選択で強みを知る!「食べて感動する食材を」の信念
エム・ヴイ・エム商事株式会社
代表取締役社長
石田 希世士
ビジネスでしばしば言われるが決して容易ではない「選択と集中」。それに成功して青果物専門商社を立て直し、消費者、生産者にもメリットのあるビジネスモデルを築いた男が語る、経営ビジョンと戦略とは?
福井実はですね、経営が大変だった時期、その当時のことを、お父様であります会長さんにお話を伺ってきました。
福井希世士社長が、会社が厳しかった時期があったというふうにおっしゃっていたのですけれども、会社の厳しい時期というのは正直、どんな状況だったのでしょうか?
会長92年に、バブルが少しおかしくなりだして、95年に阪神淡路大震災がありました。あのとき、少し会社が倒産の危機になりまして、それが一番どん底でしたね。
福井希世士社長がアメリカ留学をされていたということなのですけれども、帰ってきてほしいなという気持ちはありましたか?
会長それはずっとありましたね。ビジネススクールに出てきたわけですから、これは非常によかったと思いますね、今になって……。
福井なるほど……。
1994年、石田希世士社長が帰国。喫緊の課題であった、経営再建に取り掛かった。
石田会社を根本から立て直す、やり直すつもりで、業務の再建に取り掛かりました。私も経験して分かったのですが、一つの現象としまして、やはり、無駄が多いんですよ、経営危機の会社というのは。それを我々は、たとえば、青果物という事業領域に絞って、ほかは全部やめてしまって、そのあとに不採算の、儲かってないアイテムというものを全部やめました。
当時、たぶん、30品目ぐらい商品を扱っていたと思うんですけれども、3品目に、アメリカンチェリーと、かぼちゃと、まつたけ、この3品目に絞りまして、ほかは全部やめました。年商も当時20億あったものが14億まで下がりました。それで、バランスシートにある不良資産なども全部売却して、本当にシンプルにしたんですね。
そういうことで、エム・ヴイ・エムの特徴とか強みが浮き上がってきたんですね。すべて整理することによって、特化するところが、非常にクリアになりました。いわゆる、選択と集中ですね。
福井そんな石田社長の仕事ぶりをまた会長にお話を伺ってきましたので、こちらもご覧ください。
福井経営再建時の社長の働きぶりというのは、会長から見ていかがですか?
会長彼の世代のモノの考え方というのはあると思います。私らのときは何でも、いけいけどんどんだし、そういうことと違っていると思いますね。
そういうなかで、どういうふうにやるかということを彼は彼なりに考えて、やってきていると思います。
福井今、希世士社長になって、会社に何か変化はありましたか?
会長息子はそれなりのやり方で、自分のモノの考え方、それから努力があったと思います。親のいろいろなミスも見ているから、それを克服していかなければならないと考えたと思います。だから、それは非常によかったと思います。
福井では、本当に任せたという形なのですね?
会長そう。それが大切。任せた限り、彼にハンコと人事権を全部渡したわけですから、経営権というものはそういうものですから、彼はそれを担って、大変苦労をして、やってきて、成長戦略をしていったということはよかったと思います。
福井では、本当にこれからもかなり期待が大きいですね。
会長期待もしていますし、これからが彼の勝負です。
福井これからなのですか?
会長そう。勝負です。
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