翼の再生を納得する「フィロソフィ」の中身とは? 元操縦士の挑戦と行き先
日本航空株式会社
代表取締役社長
植木 義晴
ナショナルフラッグキャリアとして、戦後日本の高度経済成長の一端を担ってきた航空会社、日本航空が2010年1月19日に経営破綻した。JALの再建を請け負った、京セラ名誉会長の稲盛和夫は、破綻後わずか2年8カ月というスピードで、東京証券取引所第1部への再上場を成し遂げた。JAL再生のために稲盛が手掛けた改革の2つの柱。それは「意識改革と部門別採算」であるが、驚異のV字回復を成し遂げるに至ったその原動力は、経営幹部から現場のマネージャークラスまでを対象に行われた、リーダー教育だと言われている。その再建の中心で、稲盛イズムを直接受け継ぎ、生まれ変わった日本航空株式会社代表取締役社長植木義晴が目指す新生JALとは、その全容に迫る。
蟹瀬賢者の選択Leaders、ナビゲーターの蟹瀬誠一です。
白石白石みきです。今回は日本の空の玄関の1つ、東京羽田空港の近くの天王洲アイルからお送りしております。
蟹瀬羽田空港と言いますとね、国際便がものすごく増えて、白石さんもよく使うでしょう。
白石そうですね。よく使わせていただきますが、国際線というと、韓国や中国、台湾など比較的近い海外へ行くイメージが今まであったのですけれども、最近ではアメリカやヨーロッパへ直行で行ける便が増えてきて、大変便利ですよね。
蟹瀬実際に国際便の羽田での離発着の回数は、年間6万回だったのですが、今はその1.5倍の9万回と、すごい数ですよね。
白石増えましたよね。世界を回るビジネスマンにとっては、とても便利になったといえますよね。
蟹瀬乗るわれわれにすると、とても便利なんですけれども、航空会社、航空業界のことを見れば大変競争が激しくなっているということが言えると思うんですね。
白石最近ではLCCなど格安航空会社など参入してきていますからね。
蟹瀬そういう激しい競争の中、しかも2010年の経営破綻を乗り越えてですね、今元気に頑張っている、日本の航空会社があるんですね。今回はそちらに注目いたします。
白石それではゲストの方をご紹介させていただきます。日本航空株式会社、代表取締役社長の植木義晴さんです。よろしくお願いいたします。
植木よろしくお願いします。
蟹瀬よろしくお願いします。JALといえば、もう4年半前ですかね、経営破綻という大変な苦しいところを抜けて、今どうなんでしょう、見事に復活されたと申し上げていいのでしょうか。
植木そうですね。おかげさまで業績面ではかなり回復をすることができたというふうには思っています。
蟹瀬どのあたりが変わったのですか。
植木一言で申し上げれば、血の通った会社になった。経営破綻以前と今日のJALとでは、全く違う会社になったというふうに感じています。
白石ということで、番組では3つのキーワードで進行させていただきますが、まず最初のキーワードは何でしょうか。
植木「JALフィロソフィ」です。
蟹瀬哲学。
植木義晴は1952年京都府に生まれる。1975年航空大学校を卒業。同年日本航空株式会社に入社、パイロットとして35年間乗務する。グループ会社のジェイエア副社長を経て、日本航空の経営破綻後に執行役員、運航本部長に就任。その後、専務執行役員、路線統括本部長を経て、2012年代表取締役社長に就任、現在に至る。
白石早速なのですが、植木社長のお父様は、昭和の映画スター、片岡千恵蔵さんということで、大変有名な方でございますけれども。
蟹瀬大スーパースターですよ。
白石そうですよね。お父様と同じ俳優業ではなくて、パイロットの道を選択されたのは、どういうところからなんですか。
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