32億円の赤字からの脱却。医薬品卸売の老舗企業が抱く「不易流行」の思い
アルフレッサ ヘルスケア株式会社
代表取締役社長
勝木 尚
平均寿命が伸びる昨今、我々の健康への意識も少しずつ高まりつつある。アルフレッサ ヘルスケア株式会社は医薬品の卸売りを中心に事業展開している企業だ。120年を超える老舗企業だが、一時期は深刻な経営不振に陥っていた。代表取締役社長 勝木 尚はこの赤字脱却のためにイノベーションを起こした。勝木が唱える「人生100年時代」に生き残る企業戦略とは?
蟹瀬 賢者の選択 Leaders、ナビゲーターの蟹瀬誠一です。
福井 福井仁美です。
蟹瀬 今回は医薬品卸として、業界の中核を担うある企業の取り組みに迫ります。
アルフレッサ ヘルスケア株式会社―1902年、丹平商会の卸売部門として創業。1983年、丹平中田株式会社に社名を変更。2011年に丹平中田株式会社とシーエス薬品株式会社の薬商部門が統合し、アルフレッサ ヘルスケア株式会社設立。現在はホールディング体制のもと、一般用医薬品の卸売を中心に事業を展開している。まもなく創業から120年を迎える、アルフレッサ ヘルスケアを牽引するのは、代表取締役社長 勝木尚(かつき ひさし)。
勝木 セルフメディケーションとセルフプリベンション。「トータルヘルスケア マーチャンダイジング ホールセラー」そういう卸売業を目指しております。
社員一人ひとりのスキルが未来を作る。勝木が唱えるマーチャンダイジングを実現するクリエイティブ集団とは?
福井 それでは、本日のゲストをご紹介いたします。アルフレッサ ヘルスケア株式会社 代表取締役社長 勝木尚さんです。よろしくお願いいたします。
蟹瀬 どうもよろしくお願いいたします。
勝木 よろしくお願いします。
蟹瀬 昨今はですね、どうやって事業などに付加価値をつけていくのかっていうことが、あらゆる業態で課題になっていると思うんですけども、今日は医薬品の分野で、しかも卸の分野でどうやって付加価値をつけるのか、じっくりお話をお伺いしたいと思います。
勝木 はい。よろしくお願いいたします。
福井 さて、アルフレッサヘルスケアは、一般用の医薬品卸売を中心に事業をされていらっしゃるということなんですけれども、具体的にはどのような事業なんでしょうか?
勝木 お薬はですね、医療用医薬品と一般用医薬品とございます。我々は一般用医薬品、それと、医薬部外品とか、それから健康食品。それからビューティーケア、日用品、そういったものを扱っておる卸売業でございます。
福井 ホールディングスのグループ企業なんですよね?
勝木 アルフレッサホールディングスという、売り上げ規模では今2兆6,000億でございますけども、主には医療用医薬品を中心。私のところは一つの事業会社で売り上げ2600億で、一般のコンシューマの方々に提供する事業をやっております。
蟹瀬 今ね、人生100年時代って言われる時代になりましたからね。病院に行くだけじゃなくて。そういう薬のお世話になったりとかっていうのは当然多くなりますよね。
勝木 そうですね。「セルフメディケーション」と申しますけども、これは自己治癒と申します。自分のお医者さんにかかる前に、自分でケアできるものは、お薬を薬剤師さんの指導を受けながら薬局、薬店、ドラッグストアで買い求めるというふうなセルフメディケーション。
それともう一つはですね、「セルフプリベンション」と申しまして、私は非常に重要視してるんですけども。未病予防、そういったことをね、病気になる前のケアといいますかね、そういったこともあわせて両輪でやっていきたいと思っております。
蟹瀬 アルフレッサヘルスケアのマーケットの占有率といいましょうかね、実際の数字とかパーセンテージってどのぐらいなんですか?
勝木 7,000億ぐらいの規模なんです。その中で当社は2600億ということで、35%近いマーケットを頂戴しております。
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