海外の一線級で学んだから実現したい、日本モノづくりのDNAで世界標準へ
エイブリック株式会社
代表取締役社長 兼 CEO
石合 信正
時計作りで培った技術を活かした、高品質な「アナログ半導体」。デジタルの半導体は聞き慣れた言葉だが、「アナログ半導体」も、デジタル社会を支える一翼を担う。1937年創業、現在のセイコーインスツル株式会社を前身とする、株式会社エイブリックを牽引する代表取締役社長兼CEO・石合信正。GEのジャック・ウェルチにも学んだという、海外の一線級からカムバックして感じた、日本のモノづくりDNAに対する思いと未来とは?
ドーキンズ今、私の後ろにある、こちらのお部屋がクリーンルームということなのですが、今日、入らせていただく予定が、私がお化粧をしているということで入ることができませんでした。お化粧はダメなのですね?
高橋はい、そうですね。半導体の製造では異物と呼ばれるゴミは厳禁となっていますので、お化粧は肌から落ちるということで、お化粧をしての入室はできないということになっています。
ドーキンズこちらではどのような流れで作業されているのですか?
高橋微細な加工をしていく工程になるのですが、回路パターンをウェハ上に転写する作業になります。転写した後、洗浄を行って、顕微鏡で検査をしています。そして、検査で良品・不良品を分けるといった形になります。
ドーキンズ廊下にたくさん表彰状やトロフィーがあったのですが、どのようなものなのですか?
高橋主に品質について各社から表彰を頂いたものになります。ですので、表彰されたことを誇りにして、日々、作業に励んでいます。
蟹瀬このアナログ半導体というのはどういうふうに進出していくとお考えですか?
石合今は自動車分野、それからスマートフォンのバッテリーが上がり過ぎないように防止するためのモノ。それから家電関係がさまざまなところで使われてくるということで……。多岐にわたって、今の目の前にあるものだけではなくて、これは発展的に姿を変えていくところにどんどんついていけると(考えております)。
時計作りで培った技術を使い、価格競争ではなく、品質で勝つ。
それが世界に挑む、エイブリックのアナログ半導体ビジネス。
坪井さて、石合社長のプロフィールを拝見しますと、大学卒業後、住友重機械工業に就職されています。なぜ、住友重機械工業に就職されたのですか?
石合これは、その当時、プラントエンジニアリング事業に非常に憧れていまして、さまざまな専門家が集まってチームを作って、ある限られた時間の中で大きなプロジェクトを完遂していくということ。そういうロマンに憧れていたことがあります。
蟹瀬男の職場みたいなイメージですよね。砂漠の中にプラントがダァーッと建っていく、すごいですよね。
石合私はとくに、インドの洋上だったりしたのですけど。
坪井へぇ……。
坪井その後、転職をされることになるのですよね?
石合はい。
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