世界中を震撼させる「コロナ」感染リスク


時代刺激人 Vol. 312

牧野 義司まきの よしじ

経済ジャーナリスト
1943年大阪府生まれ。
今はメディアオフィス「時代刺戟人」代表。毎日新聞20年、ロイター通信15年の経済記者経験をベースに「生涯現役の経済ジャーナリスト」を公言して現場取材に走り回る。先進モデル事例となる人物などをメディア媒体で取り上げ、閉そく状況の日本を変えることがジャーナリストの役割という立場。1968年早稲田大学大学院卒。

日本もクルーズ船危機対応ミスの教訓提供を

日本は、いま小康状態だった新型コロナウイルスの感染リスクが最近の政府、そして専門家会議や東京都知事らの言動で見る限り、オーバーシュート(感染爆発)の一歩手前のような状況に陥りつつある。感染者の感染ルートの追跡調査などを行う関係者、医療の現場で「見えない敵」に巻き込まれかねないリスクと格闘しながら患者対応されている医師や看護師の方々のご苦労ぶりには頭が下がる。何とか抑え込みたい。

ただ、その日本も、国際協力という点では多国籍クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」での危機管理対応のまずさを教訓事例として提供できる。端的には国際法上の管轄権が船主企業の属する英国にあること、運航は米国企業が行うことという複雑な状況から、日本政府が勝手に公権力を行使してウイルス感染者への危機対応しにくかったこと、それらが重なって危機対応にもたつきが出て、感染者を数多く出したことなどだ。

イタリアの失敗、台湾や韓国の成功事例共有も

同じく大きな教訓事例としては、感染爆発でウイルス感染者の数がケタ外れにのぼり、それに対応する医療体制が整わず、多くの死者を出したイタリアの事例から何を学ぶか、また米国ニューヨーク市の感染者数も短期間に急拡大して都市封鎖を余儀なくされたケースも、事前にコロナウイルス感染リスクが言われていたのになぜ一気に増えたのか、今後の参考にするにはどうすればいいのか、という事例がある。

他方で、台湾は逆に官民あげての危機対応で感染リスクを抑えている。同規模の国にとっては参考事例だ。韓国も過去のSARS対応の教訓として、ウイルスの有無を調べるPCR検査機器が1万ほどあったことが感染チェックに役立っている。ドイツも医療現場の検査体制、医者の対応が出来ていて致死率が抑えられた。これらは各国間で共有していい情報だ。国境封鎖で壁をつくっている時ではない。新たなアクションを起こせと言いたい。

関連コンテンツ

運営会社

株式会社矢動丸プロジェクト
https://yadoumaru.co.jp

東京本社
〒104-0061 東京都中央区銀座6-2-1
Daiwa銀座ビル8F
TEL:03-6215-8088
FAX:03-6215-8089
google map

大阪本社
〒530-0001 大阪市北区梅田1-1-3
大阪駅前第3ビル15F
TEL:06-6346-5501
FAX:06-6346-5502
google map

JASRAC許諾番号
9011771002Y45040