賢者になろう!
第1回 管理会社の種類を知ろう
もうひとつのタイプ「PM専業型」は店舗を持たず、ビルの1室にオフィスを構えて仕事をしています。
管理業務は「店舗兼業型」とほぼ同じですが、基本業務の一部だけ請け負うケースは稀で、通常は管理に関わることは一括して請け負っています。
入居者募集活動は「店舗兼業型」の力を借りて行っています。
自社が管理する物件に空きが出た場合は「店舗兼業型」にその情報を伝え、お客様への紹介・案内等の業務を委託します。
成約したときは、その「店舗兼業型」へ広告料や契約代行手数料等の名目で一定の報酬を支払っています。
そして入居者募集活動の多くをアウトソーシングしている分のエネルギーと時間は、オーナーの収益を高める活動に充てています。
日本のPM会社は、一説によると「店舗兼業型」が97%、「PM専業型」が3%などと言われています。
つまりそのほとんどが「店舗兼業型」というわけです。
「PM専業型」も大手不動産会社が自社所有の物件を管理するために設立している会社や、ハウスメーカーが自社で建築したマンション、アパートを管理する(あるいはサブリースする)会社が多く、そのためフリーのオーナーが管理会社を選ぶ際、「PM専業型」はあまり意識されないようです。
賃貸仲介の大手の中には店舗を構えつつ、管理部門を別に設け、「店舗兼業型」と「PM専業型」の良い点を双方取り入れようとしている会社も多数あります。
ただ、私はこうした会社のために3つめの類型を設ける必要はあまりなく、「店舗兼業型」のグループに入れておいてよいと考えています。
それは管理部門が真の意味で「PM専業型」になりきることが難しいからなのですが、その詳細は本コラムでは割愛させていただきます。
次回からはPMの根幹となる業務と求められるレベルをご紹介しながら、2つのタイプのPM会社がその業務を行うにあたり、それぞれどのような“強み”を発揮しているか、お話したいと思います。
長所、短所をよく知っていただき、すでに物件を所有されておられるオーナーや、これからオーナー業を始めようと考えておられる方がPM会社を選択する一助となれば幸いです。
企業情報
- 公開日 2012.10.29
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