雇用の「三方よし」がある社会へ!「とらわれず」進める手法は「社内国会」


株式会社パソナグループ
代表取締役 グループ代表 
南部 靖之

特選インタビュー

今日本は少子高齢化に伴い労働人口の減少化が危惧されている。その一方で派遣切り、リストラといった雇用問題が顕在化している。日本の経済を左右する労働と雇用の問題。その中で新しい働き方の提案で革命を起こしている賢者がいる。パソナグループ率いる南部靖之である。雇用革命による人材派遣業、その成長戦略に迫る。

南部靖之のベンチャースピリッツは人材を派遣するという概念をドラスティックに変革することで、新たな雇用ニーズを作り出そうとしている。その戦略とは。

白石リーダー&イノベーション賢者の選択。今回お招きしておりますゲストは人材派遣をはじめ人材紹介、再就職支援、アウトソーシングなどのサービスを提供する株式会社パソナグループ代表取締役グループ代表の南部靖之さんです。パソナグループでは年に2回国会のようなものが開催されているとお聞きしたんですけども。

シャドーキャビネット

南部シャドーキャビネット。影の、いわゆる民間の企業でも政府の動きなどをしっかりと学んで、自分の会社が、自分自身が、世の中の動きとは違うことをやっていないかどうかチェックする機能なんです。

蟹瀬シャドーキャビネット、というと通常は野党が政権とったときに、あなたこの大臣やって、この大臣やってと布陣を考える。それと似たようなことやってるわけですか?

南部やっていますよ、だからもうほんとに国会答弁というのがあって、でも安定政権で総理大臣も変わらない。ずっと与党も野党もないんだけれども、でも僕は社長だから総理大臣になって、10年から15年ぐらいの中堅の幹部が副大臣をやるんですよ。3年目から5年目、会社に入ってそういう若い方々は政務官をやるんです。
例えば少子化問題どうするかとか、今回は復興省を作ったんですよ。復興大臣は誰がやろうかとか、復興大臣が何をすべきかてことを論議するんですよね。

蟹瀬それをやることによって何が生まれてくるんですか?

南部まずね、パソナの企業理念、社会の問題点を解決するっていう理念の明確化。社会の問題点だから、つまり社会の動きですよね。きちっと照らし合わせて社員と役員と会社の理念が一致します。

蟹瀬なるほどね。

南部2つ目は、会社が終わって18時ごろから21時とか22時までやるんですよ。社内のコミュニケーションが、年齢男女役職問わず取れます。取れ始めたというか。

蟹瀬国会みたいに厳しい論戦が行われるんですか?

南部そこまでいかないかな、でもねそれなりに却下されるんですよ。そして前もって、総務会じゃないけども委員会を作って、法案を通すためにどうするかと、ほんの1つの法案のために3日間ぐらい議論するんですよ。

白石3日間。

蟹瀬社長やめていただきましょう、とかそういうものも出てくるんですか?

南部うちは前向き国会と安定国会ですよね。

白石素晴らしいですね。

蟹瀬まあしかしそういう所で、やっぱり今おっしゃったように社会の問題認識をすることによって、我々は何をすべきなのかってことは共通理解としてでてきますよね。

南部だから内閣府の仕事、それから大臣の数も合わせてあるんです。大体合わせて今話した復興大臣、あるいは少子化担当大臣とかをつくる。北方領土とかそういう難しいものはないんだけれども、農林水産省あるいはそれ以外のいろんな省庁に合わせた形の大臣、副大臣を作ってるんですよね。

蟹瀬このねロールプレイングっていうのは、実は大学の授業なんかでもやるんです。やっぱり学生たちの問題意識を明確化させるのには役に立ちますよね。

南部はい。自分のやっていることは正しいかどうか、と。間違いないかと。あるいは企業である以上、事業を大きくして、当然利益を出すというのは正しい。しかし社会の問題点という意味では、それとは別の社会活動という意味で、両輪がうまくいってるかのチェックもなりますよね。

蟹瀬だから仕事の中心である雇用の問題というのは、本当に今深刻です。特に若い人たちが働き場所がないっていうのが深刻なわけですけど。パソナとしてのその若い人のための取り組みというのはどういうものがあるんですか?

南部昨年からなんですけども、3月に大学を卒業する。そして4月から仕事がない、ここにブランクができますよね。そこでみんなアルバイトとかいろいろやりますよね。そうするとその翌年も就職活動をしてもなかなか難しいんです。

蟹瀬そうですね。

南部うん。でも一方では、中小企業はいつもいい人材がほしい、いつも人材ほしいと悩んでいるんです。でも学生は上場会社だとか大会社に集中するんです。

蟹瀬だいたい人気も上の方は有名な企業ばっかり並んでますからね。

南部これはミスマッチだと思うんです。学生からみれば、これからの中小企業は、どこがいいんだろうということを勉強するチャンスがない。情報が少ないんですよね。で、中小企業も特許は持っているし、大変な技術力を持っている。けれども、社長も忙しい、工場長兼人事部長兼社長・・・。だから時間もない。自分の理念をしっかりと表に出すチャンスもないわけですよね。
だからパソナが、3月末に卒業したあと、4月1日付でいったんパソナに席を置きなさいと。採用しちゃうんです。その時に朝から晩まで9時から5時半まで働く、といったって仕事もないし、給与も1か月分払うとなるとたいへんです。

蟹瀬そうですよね。

南部だから、1か月のうち1日だけ働いてください、社員とします、こういう規定の就業規則に変えるんです。

蟹瀬それは何か名前ついてるんですか。

出演者情報

  • 南部 靖之
  • 1952年
  • 兵庫県
  • 関西大学

企業情報

  • 株式会社パソナグループ
  • 放送日 2011.09.11
  • 社名
  • 株式会社パソナグループ (Pasona Group Inc.)
  • 業種
  • 人材派遣・人材紹介 コンサルティング・シンクタンク・調査 専門・その他サービス 教育
  • 本社
  • 東京都
  • 所在地住所
  • 東京都千代田区大手町2-6-2
  • 資本金
  • 50億円
  • 売上高
  • 連結:2,804億円
  • 従業員
  • 連結:8,682名

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