電子部品の歩みを支える「FYT」の合言葉!24歳起業から一部上場への歩み
加賀電子株式会社
代表取締役会長兼社長
塚本 勲
蟹瀬この、社長から会長にやっぱりなられたというのは、一つの心境の変化ですかね?
塚本はい、私、常日頃から人は有限、会社は無限という考え方を基本的に持っていまして、いずれかはやっぱり創業者であるけれどもリタイアするときが来ると。ちょうど退いたのは39年経過した後ですよね。これも語呂合わせなんです、39(サンキュー)ですから。
津島なるほど。
塚本それで後進に譲ろうということで、40期を迎えたということなんですね。
蟹瀬そういうのりでいいんですか?
津島(笑)。
塚本その通りです。
津島同じ金沢です(笑)。
蟹瀬(笑)で、創業から40年ですかね、で、来年3,000億円突破の見込みということですけども、これは全体のグラフから見れば、大変アップダウンはあったにせよ急成長ですよね?
蟹瀬この背景というのは、何がこれを成功に導いたというふうに分析されてますか?
塚本ただ私、40年を振り返りますと、もっとたくさんできたことがあるのではないかと実は思っているんですよね。
塚本まだまだそれで先があるというので、それはなんで良かったかと言いますと、やっぱり先ほどのFYTではありませんけど、時代の変化についてこれたと。
蟹瀬フレキシビリティーですね。
塚本ええ。それによって扱う商品も変える、これが良かったのではないかと思うんですね。ちょうどエレクトロニクスの業界もアナログからデジタルに変わる、デジタルの技術を利用してITに変わるということで、変化してますよね? それによって商品も複合化してくる、部品も変わっていくわけですね。そういうのを着実に勉強しながらみんなと一緒にやってきたということ、だから業界が良かったんですね。
蟹瀬ただやっぱり振り返ってみますと、これ経営者の手腕というのも問われるわけですよね? 経営にとって塚本さんがお考えになっている一番大事なことというのは、どういうことだというふうに考えられますか?
塚本非常に難しいご質問ですけど、やはり私は一緒に働く家族、すなわち社員との価値観の共有化といいますか、これをいかにやるか、それから自分ひとりでは限界がありますから、いかに自分の分身を増やしていくか、それを経験させながら成長させていくか、社員、人育たずして会社の発展なしですからね。
ですからそのためにガラス張りの経営をして、みんながいつでも会社の状況はどうなっているかということを理解できるようなシステムにしてるんですけどね。
蟹瀬だけど、やっぱりそれだけ自由な発言もできるとなると、塚本さんの考え方と真っ向反対する部下というのも出てきているのではないですか?
塚本もちろんです。ですから私が教えられることもたくさんあります。ですから私、こういう性格ですから、耳も大きいでしょう?
塚本人の話はよく聞きます。それで自分が修正しなきゃいけないことは直していきますし、そういうことを特徴にしているんですけどね。
蟹瀬なるほど。よく言われるのは、「耳は二つあって口は一つしかないと、まずよく、倍ぐらい聞け」というようなことは昔から言われますけど、なかなかできないことですよね。
塚本そうですね。だからそれは社員であってもそうですし、お客さんであってもそうですし、業種の違うかたがたのお話なんかもいろんなことを聞きながら、経営の参考にしていっているということは言えますね。
蟹瀬これまで築いてきた財産というと、ズバリ何になりますか?そうすると。
塚本人ですね。そういう社員が育ってくれたことが、その50社もの関連会社、連結対象<調べたが分からなかった>会社をつくることになりましたし、これから多分、もっと増えていくと思います、まだ予備軍がたくさんおりますから、成長予備軍が。ですからその頃、100社ぐらいになったときには私は多分会長は辞めていると思いますけど、だからそういう遺伝子、DNAが受け継がれていくということが大事だなというふうに今考えているんですけど。
蟹瀬それを空から俯瞰するような形で、全体をご覧になっていくということなんでしょうね。
塚本そうですね。
蟹瀬これ、そうすると売上高、2009年は3,000億ということですけども、将来的にはどのぐらいまで伸ばしていきたいというのはございますか?
塚本少なくとも5年後には5,000億を目指したいということで、今、みんなと頑張っているんですけどね。
蟹瀬そうですか(笑)。
塚本果たしてできますかどうか。
蟹瀬ご自身の夢としてはどうですか? ダイビングもなさるしゴルフもなさるし。
塚本ええ。
塚本私、創業者ということについては、これは変わらない事実ですから、ですから経営から退いても加賀電グループが早く5,000億なり1兆円なりという事業規模になればなというふうに考えてるんですけどね。
蟹瀬それ以外のことは今のところあまり考えてないと?
塚本はい。ただ、創業以来から一緒にいる家内がおりますので、そろそろ時間をつくって旅行にでも連れて行きたいと……。
蟹瀬それは大事ですね。
塚本今までは一切家族のことは気にせずやってまいりましたので、ですから家族の協力があって、今の私があり、加賀電グループがあるというふうに思っていますので、そろそろ恩返しをしていかなければいけないのだろうなと(笑)。
蟹瀬そちらの方面も頑張ってください。
津島欠かさずにですね。
蟹瀬今日はどうもありがとうございました。
津島ありがとうございました。
塚本ありがとうございます。
津島以上、今週のゲストは塚本勲会長でした。
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