社会課題の中心に住宅あり?!ハイテク産業となった住宅の新たな方向性と希望
積水ハウス株式会社
代表取締役会長兼CEO
和田 勇
住宅産業界のリーディングカンパニーとして住宅関連市場を牽引してきた積水ハウス株式会社「グローバル化した国際社会、変化する社会状況にあって、住宅産業界は大きな転換期を迎えている」と、代表取締役会長兼CEO、和田勇は言う。和田勇の成長戦略、住宅産業の将来性とは? その全容に迫る!
蟹瀬住宅としてはどうなのですか? 普通の、我々が生活していくような住宅産業の中で……。
和田住宅産業の中で考えるとね、子育て世代には子育てに優しいものの作りだとかですね。それとですね、子どもっていうのは、例えばキッチンの台を見ますとね、子どもには見えないんですよ。
蟹瀬それは当然そうですよね。身長が低いわけですからね。
和田だからね、それをいろいろな角度で危なくないようにしてあげるとかね、そういうね……。
蟹瀬子どもの事故防止?
和田事故防止が大きな要因です。それからドアで手を挟まれたりね、そういうのがたくさんあるわけですよ。だから家の中というのは、よく事故が起こったり、死亡事故が起こるのが多いんですよ。だからそういうものを徹底的に直しましょうということです。
蟹瀬しかし、どうしても我々高齢化社会が来ているから、お年寄りにとってバリアフリーだとかいろいろなことを考えますけれども、やっぱり今仰ったように若い世代がどういうものをこれから求めていくのか、あるいはその世代のために何が大事かという考え方というのがものすごく大事ですね。
和田そうですね。だから確かにこのキッズデザインは当初は暗中模索の状態でやりましたけどね、非常に方向性が見えてきましたからね。デザインの学会があったんですよ。それで皇太子殿下もお見えになって私も説明したんですけどね、キッズデザインが一番興味あったらしいです。
蟹瀬あそうですか。
和田後でお話を聞くとね。
白石そうなんですか。
蟹瀬なんか夢がある感じがする……。
和田こんなね、世界中にはないんですよ、キッズデザインなんていうのは。ユニバーサルデザインというのは世界中にありますけどね。
蟹瀬和田さんはずっと住宅産業に関わってこられて、いろんな形の住宅を見てこられて。どうなのでしょうね、人生の中の住宅がどのような割合で考えの中で占めてくるとお考えですか?
和田住宅というのは、出張や旅行は別としてね、どんな人でも毎日寝泊りして一日の時間のうちの大半を過ごす場所ですよ。だからそういうところっていうのはね、やっぱりその人にとっての人間形成の大きな場所じゃないかと思うんですよ。だからそのために家というのは、本当のその人の健康、あるいは家族安泰、そういうことを守る場所ですので。それから高齢化社会でも、やっぱり本当を言うとね、おじいちゃんおばあちゃんと一緒に住んで三世代同居するぐらいの、そういう風にすると今の問題というのはたくさん片付くんじゃないかなと思うんです。その他いろいろですね、住宅にまつわるもの。特に東日本の大震災の後、エネルギーがね。例えば、原発事故がありましたね。それでそのエネルギー問題で今まで我々が考えられなかった、住宅で発電所を作る、そういうようなことにもなってきているわけですよ。
蟹瀬太陽光発電を行ったりとかですね。
和田太陽光発電をしたり、燃料電池をしたり、それをまた蓄電池にしてね、そういう世の中に今なっているんでね。だから基本的にやっぱり住宅っていうのは、本当に今中心になってきているんじゃないかなと思うんです。今のいわゆるスマートシティとかスマートハウスとかそういうところに繋がってくるわけですよ。
蟹瀬今仰ったスマートハウスとかスマートシティ。まだ馴染みのない方も、たぶん番組ご覧になっている方でいらっしゃると思うのですけれども、どういうものをそういう風に呼ぶのですか?
和田スマートって賢いっていう意味ですよね。スマートハウスというのはですね、電池でも太陽光の電池、それからガスで水素でやります燃料電池、それからそういうものをうまく活用することによってね、電気を電力会社に売るわけですよ。そうすることで結果的に電気代というのがほとんどかからないような状態になるわけです。
蟹瀬非常に効率のいい……。
和田効率がいいんですよ。
蟹瀬エネルギー効率が良くて、環境に優しいということになるわけですかね。
和田まさしくその効率を良くするためには、省エネ住宅というのを完璧にやらないといけませんしね。
積水ハウスは、総務省のスマート・ネットワークプロジェクトの委託事業として、みなとみらいに実証実験住宅を建築しています。このプロジェクトの目的である、環境に配慮した積水ハウスの最新の木造住宅とは、どのようなものなのでしょうか。
まず一つ目が太陽光などを用いた自然エネルギーの利用はもちろん、センサーを用いた先進の技術によってブラインドや室内の空気を循環させるサーキュレーション・システムなどのコントロールを行い、少ないエネルギーで室内の快適な温度環境を整えるようになっています。
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