いま注目のビジネスウーマン 前川 あゆ(ビジネスウーマン # 21)


女性視点がビジネスを変える

大変な時期は時間はかかることもあるけど必ず終わりがくる。
仕事と子育てとの両立に悩んだ1年間。

やりがいは、お金をいただいたお客様に「ありがとう!」と言っていただけることです。

通常は、売り手側が「ありがとうございました」と言って物やサービスを提供します。 でも私は、お金を払っていただいたお客様に「あなたから買って本当によかった!」と対価以上の価値を感じていただきたいといつも思っています。それが「ありがとう!」と言っていただくことです。

また私は、研修、講演、セミナー、コンサルティングで、人を育てる、人の変化に関われる仕事をしています。たった60分の関わりの中であっても、「気づき」と「勇気」を感じていただけるように想いをこめて伝えています。

講演の後に「面白かった!」と言っていただけるのも最高の喜びです。さらに長期コンサルティングや「講師養成講座」のような数ヶ月にわたる場合、お客様がどんどん変化してく様子に関われることもとても幸せなこことです。

最大の人生の選択は、社内ベンチャーをスタートしてすぐの娘が小学校1年生の1年間でした。入学式の日に学童保育に預けにいったら、1年生120人中、学童に預けられているのがたった1人で「世の中には働いていないお母さんがいる」と娘が気づいてしまい、翌日から登校拒否が始まりました。

生まれてすぐに保育園だったのでお母さんは働いているのが当たり前と思っていた娘は、ショックを受けたようです。「なんで働いてないお母さんがいるのに、お母さんは働くの?」と聞かれました。ほかにも学童保育は保育園よりも預かってくれる時間が短いし、休みも多いし、そのうえ学校行事が平日なので、仕事と家庭の両立の大変さに苦しみました。

実は「小1の壁」っていう言葉があって、ずっと子育てと仕事を両立していた女性が、子どもが小学校にあがって続けられなくなって辞めてしまうという現状があるんです。

娘が歩いていかないので毎日自転車で送っていって、校門にしがみついて泣かれ、階段をひきずれるように連れて行き、教室の前で泣かれて、毎日でしたから辛かったですね。

私のせいかと、そんなに苦しめているのかと自分を責めました。でも仕事を辞めるという選択はなかったです。仕事と子育てを両立している女性の見本になりたかったから、そういう社会をつくりたいと「使命」をずっと感じていたから、私が辞めるわけにはいかなかったのです。

1年間続いて2年生になったら、ぴたったと自分でいくようになったのですが、このときにいろんなことを学びました。大変な時期は時間はかかることもあるけど必ず終わりがくること、そんな時期が人生では必要で波のように何度か訪れること、そんなときはじっくりゆっくり過ごす時期であること、ひとりで頑張りすぎないこと、子どもは成長していくこと、そしてやはり会社員よりも自分で決めて動けるようになるために起業したいとより強く思いました。

このときのことがきっかけで、いろんな意味でたくさんのことを学び成長しましたね。そしてそれからは、大変なことが起こっても、このときのことがあるので、落ち着いて過ごせるようになりました。

いま注目のビジネスウーマン
ビジネスの世界になくてはならない女性の力。そのトップを走るパワフルなビジネスウーマンの方々に、自身のお仕事や価値観についてお話しいただきました。

企業情報

  • 公開日 2011.11.17

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