



高市首相は、政権発足時に「強い日本にする」ことを打ち出し、「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」で「行き過ぎた緊縮志向と未来への投資不足の流れを断ち切り、国内投資を徹底的にテコ入れする」と表明した。どの政権も政策面で見栄えをよくしようと、無理して背伸びする。友人の政治ジャーナリストによると、高市首相は、世論調査での内閣支持率が低下していることにいら立ちを見せ、積極財政による「強い日本」づくりに躍起だ、という。
その際、高市政権の政策ブレーンでつくる「日本成長戦略会議」が、「責任ある積極財政」という政策メッセージを出してアピールした。しかし、その積極財政策の裏付けとなる財源確保策がいま1つだ。安易に赤字国債増発に走れば、後世代の負担となり、政治の責任が大きく問われる。そればかりか、内外の市場関係者から「日本の積極財政政策に裏付けがない。日本円は売りだ」と狙い撃ちされたら大問題だ。
2022年に、財源の手当てが十分でないまま大型減税策を打ち出して、内外市場の反発を招いて、英国のリズ・トラス政権が退陣に追い込まれた。当時、金融市場に大混乱を巻き起こしたが、高市政権は、そうした事態を学習して、消費税減税策についてもしっかりした対応が必要だ。
日本が、依然として、「安くて弱い通貨の国」と金融市場で内外の専門家から冷ややかに見られていることは間違いない。当面、日米両国政府が連携しての円安是正に向けての踏み込んだ為替介入で、一段落だが、まだまだ先行きは予断を許さないことは事実だ。
やはり、ここは、日本が経済再生に向け、「ゲームチェンジ」に乗り出した、ということを政策面でも積極的に打ち出す。それと同時に、政府、民間企業あげて積極的かつ大胆にチャレンジし、「日本は面白い国になるぞ」と印象付けることだ。私自身も、超高齢社会時代に対応する新たな社会システムづくりが必要と、チャレンジを始めたが、この際、大学アカデミア、シンクタンクなども、世界中にサプライズを与えるアクションを起こすことだ。今が、まさにその時だ。
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