

ぜひ取り上げたい話がある。チャンスがあって最近お会いした東京の下町でクリーニング業を営む株式会社喜久屋の中畠信一社長の常識破りの経営手法がそれだ。時代先取りの問題意識や果敢な経営行動は見事で、肥大化した組織がネックになってリスクをとろうとしない大企業の経営者から見れば、学ぶ点が多いように思う。
クリーニング業界は、理髪店などと並んで家族経営の中小企業が多く、過当競争体質から安売り競争に追い込まれるネガティブ経営が多い。ところが中畠さんは状況に流されて斜陽産業化してしまう既存の経営に反発、自らイノベーションに大胆チャレンジして成果をあげた。今や成長市場アジアでもビジネス展開しているからすごい。
中畠さんの取り組みで常識破り経営と思ったことが、いくつかある。中でも際立つのは「eクローゼット」システム。かさばる冬物オーバーコート、スーツなどをクリーニングに出したいと電話やインターネット連絡してもらえば、集荷に参上し、クリーニング料金だけで半年間、喜久屋が品質管理する収納倉庫で無料預かりする、というもの。
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