「やるかやらないか」の壁を越えた起業家とともに歩む、サムライの矜持とは
株式会社サムライインキュベート
代表取締役社長
榊原 健太郎
スタートアップの経営、マーケティング、営業、人事戦略支援など、スタートアップインキュベートに特化して事業を展開する、株式会社サムライインキュベート。日本国内のみならず、IT系ベンチャーが集積し、世界の投資家が注目するイスラエルにも拠点を持ち、創業から現在まで、およそ140社を超えるスタートアップ起業に投資をしている。2008年の創業から代表を務める代表取締役、榊原健太郎の賢者の選択とは。
ドーキンズさて、2014年に榊原さんはイスラエルに拠点を置かれたということですが、最初に注目したポイントは何だったのですか?
榊原日本からIT企業で、世界で成功している会社がないところで、で、世界で成功しているIT企業ってどこだろうって考えると、Facebook、Googleとかだと思うのですが、やはり、そのときの創業者のメンバーを見ていると、大体、ユダヤ人がいるんですね。
蟹瀬そうですね。
榊原というのと、あとは、いわゆる、僕たちは上場すると、いわゆる、金融プラットフォーム上に乗るわけですけれども、その金融プラットフォーム上を仕切っているのは誰かというとゴールドマン・サックスさんとか、やはり、それもユダヤ人という形で。
やはり、世界で有数の会社の経営人はユダヤ人がやっているので、そういった方々の能力ですね。あとはノーベル賞も20パーセントぐらい以上はユダヤ人なので、その頭とお金の部分がないと、どれだけ良いサービスを作っても、日本では成功しないのではないかというところでイスラエルに行こうと。
蟹瀬イスラエルのこの起業家の数の多さというのは比率としてもすごいですね。
榊原世界で一番ですね。
蟹瀬一方で、イスラエルというと、日本で見るニュースの光景は大体戦闘シーンだとか、そういう危ない国ではないか、というイメージを持っている人が大半だと思うんですね。そのへんの不安というのは、最初はなかったのですか?
榊原最初はおっしゃる通り、それこそ命が無くなるのを覚悟で、行きましたけれども、実際に行ってみると、全然、違ってまして、僕が住んでいるのは、エラートという町なのですが、海がきれいな楽園みたいな形で、リゾート地なんですね。僕らが投資しようと思っている会社のなかでは、逆に、そうしたテロとか戦争の問題に対して、解決しなければいけない方が結構、多かったので、一緒にできるのではないかというところが大きかったですね。
イスラエルで、戦争という現実を目の当たりにした榊原は雇用を作って、戦争を止めるという新たな目標を掲げたという。
榊原ビジネス業界で日本の起業家さん、大企業さん、サムライインキュベートでサムライジャパンを作ることによって、イスラエル以外もそうなのですが、たくさんいろいろな貧しい国とか、戦争が起きている国に、ビジネスをたくさん作りに行って、それで世の中を穏やかにして、最終的にはノーベル平和賞を日本として取りたいなという。サムライジャパンとしてですね。
ドーキンズノーベル平和賞を受賞することを狙っていると。
榊原はい。それが完全に僕の夢です(笑)
蟹瀬すごいね。それは小さいころから、そういう思いがあったのですか?
榊原うちのおじいちゃん、インパールの戦いで亡くなっているんですね。ミャンマーとインドの間ですかね。なので、そういった思いとかを絶対させたくないというのもありますし。
あとは、もともと、僕も商売人の息子で生まれましたので、目立ちたい、単純に世の中のためになって、一番死ねることは何かなと思ったのが、ノーベル平和賞だったという、いろいろな人に泣いてもらいたいなと思って(笑)
ドーキンズ失礼な質問になってしまうかもしれないんですけれども、「ノーベル平和賞を目標にしています」って言うと、「何、言ってんだ?」って少しバカにされることってないのかなって思うのですが、いかがですか?
榊原逆に、たとえば、グラミン銀行のユヌスさんとか、ノーベル平和賞を取った方とかが逆に会いたいと言って、対談したりして、お会いしたりするきっかけを頂けるので、それは基本的に皆さん、ポジティブに捉えていただいているので、いろいろな人とネットワークが広がっているという状況ではありますね。
ドーキンズどんなきっかけで今のような考えに変わられたのですか?
榊原きっかけは、自分の父親がそもそも職人気質でまったく僕としゃべってくれない人だったんですね。なんでしゃべってくれないのかなと思ったら、実は親父の親父が先ほど言った、インパールの戦いで戦死していて、親父がお腹の中にいるときに亡くなったんですね。なので、親父の姿を知らないんだということだったので、なぜ、そういったことになってしまったのかという原点を知って。もともとは、僕は30代で年収1000万とかになりたいみたいのがあって、たとえば、達成は一応、できたんですけれども、そのあと、達成するものがなくなってしまって、自分の人生どういったものを達成すると、もっと満足した人生になるのかなって思ったときに、一度計画を変えてみようと思って、自分がどういうことがうれしかったのかなって、先ほどの目立ちたかったとか、死ぬときにいろいろな人に泣いてもらいたいなと思ったときにいろいろ計画を立てて、その究極の目標は何かなと思ったときに、ノーベル平和賞だったという。
蟹瀬どうでしょう。その目標はかなえそうですか?
榊原はい。かなうと思います。僕の持っているモットーは「できるできない」で考えるのではなくて、「やるかやらないか」というところなので、その実行力を自分の中で持っていければできると思っています。
蟹瀬なんか、自分が説教されているような気分になっていまいましたけれども。でも、そういうポジティブな気持ちというのは本当に成功に、いろいろな人々を導くというのは確かですよね。
榊原はい。そう思います。何のために会社を経営しているのかというと、やはり、社会貢献のためでして、社会貢献とはどういう意味なのかを実体験で知ったというのは大きかったと思います。
目標を持つことで自分を変える。
その目標のために今日という日を一生懸命に生きる。
大事なことは「できるできない」ではなく、「やるかやらないか」。
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