超高齢社会時代に向け「身軽化」作戦、ぜひ事例研究を


時代刺激人 Vol. 318

牧野 義司まきの よしじ

経済ジャーナリスト
1943年大阪府生まれ。
今はメディアオフィス「時代刺戟人」代表。毎日新聞20年、ロイター通信15年の経済記者経験をベースに「生涯現役の経済ジャーナリスト」を公言して現場取材に走り回る。先進モデル事例となる人物などをメディア媒体で取り上げ、閉そく状況の日本を変えることがジャーナリストの役割という立場。1968年早稲田大学大学院卒。
2021/12/30

超高齢社会時代に向け「身軽化」作戦、ぜひ事例研究を

人生100年時代という言葉に、今や誰もが違和感を持たなくなった。高齢化社会を飛び越えて「超」がつく高齢社会を実感する状況になりつつある。今後、「団塊の世代」といわれる巨大な人口の塊、推定650万人の人たちが2025年に75歳の高齢者領域に到達すると、日本の超高齢社会は本格始動する。新たな制度設計が間違いなく課題になる。

そんな中で、私は最近、こうした超高齢社会時代到来に向け、「身軽化作戦」にチャレンジした。「えっ、何のことだ?」と思われるかもしれない。要は、21年間、住み慣れた東京都下の調布市内にある2階建て住宅を売却という形で資産処分して一区切りつけ、新たに住宅メーカーが東京都内に開発したシニア向け賃貸マンションに転居したのだ。

認知症リスクを抱えて身動きがとれないなどの事例を周囲で目にして、「余力」があるうちに早く資産処分などを行い、身軽になっておくことが大事だ、と考えたわけだ。引っ越しなどで予想外の苦労があったが、結果的に早期のアクションは大正解だった。

「終活」発想でなく人生終盤への再チャレンジめざす

私の場合、「終活」といった、人生の店じまいの発想ではない。人生終盤時に再活性化チャレンジのきっかけにするため、身軽になっておこう、という積極対応策だ。それに、私が生涯現役の経済ジャーナリストの問題意識でもって、超高齢社会システムのデザインを、と主張している手前、率先垂範して個人ベースで実行に移すことが必要だと考えた。

そんな意味合いを込め友人や知人に転居あいさつの連絡をしたら「キミが書いている時代刺激人コラムで、事例研究材料として、と書いたらどうか。同じ問題で悩んでいる人の背中を押すきっかけになるはずだ」と、異口同音に言われた。私のプライベートな話が参考事例になるのかなと悩んだが、先行事例になるならば、と意を決し、今回、書くことにした。ぜひ、皆さんには事例研究の対象として、見ていただけば、と思う。

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