失敗とは無縁!?「最大のリスクは後悔することだ」の前進力
楽天株式会社
代表取締役会長兼社長
三木谷 浩史
「営業は、もうこれはとにかく数と熱意で回る」。IT時代にあって華々しく登場した三木谷。そこには意外な哲学も潜んでいた。数ある同種の事業の中で巨大な存在へと登りつめた戦略、ノウハウとは?
三木谷どうなんでしょうね。なんとなく、でも別のことをしているときも、ぼーっとしているときも、頭のどこかではやっぱり右脳で考えていると思うんですよね。ずっとその課題というのはありますから、それはやっぱり考えよう、考えようとしてもなかなか難しいので、その課題を自分の頭の中にインプットしていると、ふと、変な話トイレに行っているときとかお風呂に入っているときとか、移動しているときとか、ああ、やっぱりそうだな、なんてなんかふっと出てくるんですよね。
河合では一番リラックスしている時間というのはどういうときなんですか?
三木谷あんまりないかもしれないですね。
森永でも大変ですよね。
三木谷ゴルフをやっているときかな、本当に。
河合では打った途端になんかピーンと思い浮かんだりとか?
三木谷ゴルフやっているときは全部リセットできるんで、頭の中が、だからゴルフ好きなんですけどね。最近それやる時間がないから。
森永まさに三木谷さんの歩みを見てくると順風満帆そのものに見えるんですけど、あれ失敗しちゃったな、とか、あのときこうすればよかったな、という選択に直面したときの間違いというのは今までの人生の中でおありになりました?
三木谷ないですね。
森永ないですか? 常に正しい選択をしてきた?
三木谷正しい……いや、終わったことをあまり気にしないタイプなんですよね。だからもう……。
森永ではもしかすると、例えばあっちの会社を買ったほうがよかったかもしれないけど、そんなことをうじうじ考えないと?
三木谷はい。
森永そうすると間違いにならない?
三木谷そうですね。その場で失敗したものについては失敗の原因分析というのはやりますけど、次につなげればいいかな、みたいな感じですかね。
河合でも、では今まで成功と失敗の比率というのをあえてつけるとすると、どれくらいなんですか?
三木谷だからそういう意味で言うと10-0で成功ですよね。その失敗を、細かい失敗というのはあるんですけど、だけどそうなったらそうなったでなんとかするしかないので、失敗してもなんとも思わないですね。
森永引きずらないということですよね。だから駄目な経営者に限って「あのときこうすればよかったな、もう」と、文句ばかり言ってて、ちっとも先のことを考えないということ……。
三木谷やっぱり前向きに行かないと無理ですよね? 後ろ振り返っているわけにはいかないので。
森永やっぱりそれが社名の楽天というところにも集約されているんですかね。
三木谷(笑)そうかもしれないですね。
森永私は本当に三木谷さんのお口から社会貢献という言葉が出てきたということが、本当にとてもうれしくて、やっぱり成功者というのは社会のためにもう一度その成功した成果を戻していくという心というのを持っている人というのが、私は一番偉い人なんだと思うんです。それが日本の社会の中に根付いていく一つの先駆者に三木谷さんなっていけるのではないかなというふうに思っていて、だから新しいタイプの経営者像というのを私は見せていただきました。
三木谷非常に楽しい(笑)時間を過ごさせていただきまして、自分自身もこういういろいろ質問されるとあんまり後ろ振り返らないほうなので、振り返るいい機会になったかなと思いますけど。
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