倒産危機に「仕事が楽しくなった」見つめ直した大切なことは「世界ブランド」
株式会社サマンサタバサジャパンリミテッド
代表取締役社長
寺田 和正
1994年3月10日日本の女性たちを魅了するファッションブランドが誕生した。サマンサタバサである。若き寺田和正は独自のブランド戦略を展開し日本そして世界市場へと進出を図っている。起業して数年後に会社存亡の危機に見舞われるも寺田の周到な海外戦略が功を奏しサマンサタバサはよみがえった。日本初のファッションブランド、サマンサタバサのブランド戦略は果たして世界を席巻することができるだろうか。その戦略に迫る。
寺田そうです、僕も4年間で人がどんどん増えて本当に楽しくて、楽しくて楽しくてしょうがなかったんです。やっぱり人数増えてくると、何が楽しいのかということをやっぱり語らないと一つになれない。
蟹瀬コミュニケーションは上手く取れなくなってきますからね。
寺田そう意味で言うと、やっぱり原点としては僕は仕事は楽しくなければだめだ、という風に思っていたので、それを大きく掲げました。日本一楽しい会社を作ろうということを今言っています。それに向けていろんなことをやってるんです。
蟹瀬そのいろんなことっていうのは具体的には例えばこういうことやったっていうのはあるんですか?あるいはこういうことをやろうていう。
寺田例えば社員旅行とかですねすごく古臭いするんですけど、それを今年は全社員で千何百人いるんですけど、みんなでやろうっていうようなこととかですね。仕事もそうなんですけど、遊ぶ時も一緒に遊ぼうと。今年実は社員旅行が8回あるんですよ。
蟹瀬そうか、それだけの人数1回でってわけにいかないですもんね。
寺田お店が開いているので、スタッフのシフトによってですね、社員旅行は。
蟹瀬それは主にどういうところに、行かれるんですか?
寺田海であるとか山であるとか、先日で終わったのはみんなで群馬県・水上の方へ行って、一日は勉強会をするんです。そのあとは大宴会をやって、その時は300人弱で温泉行くんですけど、全員もう女性ですからほぼ。
白石全員ほぼ。
寺田蟹瀬さん本当すごいですよ。僕は自分で見ててハッて。
蟹瀬それってでも疲れるでしょう?
寺田まあテレビ回っているので、疲れませんっていうんですけど。
白石はい、先ほど女性が多いっておっしゃっていましたけど、社員のみなさんのなかで、女性の方が占める割合が約9割。
寺田もう少しありますね95%とか。
白石95%女性が占めている。
蟹瀬それって100人いたら95人女性でしょ。
寺田そうですよね。
蟹瀬すごい話だな。
白石これは自然と女性の方が集まってくるんですか、この会社に、それともまた違う戦略とか。
寺田そうですね、やっぱり女性は、やはり我々のお客様でもありますし。やはり女性が生き生きと、そして世界を目指して自分のやりがいがあって、プライドが持てて、お給料もいいような会社を作りたいってことです。
蟹瀬例えばどうなんですか、経営者としてそれだけ女性社員が多い企業は、うまく動かしていくときに男性中心の企業とは違う部分で気をつけなきゃいけない部分ってあるんですか?
寺田やっぱり、いわゆる群れを作らないようにしてもらう。あと不平不満を言わないとか、ちっちゃい声でしゃべらないとかですね、細かいんですよ。
例えばこうしゃべっていて、「昨日のカニあんまりおいしくなかったよね」みたいな話をしてて、そこを蟹瀬さんが通って「カニでなんとか」って、今なんか今なんかちょっとなんか悪口言ってんじゃないかなみたいな(笑)。なので大きな声でしゃべっていく、というような本当に細かいんですけれども、そういうことにはすごく意識をしてます。そういった悪口とか陰口をたたかない、しゃべらないようにってことは心がけています。
蟹瀬それだけの大きな、人がたくさんいる企業をけん引されているリーダーなわけですから。やっぱりリーダーとして、こういうことは必要なんだって思いがおありだと思うんですよね。その辺のところをちょっとお聞かせ頂きたいんですけど。
寺田はい、リーダーで一番大事なことはやはり、責任を取るということだと思います。責任を取るということは、よく責任を取って辞めるってあるんですけど、責任を取るってことは必ず成功させると、その成功させること自体が責任の取り方だた思っています。
寺田それのためにはどんなことでもやっていくということだと思います。
蟹瀬後よくブレない信念っていうこともおっしゃる方多いんですけど、そういうものも重要なんですか?
寺田もちろん、ころころ変わらないで、これをやるんだと決めたらそれをとにかく成功に導く責任感だと思います。
蟹瀬それと日本の場合だとやはり東日本大震災、3月11日が一つの大きな転換点になってるような気がするんです。寺田さんはそのあたりどういう風に受け止められてるんですか?
寺田そうですね、まさにですね大きな転換期を迎えたなと。実は僕は会社がつぶれそうになった時も、現実問題としてそこに会社の転換期があったんです。で、実はその前にですね、様々な不安といいますかこれは間違ってるんではないかとか、こういうことをやっていてはダメなんではないかということ、不安という物につつまれて進んでいくんです。そして、3月11日が世の中の不安という物の、本質的な部分って言うんですかね、ここをこう浮き彫りにしたような気がします。
蟹瀬寺田さんのビジネスに対する姿勢というのも、やはり何らかの影響というのは受けてますか?
寺田そうですね、やはり1番大事なものは何なのかと、いろんな大事なものから派生をして、そして戦略が変わっていくんです。例えば今で言うとアジア戦略ということを言っている。なぜアジア戦略なのかということの原点を見つめなおす、すごくいい意味で機会になりました。
蟹瀬やっぱり今、日本がどうしてもうつむき加減になっている、そういう時に本当に何が必要なのかっていうのを、今日お話を伺っていて本当に感じるところがありました。世界に通じる日本のブランド、是非作っていただきたいと思います。
寺田ありがとうございました。
白石ありがとうございました。
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