スポーツを楽しむすべての人へ。新たな付加価値でリアル店舗が生き残るには?


ゼビオ株式会社
代表取締役社長
加藤 智治

特選インタビュー

ゼビオ株式会社はファッション&スポーツをテーマに全国展開するスポーツ小売の企業だ。健康ブームの後押しもあり、現在ではランニングなどで女性のユーザーも増加傾向にある。代表取締役社長 加藤智治は自身がスポーツで学んできた経験や知識からリアル店舗だからこそ提供できる価値にこだわる。加藤が語るスポーツ小売のあるべき姿とは。

感動価値 人が価値を生む

蟹瀬ここまではリアル店舗ということで、主に設備の話をお伺いしてきたんですけども、やはりその設備の中で本当にリアルなサービスを提供するってなると。人が大事になりますよね?

加藤そうですね。

蟹瀬このあたりの考え方というのは、加藤さんどういう風にお考えなんですか?

加藤小売業ですから、商品、あるいは商品構成ということが重要になってくるのは大前提なんですけども、やはりその商品の良さをしっかりと理解をして、お客様にお伝えして、そしてまたお客様のニーズと合致させるっていう、ここの部分はやっぱり人間にしかできないと思っていますので、そういう人が生み出すサービス価値、これをリアル店舗としてはもっともっと磨いていこうと考えています。

坪井具体的には人によってどのように差別化をしようとお考えなのでしょうか?

加藤提供する価値を「三つの価値」というふうに分けているんですけど。「商品価値」「使用価値」「感動価値」と言っています。
「商品価値」というのは、商品そのものが持っている。これはメーカーさんが作り出す価値で。それをお客様ニーズに合わせてこういった商品が合っていますよ、というふうにコンサルティングして提案する。
そのことによってその商品の良さが発揮される。これが「使用価値」なんですけども、その道具を使って実際のお客様のスコアが良くなったりとか、試合に勝ったりというところが「感動価値」だというふうに定義していまして、私たちはあくまでこの最終的な感動価値まで提供していこうと。
例えば、これ実際の話なんですけども、あるシニアの方がお店に来られて、なかなか自分の足に合う靴がないということで、私達が接客をして測定をして、シューズを買っていただいたんですね。
そしてその方が初めてフルマラソンを完走したということでフルマラソンの会場から、着替えずにそのままお店に来ていただいてですね、接客をした我々の仲間と一緒に抱き合うということがあったんですよね。これってやっぱり感動価値、私たちが小売業として、スポーツを通じてできる価値だと思うので。そういったところを目指して頑張っていけるような組織を作っていこうと考えているんですね。

蟹瀬買った方の感動もちろんでしょうけど、売った方の感動も、その倍ぐらいもらったことになるんですかね?

加藤そうですね。やっぱり感動が返ってくるという部分があると思います。ですので、いま我々、働く仲間を「スポーツナビゲーター」って呼んでいるんですね。従業員とかスタッフではなくて、これはスポーツの持っている価値をお客様に伝えてお客様のライフスタイルをナビゲートしていくっていう意味を込めているんですけども。
約全国に7,000人います。この彼ら彼女たちと一緒に、接客ロールプレーンコンテストっていうのをやっているんですね。これはゴルフとか野球とかサッカーとか、それぞれのカテゴリーでやっているんですけども。
まずお店の中でコンテストがあって、地区予選があって、最終的には全国勝ち上がったメンバーが宇都宮のオフィスに集まって、実際の店のような模擬店があるので、そこでロールプレイングをやって、それをみんなで見て学ぶっていう。
こういう活動を通じてですね、お店の中で「まず接客だよね」っていうことの意識付けができたりとか、上手な接客を見て自分が学んだりするという、このプロセス自体が組織全体の接客に対する意識付けと底上げとが出来ると思っているので。そういった取り組みをやっています。

専門的なアドバイスをするスポーツナビゲーター。ゼビオでは、その中でも現役のスポーツ選手が勤務しているのが特徴。こちらの店舗(スーパースポーツゼビオ ドームつくば学園東大通り店)ではアスリートナビゲーターと呼ばれる現役選手2名が勤務。専門知識を生かしながら接客を行っている。
(インタビュー:アスリートナビゲーター 布施光さん)

