まちづくりのDNA。ものづくりの現場で学んだ人との繋がりの大切さとはなにか


東急不動産株式会社
代表取締役社長
金指 潔

特選インタビュー

たった一枚の作業服が現場で働いていた人たちの心を開いた。「ものを作ってくれる現場が一番大事だ」という、東急不動産株式会社 代表取締役社長 金指 潔が、自身の経験と東日本大震災の震災復興支援を通して再確認した、まちづくりのDNAとはなにか。これからの日本のまちづくりはどうあるべきかを探る。

そして、原宿表参道に続いて手掛けるのが、銀座。

これからの銀座

金指やはり銀座は日本と言いますか、そういった意味ではアジア、世界の銀座ですから、それにふさわしいものを作ろうと今計画を練っているところでございます。どうでしょうね、3年か4年後には、きちっとしたものの姿を出そうと考えてございます。

宮川やはりあの場所は非常に大きなポイントになっていただかなきゃいけない場所ですよね。

金指世界各国からお客様がお見えになると、やはりまだ銀座には行かれますよね。銀座に行けば、必ず数寄屋橋のあの場所には行かれると思います。ですからそこに、先ほどから申し上げているように元気な日本をもう一度作り上げる象徴的なものにしていきたいと考えております。

宮川日本はこれから人口減少社会ということになっていますけれども、これからは戦略的に、まちづくりとか社会の在り方とか、どのように考えていけばいいとお考えでしょうか。

今後のまちづくり

金指ちょうど震災の年のお正月に、各新聞を見ますと、少子高齢化社会の本格的な到来とか、あるいは、人類が経験したことのないような社会、世の中に突入するということが書かれてございまして、そういった意味では人口減を含めて、本当に新しい曲面になってきたと思うのです。そういった意味では今まで、私と宮川さんが育ったような成長していく社会、今よりも明日、明日よりも明後日が大きくなるといった時代ではないと思うのです。
しかしながら、もっと深みのある成熟化した社会ができてくると思うのです。そういった意味では、私どもの企業も成熟した社会の中でどうやって、お客様に喜ばれるのかということがキーワードになってくると思うのです。例えば医療、あるいは福祉、あるいは介護、こういったものをきちっとした形の事業にしていくことが、この成熟した社会の中で生き残っていく大きなキーワードだと考えてございます。

宮川東急不動産さんの事業展開を拝見していますと、大規模な何とかタウンと言うのではなくて、象徴的なビルを、その中に良いソフトを入れて、まち全体を活性化するというパターンが多いように拝見しています。

金指時代、時代でございまして、先ほど申し上げた、私と宮川さんが社会に出たあの時期には、私はまちづくり……大きなニュータウンをやってございまして、その時には日本の社会というのは、毎年、毎年新しい住宅を作る時代でございました。そういう時にはきっちりとした宅地を作りながら新しいまちを作っていこうということでやってございました。それが、だんだんその成長が、なんと言いますか、成熟に変わっていく中で言うと、今おっしゃったように一つのビル、一つの地域をきちっとしたものに仕立て上げていくということが新しい使命になってきたというふうに考えてございます。

白石それでは最後に、東急不動産のリーダーとして常に心掛けておられること、また自分自身に言い聞かせている言葉がありましたら、教えてください。

賢者のリーダー論

金指あえて言うと、独りよがりにならないということですね。これは私自身も、あるいは企業自身も、独りよがりになってはいけないだろうと。そのためにはお客様と言いますか、社会と言いますか、世の中と言いますか、常にそういったものを意識しながらそれにどう応えていくかということを考えながら仕事をしていくことが一番のキーポイントだろうと思います。
私は、そういったことを引っ張っていく立場ですから、常にお客様のためを思いながら、あるいは社会のことを見ながら、そこの方向をきちっと見定めていくというのが私の一番大事な仕事だと思っています。

白石常にその人と同じ目線になって物事を考えていくということですね。

金指それは冒頭で申し上げた、作業服を着て現場で座りながら、ものを作ってくれる人と話をしたのと同じように、目線をいつも一緒にする。そういった意味では、お客様であればお客様の目線に立ち返って、逆に私どもの会社の仕事を見つめ直して、これで本当にいいのかということを常に考えているというのが私のリーダー論でございます。

白石社長として大きな決断をなされる時に心掛けていることもそういうことですかね。

金指日々決断をし、日々判断をしていくことが社長の仕事でございますよね。常に冷静であろうというのと同時に、やはり一歩自分を外に見ながら考えています。ということは、私はいったいどのように今お客様から思われているのかということを考えながら、その中でどういう判断をし、どういう決断をするのが一番正しいのかということ考えてございます。
なかなかできないことなのですけど、自分で言いながらなんとなく、本当にやっているのかなということもありますが、冷静になるためにはできるだけ客観的に自分のことを見ていく。自分の存在がどうなのか、自分が今どうあるのかということを考えながら、そういうことで、ものを決断していくということはございます。

宮川今本当にお客様の目線がどこに向かっているか、パッと一時期行くが、そのあといかないっていう場所も結構出てきたりしますよね。だからしっかりとアンテナを広げていないと。

金指私では判断できない部分もたくさんあるわけです。先ほどご覧いただいた、原宿表参道店も、あそこに来ていただく方は、私の年齢層ではなくもっと若い方が多いと思うのです。そうだとすると、私の会社内でも、そのお客様にあった、お客様のことが分かる社員の諸君の意見をよく聞いた上で、判断していくということをしませんと、どうしてもやっぱりぶれてしまいます。自分で判断はするけども、その判断をするベースのところは、よく分かった人の意見を聞きながらものを決めていきたいと考えてございます。

宮川社長や私たちのような団塊の世代は、そろそろリタイアもしつつあるというところなのですが、でもやはりまだまだ日本を元気にするためには、私たちの時代のノウハウを。

出演者情報

  • 金指 潔
  • 1945年
  • 東京都
  • 早稲田大学

企業情報

  • 東急不動産株式会社
  • 放送日 2012.03.11
  • 業種:
  • 不動産
  • 本社:
  • 東京都
  • 所在地住所:
  • 東京都港区南青山2ー6ー21 TK南青山ビル
  • 資本金:
  • 575億5,100万円(2016年3月)
  • 売上高:
  • 2,577億1,700万円(2016年3月)(単独)
  • 従業員:
  • 641名(2017年4月)

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