「平和産業」小売りの雄だから見据える、アジアから世界への社会貢献とは
イオン株式会社
名誉会長相談役
岡田 卓也
焦土に開く、1946年7月、一枚のチラシが人々に新しい時代の訪れを告げた。後の4グループを率いる岡田卓也(おかだ たくや)は、小売業は平和産業という信念のもと、受け継いだ老舗の呉服店岡田屋に変革をもたらしていく。
いち早く多店舗戦略に乗り出し、1969年には総合スーパージャスコを展開。そして現在、一大チェーンストア、イオンを始め、国内外180の企業からなるイオングループを築き上げた。半世紀以上にわたり経営のトップとして事業をけん引してきた岡田卓也が説く企業の大義とは。上海の国際チャンネルで、中国初の日本語による報道番組のプデューサー兼キャスターを務める呉四海(ウー・スーハイ)がその核心に迫る。
岡田20世紀が、あと10年で終わるというときに、私は、申しましたように日本の原則というのを決めたわけです。その中で税前利益の1%を色々な社会貢献活動に使うと。同時に、20世紀は東西問題が非常に大きな問題だったけれども、21世紀があと10年で21世紀で、21世紀は南北問題が世界の最大の問題だろうと、そのキーワードは「環境」ではないかと思って環境財団を作りました。
その2年後に日中環境フォーラムというのを北京でやると。日本からは東京大学の加藤一郎総長を代表になっていただきまして、日本の学者の先生方が何人か、その時に北京にも中国の環境学会というのがあって、きょく先生というのがその代表でありまして、色々議論をしていただいたんです、環境問題について。そこで植樹はどうですかっていうお話がありまして、それから私どもが、万里の長城の発達レーンの周りは全く木がなかったんです、当時。そこに植樹をずっと続けてきたわけですね。日本からボランティアの方が延べで8000人一緒に参りましたね。それから中国の学生さんだとか色んな方がそれ以上に参加をしていまして、昨年で100万本植樹をいたしました。そういう意味で、私どもは中国だけではなくして植樹活動はどんどん行っておりますしね。
今年は日中友好40周年でありますので、万里の長城に、育樹、前植えたけどどうなっているかなと、植えた方々も一度見に来たいと、どれだけ大きくなっているかというのもあって、日本からまたその方たち、ボランティアの方たちを募って、そしてその万里の長城で育樹をしようという催しを今考えて、実行するようになっております。
呉社会貢献活動は色々ありますけれども、会長さんはどうして木に、植樹にこだわるんですか。
岡田やっぱり環境問題っていうのは、原点は、私は植樹、木だと思うんですね。自然を守るということだと思うんですよ。だから発達しているところでも刈ってある山だって木があったんですからね。それがだんだん無くなったっていうのはレンガを焼いたりなんかするので木がみんな切られていったりとかいう歴史もあるわけですしね。災害によって木が無くなったとかがあって、それによって色んな影響が出ているわけですね。だからしたがって私どもは、植樹はインドネシアであるとか、あるいはタイのセラミナートだとか、ベトナムでありますとか各地で植樹は今もずっと続いて行っているわけであります。
植樹を始め、様々な社会貢献活動に取り組む、岡田卓也。その先に見据える未来とは。
白石Leader & Innovation・賢者の選択、今回お招きしておりますゲストは、イオン株式会社名誉会長相談役の岡田卓也さんです。よろしくお願いします。岡田会長、今でも先頭に立ってご活躍なさっているわけですが、その健康の秘訣と言いますか、その健康のためにやっていることと言えば何がありますかね。
岡田もう今は、店頭に現役ではありません。もう全部私は75歳ですべての役職を、本職を含めて退任をいたしました。残っておりますのは二つだけでありまして、一つはイオン環境財団の理事長、それからもう一つは岡田文化財団の理事長。
この二つというのは、あと残された人生でありますから、もうそう長くないんですけど、だからいかに社会貢献活動をしていくかということが残された人生だろうというように思うんですね。今までたくさんの方々から育てられて今日のイオングループができたわけでありますし、これから後程もそういう方々に指示をしていただかなければならないわけでありますから、それも含めて何らかの形で社会に貢献をするということが残された人生だろうというふうに思っています。
呉先ほどおっしゃられたイオン1%クラブとおっしゃったんですけれども、具体的な話をいただけないでしょうか。
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