普通の男が大胆な決断! 人生のスイッチを捉えて上場企業の社長に
株式会社LIFULL(前・株式会社ネクスト)
代表取締役社長兼最高経営責任者
井上 高志
東京都中央区に本社があるネクスト、不動産情報をインターネットで提供している。リクルート出身の井上は不動産情報業で起業、紙媒体の情報掲載料が1件あたりだったのを改め1社あたりにして、物件情報を掲載し放題にした。これが受け、2005年には掲載情報が日本一となり、翌年東証マザーズに上場、現在では不動産だけでなく、暮らしのコミュニティーサイトLococomを運営、売上高47億円を見込んでいる。
蟹瀬井上さんが経営されているネクストは、日本最大級の不動産情報ポータルサイトなんですね。不動産の情報を全国でインターネットを使って共有するという、不動産情報の革新をされたというわけなんですが、それを成功させた要因というのは、ご自身で考えられてどのあたりにあったというふうにお考えですか
井上私自身は至って普通の人間だと思ってますので、本当に一歩一歩確実に階段をのぼってきたという感じですね。たまたま少しスタートするのが早かったというのが成功のポイントかもしれませんけれども。
蟹瀬ということは、誰でもそうやって地道にやっていけば成功する可能性が高いということですね?
井上はい。この前、本も出したんですけれども、誰でも一歩一歩やれば必ずできるという内容の本になっています。
蟹瀬井上さんは先ほどから、僕はごく普通の若者だった、そしてごく普通にこつこつ努力してきてこうなったんですとお話されています。随分謙遜されているなという気がするんですけども。
井上いえ、謙遜じゃないです。
蟹瀬ご家庭はごく普通の家庭だったんですか?
井上どこにでもある普通の一般の家庭で、父親は、上場企業ではありましたけど普通のサラリーマンでしたし、郊外に一戸建てがあって親と3人の兄弟のどこにでもある一般的な家庭です。
蟹瀬いわゆる典型的な中流家庭、お父さんが例えば「おまえ、これしろあれしろ」っていろいろ言ったとかそういうことはなかったのでしょうか?
井上あまりなかったですね。言われた覚えはないです。
蟹瀬反抗期とかはなかったのですか?
井上不思議となかったですね。
蟹瀬割と従順に?
井上はい。結構目立たない子で、あまり前に出るようなタイプでもありませんでした。
蟹瀬習いごとは当然親としてはさせたいと思いますが、何かされていました?
井上していました。引っ込み思案だったので自信付けさせようということで、母親が少年野球のチームに入れたんですけど、これが嫌で嫌で。
蟹瀬リトルリーグですか?
井上いえ、普通の軟式の町の野球チームです。練習が嫌いで2回に1回は「お腹が痛い」とか「頭が痛い」と言ってずる休みしていました。情けないです(笑)。
蟹瀬何に興味があったんですか? 子どもの頃は。
井上何もなかったですね。でも父親に教えられた日曜大工とかは結構好きでやってましたから、将来大工さんになりたいとか、そんなことは子どものとき言っていました。
蟹瀬それから随分お兄さんから影響を受けたという話を聞いているんですが。
井上年子で1歳年上の兄だったのですごいライバル心があったんですけど、兄のほうが全く優秀な人間で、学級委員長やったりとかバンドを組んでドラマーやってたり、すごく活発で頭も良くて友達も多くて。彼を追い抜かすにはどうしようということは一時期考えてましたね。
蟹瀬だけど自分は割と引っ込み思案で、学級委員に立候補したりすることは得意じゃなかった?
井上いや、クラスの友達に「井上君が学級委員いいと思います」なんて言われようもんなら恐ろしいので、率先して飼育係とか図書係とか、そういうのに立候補してました。
蟹瀬だけどそういう優秀なお兄さんがいて、これをなんとか追い越したいという気持ちは強かったんですよね?
井上ありましたね。
蟹瀬具体的にはどういうことを考えられたのでしょうか。ターニングポイントというのはなかったんですか?
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