「防災・減災・再生」自然災害の多い日本にITという武器で挑戦し続ける!
ライト工業株式会社
代表取締役社長兼最高経営責任者
鈴木 和夫
建設業界の中で創業以来、自然災害の多い日本に必要な「防災・減災・再生」を使命とし、独自の技術を以て発展し続けている企業がある。ライト工業株式会社。他社とは一線を画した経営戦略と、創業以来引き継がれている企業DNAを元に、発展し続けるライト工業株式会社のリーダー、鈴木和夫の成長戦略に迫る!
鈴木はい。私共はこういったものに関する特許技術というのは大体、本当に数多く持っているんですけれども、それに加えて毎年本社あるいは全国の支店から、大小合わせて200件ぐらいのアイディアが上がってくるんですね。でも本当に開発に結びつくというのは稀なんですね。そういうところで開発に関する投資ですね、これについては積極的に取り組んでおりますね。財務的にはわりとしっかりしている会社だと思っているんですけれども、一応無借金経営でやっておりますね。
蟹瀬それは企業経営として、理想的な形態ですね。
鈴木まあそうですね、これも前から引き継いだことですので、比較的そういう意味では安定していると思います。
白石では続いてのキーワードは何でしょうか。
鈴木「再生」です。
生命、生活の安全、安心を守ることを使命に、独自の技術革新で発展し続けるライト工業株式会社。リーダー鈴木和夫の次なるキーワードは「再生」。その真意に迫る!
蟹瀬さて、二つ目のキーワードに「再生」という言葉を選ばれていますね。この言葉には、やはりいろんな思いが込められていると思うのですけれども。
鈴木日本というのは本当に世界的に見ても稀な自然災害の多発国なんですね。私が再生という意味で最も印象深く残っているのは、阪神・淡路大震災でした。
蟹瀬鈴木さんご自身も被災はされたのですか?
鈴木はい。
鈴木忘れもしませんけれども、平成7年1月17日ですね、未明に地震起こったわけなんですけれども、当時私は宝塚に住んでおりました。東京なんかで地震こう揺れる感覚ってあると思うんですが、今まで経験した揺れと全く違う感覚で、本当に飛行機でも落ちてきたのかなという衝撃だったですね。
蟹瀬しかしあれだけの災害の現場をもう間近にご覧になって、やっぱり土木という仕事をなさっている上で、新たな決意みたいなものがあったのではないかと思うんですけど、どうなのでしょう。
鈴木あの悲惨な状況見ますとね、これこそ本当に土木がやらなければいけない仕事だと、本当に強く思いましたね。現地行きますと、お年寄りが、こう焦げたやかんを持って傾いたところを行ったり来たりしてるわけなんですけれども、鉄道の橋台が地震で傾いてるんですが、こういう下を人が行き来するんですね。本当に危ないということで、当時の要求とすれば、まずは本格的な復旧、復興が始まる前に応急的にああいう傾いたものを止めてくれという需要が本当に多かったんです。
蟹瀬それは重要ですよね。
鈴木それで私達はこれ以上傾かないように止めますと、その代わりやり方は私達に任せてくださいと。こういう時はマニュアル人間というのは役に立たないわけで、いかにその現場で知恵を出せるか、こういう人間が重要になってくるんですね。
蟹瀬ただその知恵を出すためには、技術力っていうのがなければ当然できないわけですよね。その辺はやはり相当蓄積されていたっていうのはあるのでは……。
鈴木ええ、これはもう私共が普段やっている技術を、そのまま使えたわけなんですね。
蟹瀬工事自体もすごく危ないって言えば、危ない工事ですよね?
鈴木そうですね。でも私達は現場に、普段マニュアルですと「ここに打ちなさい」とあるんですけれども、そうではなくて、ああいう緊急時は「ここにしか打てません」と。「でもこれで止まるようにします。私達に任せてください」ということで、やらせていただいたんですけれども。
蟹瀬それは全てうまくいくとは限らないわけですか?
鈴木いや、おかげさまで全部うまくいったと思っています。その後また本格的な復旧が始まるんですけれども、とりあえずそれで皆さんにも、これ以上倒れてこないんだという安心感というのは、与えられたんじゃないかなという風に思っております。
蟹瀬なかなかそういう仕事っていうのは、不幸があった時、大惨事があった時にしかできないわけですよね。
鈴木そうですね。そういう意味では臨機の対応力っていうのは本当にこういう時に重要だと思います。
蟹瀬そして2011年に今度は東日本大震災が起きた。
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