布施私は自転車競技のアスリートで、種目としてはロードレースを行っています。今まで競技していくうえで培った知識とか経験とかをそのまま仕事に活かせるので、そこが一番いいかなと思っています。

またこちらのアスリートは登録販売員の資格を持ち、一般用医薬品知識と競技知識の両面からお客様にアドバイスをしている。
(インタビュー:アスリートナビゲーター 三宅剛司さん)

三宅アメリカンフットボールをしていまして、社会人Xリーグのオービックシーガルズというチームに所属しています。実際に勤務していて、会社全体で競技自体を応援してくれているってすごく実感できるので、それが競技も仕事もいいモチベーションで続けていけられる秘訣かなっていうふうには思っています。できる限りアメリカンフットボール現役を続けていきたいと思うんですけど、やっぱりいつか引退の日っていうのが来ると思うので、この後も今の仕事にすごくやりがいを感じているので、販売員のスキルも積んでいきたいと思いますし、その先には店舗運営など、そういったものにもしっかりと携わっていきたいと思います。

セカンドキャリア

蟹瀬これまでにあるような単なる企業スポンサーっていうようなものとは全く違う感じですね?

加藤そうですね。

蟹瀬本当に末永く選手を雇用や経済的なサポートしている。業界全体を盛り上げていくっていう。

加藤現役時代に両立をして得たものって、いろいろありますよね?リーダーシップだとか。知性もそうでしょうし、そういったものを引退した後スポーツに注いでいた時間とエネルギーが空くわけですから、それを本業に注入したら、もっと活躍できるわけですよね?それができるフィールドが我々はスポーツでありますから、実際にトップアスリートでやっていて引退して、その後店長なったりとか、あるいは本部の幹部になって今活躍しているメンバーもいます。

坪井店舗の運営についてはどのようなことを心がけていらっしゃいますか?

店舗ファースト

加藤私は社内で逆ピラミッド型組織って言っているんですけども、通常の組織は、やはりそのピラミッド形で、ピラミッドの上に、経営陣、社長がいて、だんだん現場に行くっていう、そういう組織だと思うんですけど。
私達は一番上にお客様がいて、お客様に日々店舗で接客をしているスポーツナビゲーターの仲間がいて、このスポーツのナビゲーターの仲間を支える店長がいて。店長の下に店長のサポート役はエリアマネージャーがいて、その人に本部があって、経営チームがあってっていうそういうふうにピラミッドをひっくり返すことによって、お客様第一主義、あるいは店舗ファースト、ナビゲーターファーストということで運営しています。

蟹瀬そうすると社長が一番下ですね?

加藤そうなんです。まだまだ、有言実行できてないんで、ひっくり返している最中なんですけども、そういう大方針を掲げてやっていきたいと思っていますね。

蟹瀬そもそもスポーツ事業というものに興味を持たれたっていう理由はどのあたりだったのですか?

加藤私自身がもうスポーツに育てられて、スポーツなしでは自分の人生を語れないぐらいどっぷりとスポーツに浸ってましたんで、中学高校でラグビーやっていまして、大学からアメリカンフットボールを始めたんですけども。
大学4年間で終わらずに、その後も社会人のチームで31までやりまして。19年間当たり続けてきたんですよね。なんで私の人間としての中身っていうのは相当スポーツで出来上がっていると考えてますんで、その大好きなスポーツに関われるっていうのは本当に幸せなことだと思って今仕事しています。

きめ細かな接客でお客様目線のサービスを実現。そしてアスリートの目線でバリューポイントを提供。それが、ゼビオが目指す新たなスポーツの価値になる

出演者情報

  • 加藤 智治
  • 1974年
  • 熊本県
  • 東京大学大学院

企業情報

  • ゼビオ株式会社
  • 放送日 2018.07.15
  • 業種 
  • 小売業
  • 所在地住所
  • 福島県郡山市朝日三丁目7番35号
  • 資本金
  • 159億35百万円
  • 売上高
  • 2,233億53百万円
  • 従業員
  • 2,231名

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