「無農薬カラフル野菜」売り上げ3倍 (vol.16)


BUSINESS FLASH

無農薬でカラフルな野菜の栽培を始めて、売り上げを3年間で3倍に跳ね上げた女性がいる。
三重県鈴鹿市で女性だけの無農薬農場「近藤けいこ ナチュラルベジタブル」を営む近藤啓子さん(51)。

ごく普通の野菜を栽培していたが、顧客から「小ぶりでかわいい野菜がほしい」と言われたのをきっかけに野菜の色に着目し、「カラフル野菜」の栽培に乗り出した。

近藤➖➖無農薬栽培は手がかかるので、どうせ手がかかるのなら、カラフルな野菜を作ってみようと始めたんです。

農園のスタッフは8人。
全員女性で、ひとつひとつの野菜を撫でるように育てている。

しかも珍しいものが多く、「カラフルピーマン」や「ホワイトキュウリ」「白なす」のほか、UFOの形をした「UFOズッキーニ」、長くて細い「ひもなす」、小さくてカラフルなたまねぎ「ベコロス」などが色とりどりに旬を迎えている。味も野菜本来の風味が生きていておいしいと好評だ。

それにしても、3年間で売り上げ3倍とはすごい。どんな秘密があるのだろうか。

近藤➖➖販売はまったくの素人。カラフル野菜を始めた4年前、どう売ったらいいのかわかりませんでした。それで地元で開かれた『三重ブランドアカデミー』に参加したんです。

「三重ブランドアカデミー」とは、三重県が実施している地元産業を支援する事業で、販路開拓やブランドアップなどを専門にするコーディネーターに直接相談できる。
近藤さんはその道のプロのアドバイスに従って商標を「近藤ファーム」から「近藤けいこ ナチュラルベジタブル」に変え、パッケージデザインも変更。さらにホームページにネットショップ機能も加えた。

その取り組みを三重県が発信し、地元のテレビや新聞に取り上げられたことから、顧客がうなぎ昇りに増えていった。

近藤➖➖お客様は商標を見ただけで、女性が作っている無農薬野菜だから安心とおっしゃってくださいます。私たちが毎日、子供を育てるように丁寧に栽培していることが、お客様に伝わったのだと思います。

最近では東京や関西の大手ホテルやレストランからの注文が増えている。
無農薬野菜を使ったオーガニック料理を求める客が多いため、無農薬で料理映えのする近藤さんの野菜に注目が集まっているのだ。

近藤➖➖注文の件数は個人のお客様が多いのですが、売り上げはホテルやレストランからのものが全体の6割を占めるようになりました。これからもお客様の要望に沿った野菜を作り続けたいです。

この農園がこれからどんな野菜を生み、どう成長していくのか、楽しみである。

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  • 公開日 2011.07.29

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