お客さま自身も興奮なさってるんです、エキサイティングにその機械に立ち向かう、メーカーもそのつもりで作っているんですね。で、何があれかというよりは、やらないお客さまの声を聞いてなかったんです。
蟹瀬はあ。
庄司なんで減っていったんだろう? で、お客さまに聞く。今、いるお客さまに聞くわけですよね、アンケートは。じゃあ去って行ってしまったお客さまはなんでだろうというのが欠けてる。
蟹瀬それを聞いたらうるさいというのも出てきた?
庄司はい。「もうやり方も分からない」ということをおっしゃってますんで、それに向けた新しい業態店として、アンチパチンコ宣言をした銀座の新しいお店とか、それから最近はアンチシリーズでアンチパチンコ2は、『チョイパチ宣言』とありまして、チョイスできるパチンコと、今おっしゃっていただいたように30分ぐらいやりたいというお客さまたくさんいる。
蟹瀬やっぱりそれもある(笑)?
庄司はい。それ用の業態を考えてやっているお店もあります。こういったアプローチはこれからどんどん先ほどの『08(ぜろはち)』ベンチャーもそうですし、社内的ないろいろな多様性の知恵といいますか、いろいろな話を拾っていきながら、それを商品化していく。これが今、私どもが非常に意識しているところでございます。
蟹瀬なるほど。マーケット自体は先ほどもおっしゃたように小さくなってきていると、そんな中で将来に向けての経営ビジョンというのは、どういうふうに描かれているんですか? 今、それも含まれていたと思うんですけども。
庄司私どもが先ほどの進化するDNAをもっと横に広げて、エンターテインメントな、パチンコに限らず、街の遊びのワンストップショッピング的な要素でやっていきたいというふうに思っています。私どものDNAを、もっといろんなところに移植したいというふうに思っております。
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