アパレル業界の営業マンから一念発起。衛生管理会社を立ち上げた社長がさらに目指すもの。
株式会社GPコーポレーション
代表取締役社長
帆苅 誠
ネズミ駆除・害虫獣駆除等、衛生管理事業を行なうGP コーポレーション。創業20 年で17000 件以上のネズミ駆除の実績を誇る。駆除業界の常識を覆す「ラットパトロール」のネズミゼロ工法で完全駆除宣言。その信頼と実績には「付加価値の向上」があった。2009 年当時と比べ、売り上げは2 倍強。毎月1500~1600 件、お客様の元へ訪問し、衛生管理業務を行なう。客数も当時と比較すると1.5 倍から2 倍増だという。
「ただ、いたずらにお客様の数を増やすことはしていない。エリアも現在の関東と関西の2地域に限っている。それは数をこなすより質を高めていきたいという思いがあるから。売り上げも当時より2 倍強になっているが、事業規模拡大路線の戦略は取っていない。付加価値をもっと高めていき、サービスの質向上、お客様の満足度を高めていく方針が結果としてお客様がお客様を呼び、顧客増に繋がった」
しかし、業界全体を取り巻く環境は決して楽観できないという。特に現在のコロナ禍において、大手チェーン店系列に依存しているところは大ダメージを受けているという。にも関わらず、同社の売り上げは堅調。その秘密は?
「我々はどこまでも自己研鑽を積み重ね、付加価値を高めてきた結果、個々のお客様からの信頼を勝ち得ているのではないかと思う。個々にお客様の状況も違うので、それぞれに応じてお客様の満足度の高いサービスや技術の提供ができているという強みもあるのではないか。その意味で、一つひとつお客様との結びつきを大切に、あえて言うなら、茨の道を進むことに意義がある」
“付加価値の高い技術サービスを提供し、お客様に満足していただき、その対価を頂く。それを社員に還元していく”というサイクルによって、業界で一番給与待遇の良い会社を目指すという。
「弊社の強みは『人』であると自信を持って言える。社員教育も含め、質の向上を追求し、より付加価値を高めることが結果的に利益を生む。もちろん、システムの効率化のために技術革新も進め、マンパワーだけに依存せずAI も今後活用していきながら、ビジュアル化を推進する事によって、より分かりやすく、そしてお客様に愛される会社へと進化し続けたい」
同社の強みは「人」であると同時に、社長自ら率先して実践する行動力にある。過去放送当時、社長自ら週に一回行なっていた社内掃除や道路掃除などの清掃業務。現在も継続しているという。
「毎朝、本部社員は各自が決められた場所を清掃することになっており、現場の社員であれば車の清掃・道具の清掃を行なう。社員全員がそれぞれの役割分担の中で目標を決め、確認し、改善しながら、全体として前進していく。いわゆるPDCA サイクルを常に意識し実践する。そして大事なことは継続し続けること。日頃から自己研鑽に努め、付加価値を高めていくことがお客様にとってなくてはならない存在になり得る」
前回の放送当時はリーマンショック後の厳しい時期だったという。今年も多くの業界でコロナ禍の影響が心配される中、売り上げを伸ばしているというGP コーポレーションのポテンシャルはどこにあるのか。
「前回もリーマンショックがあり、非常に厳しい時期だった。また2011 年には東日本大震災があった。今年はコロナという社会の危機的状況。我々が乗り越えてきたのは、そのこと自体を常に想定しているかどうか。もちろん、様々なコロナ対策は講じているが、だからといって経営方針がコロナによって特別変わることはない。何も起こらない平時にどれだけ自分を磨いて準備ができているかということ」
二極化する衛生管理業界において、企業の規模拡大を目指すのではなく、お客様満足度ナンバーワン企業を目指す。
「お客様に対しては感謝しかない。社員に対しても同じで、20 年前には存在していなかった私一人で始めた会社。弊社を通じて全てにご縁があり、このように日本一を目指すと言えるのも、お客様がいて、社員がいるからこそ言える。感謝しかない」
業界一満足度の高い会社を目指す同社の、人材育成から技術開発、システムの効率化など、付加価値を高め、質の向上に日進月歩努めるその姿は、業界全体にとっても素晴らしい指針となるのではないだろうか。
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