普通の男が大胆な決断！　人生のスイッチを捉えて上場企業の社長に

苦労のエピソード

井上はい。まあいろいろ大変でしたね。当時つくったサーバー、3時間おきに落ちるんですね。夜中でもちゃんとチェックして再起動かけてとかありましたし、20時間働いてるわけですけれども、当時非常に忙しかったので、お付き合いしてた女性とも別れまして。「24時間365日働きたいからすいません、別れてください」というので徹底して仕事しようとして、別れた直後10分後、バイクにひかれまして。

蟹瀬今だから笑ってられますけど、相当な、大きな事故だったわけでしょう？

井上意識不明で救急車で救急病院に運ばれて、手術台で頭縫われてるときに意識が戻って、「入院しなさい」とも言われたんですけれども、翌日大事な提携先の社長と初対面のアポイントがあって、休むわけにはいかないというので、松葉杖に頭ぐるぐる巻きの包帯で足も包帯だらけで、その格好で会いに行きました、翌日。

蟹瀬相手はびっくりしたでしょうね。

井上目が点になってましたね。でも事の経緯を話したら、そこまで情熱持って、本当に仕事に打ち込んでいるんだったらということで、提携はスムーズに契約になりました。

蟹瀬災い転じて福となると。そして2005年に、このHOME’Sの掲載物件数日本一。

井上なりました。

掲載物件数で日本一に

蟹瀬この日本一と聞いたときはどうでした？

井上ようやくここまで来たなということと、一方で少し遅れたけれども予定通りここまで来たと。創業したときに日本一になろうということは最初から目指していたので、そのための階段をつくって、あとは実践するだけというふうに考えてので、そこにようやく到達した。ただ達成率でいくと、まだまだ不動産業界の市場整備をしたいところがたくさんあって、その目標に照らすと、まだ富士山の3号目ぐらい。

蟹瀬まだまだ、じゃあ登らなければいけないという状況なわけですか？

井上はい。

蟹瀬そしてもちろん上場も果たされた。これからどうですか、どういうことをやっていきたいですか？

今後の展開

井上これまでずっと住宅を中心とした住まいになっていたんですけれども、これから人々の生活、暮らしというところまで広げて、ワンストップサービスをつくいたいなと。われわれ経営理念に掲げてるのが、よりたくさんの人たちが、安心と喜びでハッピーな状態になる。こういう社会をつくりだしたい、という思いがありまして。

蟹瀬具体的にはどういうことなんですか？

井上今、新たに始めてる事業は、地域コミュニティーをつくってまして、これは日記とかブログとかで人とつながることもできますけれども、他にも家計簿を管理したり健康を管理したりスケジュール管理したり、というようなセルフマネージメントツールも入っていて、これをネット上でやります。今は10万人ぐらいの会員数なんですけれども、始めて半年で。で、これ最終的には1,000万人ぐらいまで、要は日本で最大のコミュニティーサイトをつくって、地域の情報をみんなが共有できるようにして……。

蟹瀬それは何か名前がついてるんですか？

井上Lococomという名前がついてます。

「Lococom」（ロココム）　　暮らしのコミュニティーサイト

井上ローカルコミュニティー。あとはハワイで現地の人のことロコと言うじゃないですか。地元に密着して地元を愛してる人たちというような意味も入ってます。

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