日本の未来を担う「人財」を育てる!福祉の最前線企業の戦略の舞台裏
株式会社ツクイ
代表取締役社長
津久井 宏
日本が世界的に見ても超高齢化社会であることはもはや議論の余地はない。高齢者が増える一方で、これを支える人材不足は深刻な社会問題だ。株式会社ツクイは土木建設業でスタートしながらも、世の中のニーズを敏感に感じ取り、地域密着型の介護サービスに事業を転換、今では日本の福祉サービスを牽引する存在となっている。代表取締役社長 津久井宏は日本の将来を支える介護職の人材育成に力を入れながら、自由な働き方ができる会社の仕組みづくりの重要性を唱える。その実態とは?
蟹瀬 賢者の選択 Leaders、ナビゲーターの蟹瀬誠一です。
ドーキンズ ドーキンズ英里奈です。
蟹瀬 今回のテーマは人材戦略です。どんなに素晴らしい経営戦略を描いてもですね、適切な人材、しかもそれをね、タイミングよく獲得できないと、なかなかその経営戦略を実現するっていうことも難しいですね。
今のように人手不足の中で、人材戦略で相当悩んでらっしゃる経営者の方、多いんじゃないかという気がしますね。人材戦略って実は、一般的には二つに分かれててね。一つは採用ですよね。もう一つは、その人たちを育成していく「採用」と「育成」っていうふうに分かれているんですが。ドーキンズさんはどちらが大事だと思います?
ドーキンズ 難しいですね。採用は即戦力になりますけど、企業とミスマッチも起きますし、育成はお金と時間はかかりますけど、長い目で見ると企業の財産になりますから、どちらもメリットとデメリットがありますよね。
蟹瀬 さすがですね!両方とも大切なんですけども、はっきりしてることは、今のように経営環境が非常に大きく変わっている時代には、会社を成長させる、あるいはイノベーションを進める。そういうためには、この人材戦略というのがとても大切になっているということなんですね。
そこで今回は特別編といたしまして、人材戦略を軸に、地域密着型の介護サービスを積極的に進めている、ある企業の取り組みに迫ります。
株式会社ツクイ-1969年、創業者、津久井督六が土木建設会社として津久井土木を設立。1983年、福祉事業部を設置し、訪問入浴事業を開始。現在はデイサービスを中心とする、在宅介護、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、人材開発などの事業を全国で展開している。創業から50年、福祉事業に参入して35年余り。「福祉に・ずっと・まっすぐ」をスローガンに邁進するのは、代表取締役社長 津久井宏。
津久井 私共は、介護サービスをさせて頂いてございますので、ご本人様のこと、またご家族のこと、地域を含めた、その中で私達が求められていることを真剣に考えられる。そういった人材の採用・育成に努めていきたいと思っています。
人の成長こそが成長戦略。津久井が唱える、「介護の未来を託す人材戦略」とは?
ドーキンズ それでは、本日のゲストをご紹介します。株式会社ツクイ 代表取締役社長 津久井宏さんです。よろしくお願いします。
蟹瀬 どうも、よろしくお願いします。
津久井 よろしくお願いします。
蟹瀬 津久井社長のところでは、介護の未来を託す人材戦略というのをやっていらっしゃるというふうに伺ってますので、そのあたりを今日はじっくり、お話を伺いたいと思います。よろしくお願いします。
津久井 ありがとうございます。
ドーキンズ さて、冒頭のVTRでご紹介がありましたが、ツクイはもともとは土木建設の会社だということで、なぜ介護業に進出されたんですか?
津久井 私の父親、そもそも介護を始めた創業者になるんですけれども、その者の母親が認知症になってしまいました。この認知症っていうのは、今では皆さんが認識された病気になっていますけれども、当時はまだまだ、先どうなっていくのかが分からない病気でございました。
その中でだんだん、家から出てしまったり、病院に入ってても出てきちゃう、みたいなところがございまして、介護ってお仕事は家族だけではできないということが、だんだん分かってきました。
私達、横浜に住んでおりましたので、横浜でお袋が入る老人ホームを作ろうと、そういったところから、介護というところに少しずつ進み始めるということになってございます。
蟹瀬 実体験がやっぱりベースになって始まったということですね。
津久井 その後、介護保険が2000年から始まるのですけども、その時には介護をやってきたノウハウが、全てプラスに転じて全国の方にお店を出すことになっていきます。
蟹瀬 事業展開としては、最初はどういう形からどういうふうに拡大してこられたんですか?
津久井 訪問入浴サービス、というものだったり、訪問介護サービス、そういったお仕事でございました。その後に、介護とその入浴サービス、お風呂のサービス、こういったものをあわせたものを、47都道府県に出店したのがデイサービスというサービスになります。
蟹瀬 介護業界はかなり前からですね、やっぱり慢性的な人手不足といわれてきましたよね。そのあたりはどういうふうにお考えなんですか?
津久井 その通りでございまして、私どもが介護を初めて35年経つんですけども、その頃からもう逆に、人手不足って始まってございました。本当に何でこの人手不足ということを言われるのかと、ここで、できましたらお二方にご質問したいと思っております。
介護業界を離職する一番の理由はなんだと思いますか?
蟹瀬 やっぱり賃金がかなり低いというようなこととか、仕事がとっても大変だと。働く時間が長かったり、不規則だったり、そのあたりのような気がしたんですけど。
ドーキンズ 私も蟹瀬さんのように、やっぱりお金の問題や時間の問題かなと思ってたんですけれど。
津久井 介護を離職する一番の理由は、対人関係でございます。
蟹瀬 なるほど。単に給料が安いとか、そういうことだけではないっていうことですね。
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