社会課題の中心に住宅あり?!ハイテク産業となった住宅の新たな方向性と希望
積水ハウス株式会社
代表取締役会長兼CEO
和田 勇
住宅産業界のリーディングカンパニーとして住宅関連市場を牽引してきた積水ハウス株式会社「グローバル化した国際社会、変化する社会状況にあって、住宅産業界は大きな転換期を迎えている」と、代表取締役会長兼CEO、和田勇は言う。和田勇の成長戦略、住宅産業の将来性とは? その全容に迫る!
和田そうですね。究極はやっぱり、いいものを作って早く世の中に提供したい、お客さんが満足して住んでいただくことをどんどんやりたい。私も社長就任の時によく言ったんですけれどね。
Customer Satisfaction 顧客満足――積水ハウスのDNA
和田CSの向上というのを一番のキーワードに考えて、社内にもう徹底してこれをやらせたんですよ。だからそういうことをやっていくと、そういうものはやっぱり我々もイノベーションしていかないとついていけないんですよね。
蟹瀬お客様のニーズというものをどう捉えるかということですね。
和田それより先に行かなければいけませんのでね。
蟹瀬先と言った場合に、どのぐらい先を常に意識されているのですか?
和田それはね、やっぱりみんなで我々技術人にはいくらでもどんどんやってもいいからと言っていますのでね。それはとんでもないことを今考えていますよ…また。
蟹瀬10年、20年ってやっぱり住宅ですとスパンでものを考えていかなきゃいけない産業ですよね。
和田今ね、例えば、脳の信号でドアが開いたりね、そんなことまで。ちょっとまだ私も具体的に詳しくわかりませんけど、そういう勉強もしていますよ。そういうものを提供するのが住宅ですからね。そういうことを我々は一所懸命世の中に提供する。私は、これはもう本当にいい職業に就いたなあという風に思ってるんですよね。
蟹瀬白石さんは、家ってどんな感じ?
白石私達若い世代はですね、家が欲しくても買うことがやっぱり難しいですし、あと未婚の人も増えてきていますよね。実は私もまだ結婚の予定はないのですけど、はい。なので、そういった世代に対してのこういった家づくり、提案としては何かありますか?
和田今ね、日本の金融資産というのは1000兆とか1500兆とかよく言われておりますけどね、あれの大半が60歳以上の人が持ってられるんですよ。
蟹瀬我々の世代ですね。(笑)
和田だけどね、今の相続の人口が伸びているでしょう? それで相続する時にもらう人が大体もう65歳ぐらいになっているわけですよ。あげる方がもう90歳ぐらいで亡くなるとね、65歳でもらっても仕方ないわけですよ。だから逆に我々が是非お願いしたいのは、国にお願いしたいなと言っているのは、若者にその金融資産が移転する方法。それを今この3年ほど前から徐々にやりかけてもらって……。
蟹瀬生前贈与とかですね。
和田生前贈与なんだけど、それも時限立法ですぐに切れるからね、永久にね、もっと生前贈与を多く分けたらいいんですよ。いい例が今年の、孫に教育資金という。ものすごいあれ動いているという。
蟹瀬けっこう話題になりましたよね。
和田そうなんですよ。ああいう形でね、かわいい孫にいろいろあげたいというのがありますんでね。だから、若者に移転する。資金がないから家を建てないのであって。資金があって、やっぱりそしたら結婚もしようかっていう気になるでしょう?
白石確かに。
蟹瀬相手も要るけどね。
白石でも、なんか気合い入りますよね。
和田だからね、やっぱりそういう資金移転が私一番大きなテーマじゃないかなと思いますね、日本の。
蟹瀬よく経済学で言われる富の再分配っていうことなのだけれども、なかなかこれは持ってる方は持ってる方で離さないところもあるし、難しさってのはありますけど、やっぱり法律できちんとそういう風に整備してあげるとね。
和田そこからまた税金取ろうとするからダメなんですよ。格差社会というのはもう当然できるんですよ。格差社会できるところを、うまく修正できるところは修正してあげたらいいんですよ。
蟹瀬それはもう政府の仕事になりますね。
和田そうなんです。それがまさしく政治です。
蟹瀬その枠を作った上で、ビジネスの方がうまく展開していけば一番いいのですよね。是非ね、これからもいろんな形で提言をしていただいて……。
和田そうですね。やっぱり我々の、これからの大きな問題だと思いますね。
蟹瀬どうも今日はありがとうございました。
和田世の中どうも悲観的にものを考える人が多いんですけど、世界の人口が70億から96億ぐらいになろうとしているわけです。それと同時に日本でいくと、みんな少子高齢化、そういうマイナス思考ばっかりの発想がありますから、外へ出てグローバルに仕事をしようという若者がもっと増えてほしいなという風に思いますね。
そうすると永久に我々の日本というのは繁栄が続けられるんじゃないかなという風に思います。だから、胸を張って国際事業にみんな突撃していただければいいんじゃないかなという風に思います。
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