自らつかんだ転機!「売り上げを今から10倍にする企業にします」の決意
株式会社エイチーム
代表取締役社長
林 高生
最終学歴は中学卒業の男が、起業していまや世界に打って出る会社へと成長させた。「やりたくないことを書くことでやりたいことが明確になる」。ITのベンチャー企業として成功をおさめる至った戦略に迫る
林下請けから自社のサービスをつくろうということで、その当時10人だったスタッフのうち2人、僕ともう1人で自社の製品をやりながら、残り8人は下請けをやりながら。
諸星自社でやるという事は、売らなきゃいけないわけでしょ。これ大きなシフトですよね。
林いきなり全部自社にしちゃうと、売り上げが無くなってしまうので、バランスを取りながらということで、そこから1年後に自社の携帯のゲームがヒットしまして、ひと月で100万円くらいゲームが売れたんですね。その当時、エイチームの売り上げが、下請けひと月500万とか600万くらいだったので、100万円がすごく大きかったんですよ。ということは、このゲームを5本作れば、下請けをやらなくていい。10本作れば、毎月1,000万円、100本作ったら1億円になるんじゃないかということで、単純に考えて。それをやればいいということが分かったので、達成したなと思いました。
新井林社長が1日で整理したことを社員の皆さんにも伝えたという事ですね。
林そうですね。売り上げを今から10倍にする企業にしますということと、下請けを今からやめますということです。
諸星社員の反応はどうだったんですか?
林ポカーンって感じですね。でもその時に僕が、なるべく具体的にお話をしたんですね。例えば、毎月500万円勝手に入ってくるようにしたいんだと。その当時売り上げが500万円だったので。500万円って考えると難しそうな感じがするんですけど、5個の事業、毎月100万円入ってくる事業を毎月5個やればいいんじゃないか。毎月100万円が厳しいようであれば、33万3千円の事業を更に3つ、33万くらいだったらできるんじゃないかと。それの集合体をすれば、毎月500万円が入ってくる会社にできると。それを広げていって10倍の規模にしようねという話をしたので、比較的理解はしてくれたんじゃないかと僕は思っています。
新井ヒットして上り調子になった時はどういうお気持ちで受け取られましたか?
林本当につらい会社だったんですね。最初創業してから6年間、僕の中で暗黒の6年間と呼んでるんですが、社員の子も非常に疲れ切っていたのが、これで僕たちの会社、皆幸せになれるんじゃないかとすごく思ってましたね。
諸星そこで初めてエイチームできたわけですね。
林そこからなんですよね。
こうして、新しく生まれ変わったエイチームは、有限会社から株式会社へと姿を変え、2012年4月4日に東証マザーズ上場。11月22日には、マザーズからの昇格最短記録を更新して東証一部上場を果たしました。
新井続いての成長戦略を象徴する言葉は何でしょうか?
林「NAGOYAから世界へ」です。
諸星2つ目のキーワード、NAGOYAから世界へとおっしゃったんですけど、名古屋というと、繊維から始まって、自動車その他主にモノづくりというかんじがするんですけど、ITっぽくないモノづくりのような気がするんですが、なぜ名古屋なんですか?
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