“Rule of the Game”を掲げイノベーションを生み出すインキュベーターの戦略とは
ネスレ日本株式会社
代表取締社長役兼CEO
高岡 浩三
21世紀へのパラダイムシフトが急務の現代社会。あらゆる分野で真のリーダーの誕生が待たれている。リーダーは常に革新的である。日本アジアそして世界に展開するビジネスリーダーにその戦略と決断を問う。全ての選択にはフィクションに勝るドラマがある。ネスレ日本株式会社代表取締社長役兼 CEOの高岡浩三のリーダーアンドイノベーション賢者の選択とは。
高岡はい、「新しいビジネスモデル」の構築です。
蟹瀬高岡さんコーヒーって一日何杯ぐらい飲まれるんですか ?
高岡いや数えてないです。多分10回以上は飲んでると思いますね。
蟹瀬結構好き?
高岡大好きです。この上に泡のあるコーヒー入ってインスタントコーヒーには見えないじゃないですか?
蟹瀬あ、そうか。これは。
高岡あのバリスタと言う。
蟹瀬実は後ろに置いてある。
高岡そうなんです。
蟹瀬白い?おしゃれですよね。
高岡これは圧力で抽出してますのでこのこだわったのができる。
蟹瀬この泡ができる?
高岡これがあると香りがものすごく立つんですね。
長尾確かにまさかインスタントという感じがしないですよね。
高岡ほとんどの方わからないですね。
蟹瀬でもコーヒー入ってね、いろんな人たちを幸せにする要素ってありますよね?単にリラックスするだけじゃなくてね。
高岡そうです。
蟹瀬物を考えることもできるし。
高岡そうですね。
蟹瀬素晴らしい飲み物だと思いますので、そんな仕事ができるのが羨ましいです。
高岡ありがとうございます。幸せです。
蟹瀬僕、コーヒーの起源の説なんて非常に面白いと思って。いいものってね、必ずそういう物語が。
高岡伝説が生まれてきます。
蟹瀬ゴルフなんかでもスコットランドのっていう話が出てくるでしょう?コーヒーも調べたら何かアラビアの方とか二つくらい説があるみたいですね。
高岡そうみたいですね。
長尾さて番組ではですね、企業のトップとして活躍されている方々に今までの自分の経営者としての思い出が詰まっているような、象徴するような品物を出していただいてるんですけれども。
長尾高岡さんはどんなものがありますでしょうか?
高岡実は今日持って参りました。
長尾ポケットから?
高岡写真なんですけれど。
蟹瀬お写真。だいぶ古い写真ですね?
高岡実はですね、父の写真なんですけれど。肌身離さず一応持っているんです。
蟹瀬抱っこされているのは高岡さんですか?
高岡私です。実は父も祖父もですね、厄年の42で死んでまして。癌で。私が小学校5年の時、父を亡くしまして、そういう話を親からずっと聞かされていたので、高岡家代々ですね、厄年までしか生きられないのかなと。
私は3代目なのでそういう思いでずっと来まして、大学を実は卒業する時も自分の寿命が42という風に思うとですねあと20年かと。そこで思いっきり活躍世界で活躍できるようになるにはどういう会社がいいのかなと思った時に実はネスレを選んだと。
蟹瀬なるほどね。
高岡ですから、父から遺言みたいなものを頂いた記憶もないわけなんですが、何か父が早く亡くなったということがですね、私にとってそういうちょっと人と違った選択をさせてくれた父の無言の遺言だったような気がして。それ以来父は私にとっては神様みたいな存在で。まあ経営者としても色々勇気をもらう時にはちょっと父のこの写真を見たりするですね実は。こっそりと。
蟹瀬だからですね、こう普通に生きていくときのスピードと違って高岡さんってもっと早いスピードでこれまで生きてこられたんだなと。すごく感じます。
高岡いやほんとに父のおかげかどうかわかりませんけれど、父の寿命よりもう8年も長く生かして頂いたのでそういった意味で感謝しています。
蟹瀬まだまだですよ。
高岡そうですか? 頑張ります。
蟹瀬80、90はまず間違いないでしょうね。
高岡そうですね。コーヒーいっぱい飲んでるんで、たぶん健康にいいので。ポリフェノールの力で大丈夫かなと思ってるんですが。
蟹瀬経歴拝見してますとね、2010年の1月1日にネスレ日本の副社長に就任されてその年の11月1日にもう社長に就任されてますよね。
高岡そうですね。びっくりしました。
蟹瀬これ日本人がこういう形で生え抜きで社長になるというのは以前にあったのですか?
高岡生え抜きでは全く初めてですね。もう設立以来98年になるのですが初めてですね。
蟹瀬あなた社長なりませんかと言われたわけですか?どういうアプローチがあったんですか?
高岡スイスから携帯電話に電話が入りまして、スイスの副社長から。突然でした。
蟹瀬どうですか、その話聞いた時は。
高岡え、冗談ですか?と言いました。
蟹瀬当時おいくつだった?
高岡ちょうど50になった頃ですかね。
蟹瀬自分が若いとかそういう感じというのはなかったんですか?
高岡いや若いということよりかはむしろまだ副社長になって1年も経っていないということもありましたので、さすがのネスレにしてもびっくりしましたですね。あったとしても、もう2、3年後ではないだろうかなということは、はい。
長尾ちょっと変な質問になるかもしれないんですけれど、なぜ自分が選ばれたというふうにご自身では感じられます?いやなんか社長ってなれるもんだったら皆さんなりたいと思うんで。
高岡そうですね、やはりネスレ日本の社長というのはネスレの中でもステータスの高いポジションなんで。
蟹瀬そうでしょうね。
高岡歴代はスイスのボードのメンバーの中に入っていますのでほとんどですね。インターナショナルな経験を何十もついた人がやはり、このポジションに着いていたわけですね。ネスレというのはインターナショナルな会社なので、いくら日本人で日本のことをしていても、日本のことだけではダメなわけですね。やはりグローバルな企業としての戦略の立て方であるとかということを遂行しなければならないと。
そういう意味では私は先ほどもお話ししたような、母子家庭で育ってて母親の面倒を見なければならないという理由がありましたので、なかなか海外赴任ができなかったと。そういうこともあって生え抜きで、しかも日本人で海外経験があまりない人間が、この大きなマーケットのトップになるということは、やはり非常に異例だったと言えると思います。ただまあ、もし認められたとすればですね。やはり新しいことをやり続けてきたと。それが成功してきたという、アントレプレナーシップと言うんですか、そういう風に言われたんですね。
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