自らつかんだ転機!「売り上げを今から10倍にする企業にします」の決意
株式会社エイチーム
代表取締役社長
林 高生
最終学歴は中学卒業の男が、起業していまや世界に打って出る会社へと成長させた。「やりたくないことを書くことでやりたいことが明確になる」。ITのベンチャー企業として成功をおさめる至った戦略に迫る
林その時、うちの母親が借金を作ってまして、それを早く返したいという思いがあって、単純な発想なんですが、会社で働くより自分でやった方がたくさん稼げるんじゃないかという理由で作ったんですね。作ったといっても自宅の部屋で始めたんですけど。
新井社名のエイチームというのはどういう?
林その当時やっていたアメリカの特攻野郎Aチームという番組が大好きで、中学校2年生の時に夜中にやっていたのですが、いつもそれを見ていて、スペシャリストの人が集まって困っている人を助けるという番組なんですけど、スペシャリストが集まって物事を解決していく会社にしたいなというイメージがあってエイチームにしました。
新井会社設立当初はどのようなお仕事を手掛けていたんですか?
林企業さん向けの在庫管理システムとか、請求書発行システムとか、そういうものから、ちょっと複雑なものですと、車のボディの塗装ロボットの3Dシミュレータとか、心電図をパソコンで再現するとか、専門的なものまで幅広くやっていました。
諸星何人くらいのスペシャリストを集めてやっていたんですか?
林最初は僕1人で初めて、一ヶ月後に山でマムシに噛まれて、一ヶ月くらい入院することになって、でもその時お仕事も請け負っていたので、入院しながらプログラミングを作って、最後抜けだして納品しに行ったりして、このまま一人でやっていくとまずいなということで仲間を集めだして、最初は僕の塾の生徒だった子と麻雀仲間と、ソフトハウスで知り合った女性の方と4人ですね。プログラミングができたのは、僕と女性の方だけだったので、全然スペシャリストの集まりじゃなかったですね、最初。
こうして、のちに名古屋からへ世界へ羽ばたく歩みが始まった
新井この番組では起業の成長戦略を象徴する3つの言葉で進行させていただきます。林社長の最初の成長戦略を象徴する言葉は何でしょうか。
林「2002年7月20日」です。
諸星それ言葉じゃなくて日にちですよ。何があったんですか?
林最初、先ほどお話した感じでエイチーム始まったんですけど、企業の下請けの仕事をメインでしておりまして、そこから携帯電話の開発の依頼が増えてきまして、インターネット業界はかなりスピードが速いんですね。納期もかなり短くて、非常に厳しいお仕事が多かったです。どんどん社員の士気が下がっていきまして、だいたい10人くらいだったんですけど、皆が会社を辞めたいと。僕自身もエイチームを辞めたいっていう風に思ってた時期がありました。
それで2002年になりますが、その年にとある本を読みまして、その本に「やりたいこと なりたいことは紙に書けば実現する」ってことが書いてあったんですね。その本さらにいいこと書いてあったのが「やりたくないことを書くことでやりたいことが明確になる。まず、紙にやりたくないことを書きましょう」と書いてあったんですね。その本に書いてあったことをすがる思いで、一人でオフィスで実践したんですね。
その時は2002年の7月20日に紙を書いたんですね。こちらがその時書いた紙です。くだらないことが書いてあるんですけど、最初にやりたいことやりたくないことを、ここで社員から辞めたいといわれて動じる事とか。社員の辞めたいという理由はよくわかるんですね。非常にハードでやりがいも見出せなくてですね、なんですけど、お仕事やらないといけないという事で、そういう事じゃなくて、社員の人が働きたくて、僕もやりたいなと思えるようなフェアな労働環境を作りたいと思っていたんですね。
諸星それはコントロールできなかったんですね? 去る者を追う事。やっぱり追っていたんですか?
林お仕事が回らなくなるのでっていう。ここに書いてあるのが、何をやるか、ホームページを作成するとか、携帯電話のゲームをやろうということが書いてあります。下請けを辞めて自社のサービスを作るんだっていうことが、本当に僕の中ではっきりした日なんですね。これを書いたときに、達成したような気分になったんですね。
諸星これでエイチーム、オッケーだと。
林本当にこれでうまくいくようになるんだと。かなりすっきりしました。そこから書いてあった目標がどんどん叶っていって、今のエイチームにつながるんですけども。
新井そこから新たな気持ちを持って事業戦略を展開されたと?
林そうですね。
新井今までと違う事されていたんですか?
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