安全運転経営でデジタル革命時代を乗り切れるか


時代刺激人 Vol. 307

牧野 義司まきの よしじ

経済ジャーナリスト
1943年大阪府生まれ。
今はメディアオフィス「時代刺戟人」代表。毎日新聞20年、ロイター通信15年の経済記者経験をベースに「生涯現役の経済ジャーナリスト」を公言して現場取材に走り回る。先進モデル事例となる人物などをメディア媒体で取り上げ、閉そく状況の日本を変えることがジャーナリストの役割という立場。1968年早稲田大学大学院卒。

安全運転経営でデジタル革命時代を乗り切れるか

米写真フィルム大手コダックが、デジタルカメラのフィルム侵食を楽観視し企業破たんに追い込まれた、という事例をもとに、私は前回コラムで、デジタルイノベーションが既存企業に及ぼすデジタル革命の厳しい現実を取り上げ、危機対応を強くアピールした。

その際、コダックと対照的に、富士フイルムが、時代の先を見据えて強い危機感を持ったカリスマ的経営リーダーのもとで、光を記録するというフィルム技術のコア部分を残す一方で、化粧品や医薬品などの「第2の創業」を創出、見事に危機を克服した事例を紹介し、今後を考えるうえでのヒントになる、と問題提起した。そのキーポイントは、安全運転経営ではデジタル革命時代を乗り切れない、ということだ。

「『巨大装置産業』化した企業に新陳代謝を」

前回コラムでのデジタル対応の問題に対し、危機感を共有する方々から、とても参考になる問題提起が数多くあった。いくつかを紹介させていただこう。いずれも卓見だ。

「デジタル化のスピードは、とてつもなく早い。その危機感が足りないように思う。東日本大震災時の津波映像を見ていて最初、さわさわと来たと思ったら、あっという間にどかんとやってきた。デジタル化はあんな感じでやってくる。危機対応がすべてだ」

「日本企業は今や『巨大装置産業』になってしまっている。巨大組織が変化に機敏に対応できる状況になっていない。過去のビジネスを完全に捨て、新ビジネスを立ち上げるのが難しい構造だ。だが、デジタル化対応という点で新陳代謝が起きないと多くの日本企業が、米国と中国のプラットフォーマーの『下請け小作人』という状況に陥りかねない」

「企業変革のカギは、過去の成功体験といかに離別できるかに尽きる。課題解決型の製品サービスから脱却しグローバルレベルの課題をまず見つけ、それを解くために旧来とは比べ物にならないスピード感で他社と協業、オープンイノベーションを起こせるかだ」

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