SNSの可能性。mixiの未来展望から読み解くグローバル戦略の重要性とは
株式会社ミクシィ
代表取締役社長
笠原 健治
現在は若い世代を中心に2100万人以上の人々が利用しているソーシャルネットワーキングサービスmixi。学生時代からすでに起業したという株式会社ミクシィ 代表取締役社長 笠原健治が語る、この新しいビジネスとは一体、どのようなものなのか。インターネット時代の新しいコミュニケーションツール、ミクシィの未来を問う。
快適な空間から生み出される様々なサービス。オフィス作りにも、笠原のこだわりが感じられる。
蟹瀬この9月から新しいプラットフォームを始められる。どういうモノなのですか。教えてください。
笠原そうですね。ちょっと難しいのですけれども、これがいわばミクシィの中に対してアプリケーションを提供できる仕組みなのですが、9月から始まったプラットフォームというのはミクシィの外、ミクシィ以外のあらゆるウェブサービスとか。あらゆる情報端末とか。若しくはあらゆる場所で、ウェブ上でミクシィのデータを引っ張りだしてきて、やり取りできるような仕組みですね。
蟹瀬それ利用者にとっては、非常にチャンスが広がってくるって感じなのですか?
笠原そうですね。それを使われる事業者さんにとっても大きなチャンスですし、若しくは、ユーザーの方にとっても新しい体験となっていくはずです。
石田私も想像の中でしか無いのですが、ミクシィは私もアプリケーションを使いますけど、ミクシィの中でやるじゃないですか。外っていうのは、例えばその何かニュースサイトがあって、気になるニュースがあるなと。これを友達とシェアしたいなという時に、ミクシィチェックというボタンが最近、徐々に出始めていて、それをクリックすると簡単に友達とシェアすることが出来ると。あるいは、チェックした友人の写真がここに一覧で表示されるとかですね。そういうのは、未だ出来ていないのですけれども。まあ、いずれ出来るようになるのです。誰がチェックしたかっていうのが分かったりとか。そのネット上の空間で、ネット上の空間なのだけれども突如、友達とのコミュニケーションがそこで開始することが出来るっていうのが大きな魅力だったりするのですね。
蟹瀬簡単に言うと、非常に狭いところからスタートしていたのがどんどん広がっていっているといふうに考えれば良いのですよね。
笠原狭い輪は保ちながらも多くのオープンな場で、より広い場で使えるようになってきていると。
蟹瀬なんかこう、サテライト型につながってきているということですよね。
いろいろなアプリケーションは、外部の会社からも提供されている。ユーザーは、つながっている友人・知人をたどって、新たなコミュニケーションを楽しんでいる。
蟹瀬今後、どのくらいまで拡大してくっていう見通しなのですか?
笠原よくよくやっぱり可能性としては、日本人の2人に1人は使っていくような。そういうポテンシャルは、あるのではないかと思っていまして。
蟹瀬5000万、6000万人とか。
笠原そうですね。5000万、6000万人とか目指してやっていきたいですね。より他の会社さんとか、他の産業との連携が始まってくると、あらゆる場面においてミクシィを使う機会っていうのが可能性として増えてくるかなと思っていてですね。そういう意味でも、ユーザー層をより広げていくことにはつながるのではないかなと。
例えば、今後、今回のプラットフォーム化で情報端末とか、若しくは情報関連とかですね。連携できるのですけれども、テレビとか、テレビからミクシィが使えるっていうこともあるでしょうし、テレビから何かの番組表を出しますと。番組表を出すと、4チャンネルにマイミクの誰それさんと、誰それさんが見ていますと。6チャンネルに誰それ君がみています。8チャンネル、誰それさんが見ています。誰それさんと誰それくんが8チャンネル見ているのだったら私も見ようかという。
蟹瀬そんなことも。
笠原それは、全く新しい体験というか。テレビがもともと持っている価値にミクシィが持っているソーシャルグラフという価値が加わることで融合された新しい価値だと思うのですね。
蟹瀬付加価値がそこに付いてくると。
笠原そういう展開をいろんな事業者さんと今度やっていきたいと考えていてですね。その辺が今後うまく流れていくと。使うベースとしても増えていく可能性はあるのじゃないかと思っています。
蟹瀬今、どのビジネスをスタートするにしても国内だけじゃなくて海外っていうマーケットを見なきゃいけない。そうすると対外戦略っていうのを組み立てなきゃいけないですよね。この会社の場合は、どういうふうな展開になっていくのですか?
笠原これも、その9月に発表したのですけれども中国に最大手のSNSサービス「れんれん」っていうのがあって、韓国に最大手で「サイウォルド」っていうのがあり、そことのアライアンスを締結しました。今後も各国のナンバーワンSNSサービスと連携していきたいなと。その彼らと、プラットフォーム部分に関してなるべく仕様を統一していこうという考えでいます。プラットフォームを統一することによって、アプリを作っている会社が参入しやすくなってきたりとか。
蟹瀬乗っかりやすくなってきますよね。
笠原そうですね。ミクシィに対応すれば、他の国にも対応できたりとか。それをやっていこうと。そこのノウハウとしての、例えばモバイル分野とかはうちでかなりノウハウ持っていますので。その辺、提供していきながらしっかり海外におけるプレゼンスを高めていきたいという考えでやっています。
蟹瀬特に、このエリアを重点的にというのはあるのですか?
笠原今は、全世界っていう感じですね。ヨーロッパもあるでしょうし、北米南米っていうのもあるでしょうし。各国におけるアライアンスを組んでいきたい。場合によっては、まだ強いSNSが無い場合においては、自ら出ていくとかいうのもあるでしょうし。若しくは、うちの会社から出資したりというのもあるでしょうし。いずれにせよプラットフォーム的な仕様というのをしっかり図っていきたいなというのが今、一番動いている戦略ですね。
蟹瀬まさにグローバルネットワークを作っていこうと。
笠原そうですね。
蟹瀬そういう方向なわけですね。そこにいろんな楽しいモノが乗っかってくると。
笠原そうですね。そうなります。
蟹瀬さて、この番組ではゲストの方に賢者の数字というのを数字で書いていただいているのですが。
石田お願いします。
蟹瀬割とシンプルな。
笠原「21」です。歴史的に見て、有名な起業家の方っていうのは21歳前後で会社を起こしている方が多いなと。そのビルゲイツにしてもそうですし、スティーブジョブズとか、グーグルの創業者の2人、ラリーペイジとセルゲイブリンとか。最近では、ザッカーバーグっていう創業者の人だったり日本では孫さんとかですね。けっこう21歳前後、学生の頃の若い感性で、あるいは野心で世の中を始めて目の当たりにして素直に受け取って、そこを自分なりに咀嚼して、でも素直に受け取って新しい仕組みを自分で提案すると。
そういう勢いが21歳頃の感性というのはあるのではないのかなと思っていて。一つは、自分でもそういう感性というか、そのころの気持ちというかですね。そういうのは忘れずにいたいなと。そういのはありますね。
蟹瀬いくつになってもその頃の気持ちを持ち続けるというのが大事だと。
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