BUSINESS FLASH
50種類もの講座を開き、〝大人の学校〟の異名を持つ小さなカフェが人気を呼んでいる。
岡山市の観光名所「後楽園」の近くにある「ピエニ」という店で、講座の種類はフランス語やスワヒリ語などの語学をはじめ、料理や編み物、ヨガ、フラダンスと実に多彩だ。
講師陣も国際色豊かで、生徒は現在約150人という。
岡野➖➖受講者は大半が会社員の方々です。だから講座は土日とアフター5に開くことが多いですね。
とオーナーの岡野英美さん(39)。
以前はOLだったが、事務の仕事に満足できず海外に留学し、帰国後、海外経験を生かしてカフェを開いた。
店名の「ピエニ」はフィンランド語で〝小さな〟という意味。
その名の通り、店は25席ほどの規模だが、人気の講座には40人もの人がやってくる。
ヨガやフラダンスの教室を開くときは、テーブルと椅子を端に寄せてスペースをつくる。
鏡がないため、講座は日没後。夜に窓ガラスに映る姿を鏡代わりに、外を向いて練習する。
外を通る人は店内が丸見えで、奇妙な光景に見えるが、むしろ「面白そう」と言って店に入ってくる。
そんなアットホームで無邪気な雰囲気が心地よいと評判だ。
岡野➖➖最初はカフェで何か学べたらいいな、くらいの軽い気持ちで始めたのですが、いろんな方から講師を紹介していただいているうちに、気がついたらこんなにたくさんの講座を開くようになっていました。
と笑う。
のびのびと無理せず、お客さんといっしょに自然体で運営しているといった印象だ。
岡野➖➖雰囲気は和やかですが、皆さん、しっかり学ばれていますよ。スワヒリ語など珍しい語学をここでマスターされた方も多いです。
と岡野さん。
そこが単なる教養カフェではなく、〝大人の学校〟と呼ばれるゆえんである。
岡野➖➖これからは海外留学もコーディネートできればいいなと思っています。講座を開いて帰国した先生がたくさんいらっしゃるので、現地での受け入れ体制は整っているのですよ。
岡山をよく知っているからこそ、地元の客が何を求めているのかがカンでわかるという。
このカフェは新しい地域コミュニケーションの形を示唆しているように思える。
企業情報
- 公開日 2011.06.03
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