日本ブランドは世界で「見た目と言い方」で胸を張れ!クールジャパンの苦悩
クールジャパン機構
代表取締役社長
太田 伸之
株式会社海外需要開拓支援機構。通称クールジャパン機構。2013年海外需要開拓支援機構法により官民投資ファンドとして設立。アニメやドラマなどのコンテンツを始め、食、文化、ライフスタイルなどのあらゆる日本の商品、サービスを世界に売り込み、事業化を支援している。性能と価格で訴求するだけでは世界には通用しない、そう語るのは代表取締役社長太田伸之。海外でクールなビジネスを太田が唱える。世界で戦うビジネス戦略とは?
太田売り場から何というか時代の流れを読み取る訓練はアメリカで徹底してされたので。
太田マーチャンダイジングの原理原則の中に定数定量管理というのがあります。要は数を定める量を定める。定めたら守りましょう。これは一番実は難しいですね。これを我々はしつこくしつこくずっと教えてきたんですけど長年。一番事業においても、もし売り場を作られるんであれば、それはきちんとかっこよく、より魅力的に見せましょうと。
価値観を変え、顔を作る。クリエイションでブランド化。それが世界市場で戦う戦略。
蟹瀬実際のこのクールジャパン機構の実績と言いますとどういうものがあるんでしょうか?
太田This is クールジャパンと言える見せられるものがまあマレーシアにできた伊勢丹でジャパンストアですね。
こちらはクールジャパン機構が2016年10月にマレーシアに開業した伊勢丹・ザ・ジャパンストア・クアラルンプール。一棟まるごと日本製品で固めた全館クールジャパンの百貨店、海外ブランドは一切なしというコンセプトのもと、ハイクラスのラグジュアリー感を実現。ハイテクと職人技、伝統産業とサブカルチャー商品、魅力的なデパ地下など過去から現代の日本の文化そのものがあるという。
蟹瀬福井さんは行かれたそうですね?
福井そうなんです。たまたまなんですがこの間のクアラルンプールに行った時、通りかかって、もうそこだけ本当に綺麗に品物が並べてありますしやっぱりあのマレーシアのクアラルンプールの街中にどんとあるんですけど輝いてるというか、やっぱり並べ方といい置いてあるものといい、すごく佇まいが素敵な感じの店頭ですね。
太田元々は改装するまではすごい汚かった。
蟹瀬そうなんですね。
太田それを全館クールジャパンの館にしましょうよと三越伊勢丹の社長様にお願いして、では合弁でやりましょうと、お互いに持っているネットワークを持ち寄ってベストなジャパンを出そうと、だからもう妥協しないと。
蟹瀬それが一番力を入れられたと?
太田そうです。サブカルもあれば伝統もあるハイテクもあればとっても職人もののローテクもある。なんといっても美味しいおそらくあんなにかっこいいデパ地下ないです日本には。もうひとつ僕が言いたいのは、そういうお店が一方でできてて実はここで働く従業員として想定の現地の女優さんを使ったらドラマも実はチームで作ってるんです。だからそのコンテンツをそこで作ってるっていうことも含めて、
太田空中戦と地上戦とサンドイッチにしながら日本を広めていこうというそういう拠点なんですね。
蟹瀬そのドラマは現地で放映するような?
太田日本と両方で。
蟹瀬日本でもやる?これ出資はどういう形でやられたんですか?
太田伊勢丹とうちと半々です。
太田我々はなぜ出したかというとやはり地方を繋げるために地方の権利を主張するために出してる出資であります。向こうもうちのお金あてにしているわけではありません。それは何かというとうちのネットワークです。うちの地方のネットワークです。だから本当にいいものを持ち寄って、美味しいものを持ち寄って、かっこいいでしょ美味しいでしょ、やりましょうというそういう合弁ですね。このクールジャパン事業というのはもう一個は一方では地方創生ですよね。地方を元気にする。
太田ただ東京をパスしてでもスルーしてでも世界行きませんかと胸張って行きましょうよとあなた作ってらっしゃるすごくかっこいいですよもあれば、すごく面白いですよもあれば、美味しいでしょうもあるじゃないですか。だから、東京来なければ次に行けないじゃなくて、東京スルーしてでも行けばいいじゃないかとプラットフォームはここにかっこいいのありますよとそれがマレーシアが一つです。
蟹瀬まだまだポテンシャルはたくさんあるということですね?
太田地方に山ほどあります。それをただどうつなげてあげるかというか、あの僕は思うんですよ、海外行くのはいいですよ、いってらっしゃい、いってらっしゃい、誰でも言えるんですよ受け皿ちゃんと用意して安心してくださいとここに乗っかってくださいとあとは我々やりますからということをいくつか作っていくとプラットフォームをいくつか作っていくてことも実は地方の方たち安心して東京スルーをやってもらうためにはね、大事なことだと思いますね。
蟹瀬まあ官民挙げての大きなプロジェクトということになれなればなるほど、注目度も高いわけですし、その成果も当然のことながら期待される理由で、まあ色々調べてみますと各所から厳しい意見というのもありますよね。もっと成果を出さなきゃならないと。この辺はどのように捉えていますか?
太田まずあのもっともっと件数やれという声はありますね。コンテンツ系を力を入れろというお話もあったり、まあいろんなお声もいただきます。それからもう一つは株式会社ですから最後はちゃんと儲けて返さなきゃいけないですね。だから儲かってるのかというご指摘もあります。我々もまず始まって投資をしてやっと授業がスタートしましたというのが最近ポコポコポコと事業がスタートしたんで例えば伊勢丹のは10月末ですから、まだ一か月ちょっとですよね2ヶ月ですかということはまだ答えを出すには早すぎるでも答え出すには早すぎると言ったってお前何考えてんだよと怒られちゃうんで、あのちょっとしばらく時間欲しいんですけどといいながらも早く稼げという声もね一方で出てくるのも当然でそういうご批判もあるのも全部理解しています。
蟹瀬それはやはり官のお金が入っているという意味合いも大きいわけですよね?民間だったら勝手にやってろという話でしょうけどね。
太田大事に使えというのもあれば、ちゃんと返せというのもあれば、有効に使えと言うのもあれば、やっぱりあの官のお金を扱っているということは当然責任も大きいので。
蟹瀬じゃあその辺はしっかり自覚されながら頑張ると?
太田だからそうすると真剣になりすぎるともっともっとテンポ早めて投資したいんですけどねあまり慎重になっちゃうと怒られちゃうし、とんとんやると怒られちゃうし、なかなか難しいですね。
蟹瀬難しいですね。
太田官民だからゆえ怒られることいっぱいありますので、私も民間でずっとやってきたんで特にファッション業界だったんで、緩い社会だったんでね、なかなか社長としては厳しいですね。
蟹瀬なるほど。
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