強い信念で日本企業に火を灯す。日本発、独立系コンサルティング企業の戦略
株式会社レイヤーズ・コンサルティング
代表取締役CEO
杉野 尚志
日本の企業としては、珍しい独立系のコンサルティング会社である、レイヤーズ・コンサルティング株式会社。取引先は400位上にものぼり、一部上場の名だたる企業を顧客に持つ。代表取締役CEO 杉野尚志は、たとえ大企業であっても、自分の強い信念を武器に数多くのプロジェクトを成功させている。杉野が語る「戦う創造集団」と壮大な野望に迫る。
福井 メンタル面というのもとても重要になってくると思います。このあたりはいかがですか?
杉野 我が社には6つのDNAがあるんですけども、DNAで皆さんに対して、メンタルっていうんですかね、我々の心構えというものを徹底しております。
こちらが行動指針として掲げられている6つのDNA。
1:お客様の会社をお客様より愛する
2:振り返れば誰もいない
3:自ら切り開き 自ら作り上げる
4:会社の器を使って何をするか
5:心に灯りをともすコンサルタント
6:天下御免のレイヤーズ
福井 まず初めに「心に火を灯すコンサルタント」。
杉野 これはですね、我々のコンサルは通常はそういうノウハウを教えたり、何かその技術を教えたりっていうふうに思われるんですけれども、一番重要なのはその方がやろうと思うかどうかなんですね。
そのためには、一緒に苦労を共にするとか、あるいは夢を共有するとか、そういうことで人っていうのは、火が燃えてきますので、そういうことを一生懸命やるということが、重要であると思います。
宮川 やはりコンサルタントですから、自分がやるんじゃなくてその方に火をつけられるかですよね?
杉野 そうです。全然意味がないです。
福井 そして「天下御免のレイヤーズ」。
杉野 要するに我々正しいこと、必要な事をやればいいんです。そうときに、相手の大きさに負けちゃいけないんです。そのときに我々は「俺達は天下御免だ」と「レイヤーズだ」というようなことを我々の中で、やっぱり言い持ってやっていると。
6つのDNAについて社員に話を聞いた。
DNAについて:自ら切り開き 自ら作り上げる
(インタビュー:シニアコンサルタント 川本 功之さん)
川本 私は事業開発であったり事業推進をよくやるんですけれども、決まった手法って基本的にはないんですね。自分で今こっちの方針・方向に進むべきであるよね、といったようなところを検討していくというのが、やっぱり必須になってまいります。ですので、自ら切り開き、自ら作り上げて、お客様とともに一緒に推進をさせていくといったところで、いいなと思うポイントですね。
DNAについて:お客様の会社をお客様より愛する
(インタビュー:経営管理事業部 副統括 マネージングディレクター 金元伸太郎さん)
金元 お客様自身が持続的な成長というか、企業として、どうありたいか、でその先の社会に対してどうインパクトを与えたいかっていうことを、お客様以上に愛し考えられる。そしたらその結果として発信したいことが、我々同じ立場でやっぱり浮かんでくると思うんで、我々がちゃんと責任を持って伝え、そして実行したいというところですかね。
福井 今後は、どのような人材に入社してほしいとお考えですか。
杉野 はい。今現在の我が社のお客様、極めて大きな企業ばっかりがお客さんなんです。絶対ひるんだら駄目なんです。ひるんだら相手がもうすぐわかります。お前自信ないなとか、何もわかってないんじゃないかとなるので、その自分を守るのがプライドですね。変なプライドじゃなくて、本当に自分が一線級のコンサルタントになるんだという、自信と究明というものを持っている人が、我々としては非常に欲しいですね。
プライドを持って常識の壁を破壊。変革を起こすコンサルティングをモットーに挑む。それが杉野が唱える、戦う創造集団の姿。
福井 さて、杉野さんのプロフィールを拝見いたしますと、コンサルタントになる前は、公認会計士をされていたということで、公認会計士から今はコンサルティングのお仕事なんですね。
杉野 はい。私は元々は理工学部なんですね。だから、会計とかは縁がなかったんですけれども、たまたま友人が「公認会計士という仕事がある」と。「それなんですか?」と聞いたら「いや結構儲かりそうだ。楽できそうだよ。」とか言われて「へー」とか言ってですね。受けたら実は1年目、試験に落ちてしまったんですね。次の年は運良く受かったんですけども。それでやってまして、7年ぐらいしたときに簿記学校ときの友人が、一緒に何かやろうじゃないかと、いうので。そのときのアーサー・アンダーセン辞めて、皆で独立してやり始めたっていうのが今の会社でございます。
福井 本当に大きなプレッシャーとか独立の怖さっていうのは?
杉野 ありましたですね。今一緒にやっている中防というんですけど、彼なんかも例えばお客さんに報告に行くと、そのときはお互いにほっぺたを叩きました。アドレナリンギュッと出して行きました。
天下御免で。本当そういうふうにしないと、やっぱりひるんじゃうんです。気合い入れていかないといけないので、パチンとお互い叩いて。
福井 本当にコンサルティングというこの事業内容上、やっぱり様々なお客様との御縁が、とても重要になってくると思いますけれども、その中で忘れられない御縁というのは何かありましたか?
杉野 私どもの諮問委員の委員長をやっているオリックスの宮内さん、今シニア・チェアマンですけれども、オリックスの社長、会長やられた。この方に非常に感銘を受けているというか、今も諮問委員の委員長やってるのでアドバイスを受けてますが、その方の経営とか考え方っていうのに対して非常に尊敬申し上げてます。はい。
福井 それはどういったところが具体的には?
杉野 宮内さんの考え方っていうのは、例えば日本とアメリカが意見があるんだったら、だいたい答えというのはハワイにとあるんだと。真ん中にあるんだと。これがものすごい議論してやれと。議論して議論して議論して、それでもうどうしようもなかったら、最後俺が来てハワイにしてやる、というような、そういうスタイルなんですね。だからどちらかに偏るということは、あんまりないんですね。だから、必ず反対のことを言われているように、聞こえはするんですけど、一旦はアメリカに振って、最後真ん中というようなことをやられるというのは正しいなと思います。
宮川 要するにいろんな意見を聞けっていうことで、その中から結論を出すというような。
杉野 そうです。
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