着実に進む日本の衰退、若手政治家はなぜ動かない?


時代刺激人

牧野 義司まきの よしじ

経済ジャーナリスト
1943年大阪府生まれ。
今はメディアオフィス「時代刺戟人」代表。毎日新聞20年、ロイター通信15年の経済記者経験をベースに「生涯現役の経済ジャーナリスト」を公言して現場取材に走り回る。先進モデル事例となる人物などをメディア媒体で取り上げ、閉そく状況の日本を変えることがジャーナリストの役割という立場。1968年早稲田大学大学院卒。
2024/5/15

円相場は1995年時に比べ通貨価値が半減のリスク

日本は今や政治の劣化がひどすぎる。経済も着実に衰退が進みつつある。その1つが大幅な円安だ。対米国ドル為替レートが最近、一時的とはいえ、1ドル160円台をつけた。1995年4月に記録した1ドル80円割れの円高時に比べて通貨価値は半減、しかも円の対外購買力も大幅に下落する結果となっており、経済的に無視できないリスクだ。

ところが、今の政治は、大幅円安を含めた経済の衰退に強い危機意識を持っているようには見えない。とくに次代を担う若手政治家たちに時代を変革しようというアクティブな動きがないのが何とも残念だ。彼らこそが時代の先をじっと見据え、行動を起こすべきだ。

強靭化に向け大胆な改革策を、霞が関の若手官僚と連携も

若手政治家にとって今、重要なのは、衰退する日本の経済を再度、強靭なものにするため、大胆な経済構造改革策に積極的に取り組むことだ。早い時期に、その具体策を次々に世の中に対して積極的に働きかけ、国民のみならず、市場関係者に「若手政治家たちは、しっかりとした問題意識を持っている。捨てたものでないぞ」と思わせることだ。

その際、霞が関の行政官僚の中には、旧態依然の政治の枠組みに反発して日本を変えたい、という問題意識ある若手官僚がいるので、若手政治家は、その官僚たちと連携して、経済構造改革に関する政策面でのバックアップを得て行動に移せばいい。そして「日本は、30年間に及ぶデフレに苦しんだ。だが、今後はイノベーションに積極的に取り組み、諸課題解決型の凄い国に作り変えるアクションプログラムに挑戦する」とアピールすればいいのだ。

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